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第3章 狂戦士の守護者編
第137話 順位戦開始と、1回戦と、キメラ
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順位戦が始まった。
俺は出ないので呑気に観戦してられる。
1日目の予選の的当ては、おも研のメンバー全員が、勝ち抜く事ができた。
いよいよ本選だ。
2日目に1回戦が始まる。
1回戦は同時に行われるので、誰か一人しか見に行けない。
どちらに行くかレクティとマイラで揉めたが、じゃんけんで勝負はつき、マイラの方に先に行く事になった。
「マイラ、頑張れ!」
マイラがほほ笑みながら手を振る。
開始の合図と共にマイラが相手に突っ込んで行き。
目前で爆竹魔法。
後ろに回り込み背中に火球を食らわせて終わり。
一瞬で勝負がついた。
ダイナが観戦している俺にお茶を淹れる。
俺はお茶を一口飲んだ。
マイラが俺のもとにやって来る。
「見てた?」
「うん、お見事。一瞬だったね」
「大物ぶって余裕を見せる奴は負ける。スラムの常識」
「そうかもね。じゃレクティの様子を見に行こうか」
レクティの戦いの場所に到着した。
状況はレクティが魔道具をばら撒いている所だった。
あれは地雷か。
だとしたら諫めないとな。
そんな物は作らせたらいけない。
対戦相手は魔道具によって行動範囲を狭められ、レクティの火球で勝負はついた。
終わった後、レクティがやってきた。
「あの地面に撒いた魔道具はいただけないな」
「嫌ですわ。あれはただのフェイク。効果は何もありません」
「ええっ! 何にも起きないのか」
「意味ありげにばら撒けば、触るのを嫌がるでしょう」
「そうだな。試しに触ってみるわけにもいかないからな。でも、そんなのありか」
「レクティらしくて、嫌らしい手」
マイラがそう言って眉をひそめた。
「マイラにそれを伝えて良いのか? 不利になるんじゃないか」
「虚実です。偽物の中に本物。マイラは強敵なので迷ってもらいます」
レクティは頭脳派だな。
事情が無ければ、影の管理をする人間として推薦したい所だ。
「本物って地雷を作ったわけじゃないだろ」
「時間が経つと発動する魔道具は簡単に作れます。本物に出来るわけです」
なるほど、フェイクだと思って近づくと、時間で爆発したりするわけか。
虚実だな。
これが切り札というわけでもなさそうだ。
こうやってマイラに聞かせているのも心理戦なのか。
本当に凄いな。
やっぱりマイラは豹でレクティは蜘蛛だな。
リラは何だろう。
肉弾戦が得意だけど、力任せというわけでもない。
今一つ性格が読めないからな。
「マイラ、リラを動物に例えると何だと思う?」
「キメラ」
んっ?
キメラ。
どこにキメラの要素が。
「私もそれがぴったりだと思います」
レクティも同意見らしい。
「ちなみに俺は何?」
「地竜」
「言い得て妙ですね」
地竜っていうと大人しいけど怒らせると恐いみたいだ。
俺はそんなに怒った事はないけど。
まあいいや。
地竜は草食だと聞くし、草食系というのならそうかも知れない。
「他のメンバーの戦いを見に行くか」
エミッタの所に行くと戦いは既に終わっていた。
エミッタはいなかったので、アキシャルの所にいく。
アキシャルは去年と同様に石と鉄の花を沢山作り陣を作っていた。
相手は攻めあぐねているようだった。
守りが堅いからな。
アキシャルから攻撃しないのかと見ていたら、花が一斉に散った。
花びらが対戦相手を360度の方向から切り刻む。
これで決着がついた。
凄い制御能力だ。
全部の花を支配下に置いているのだな。
「やあ、応援ありがとう」
「凄い制御能力だな」
「あれかい。植物というのは得てして根っこで繋がっているものさ。沢山に見えて一つという事があるんだよ」
あれは全部一つの魔法なのか。
なるほどね。
アキシャルが時間的に最後だったらしい。
エミッタとセレンとリラがこっちに歩いてきた。
「みんなどうだった?」
「ばっちりなのだ」
「苦戦しなかったわ」
「ぶぃ」
リラがVサインを出した。
リラのどこがキメラなのか少し分かった気がする。
今も笑っているけど、目が笑ってない。
そういう得体の知れなさがそう思わせるのかも。
俺なら狐と言ったところか。
この世界は狐が化かすという話はない。
言ってもたぶん他の人は分からないだろう。
この世界ふうだとキメラかもな。
俺は出ないので呑気に観戦してられる。
1日目の予選の的当ては、おも研のメンバー全員が、勝ち抜く事ができた。
いよいよ本選だ。
2日目に1回戦が始まる。
1回戦は同時に行われるので、誰か一人しか見に行けない。
どちらに行くかレクティとマイラで揉めたが、じゃんけんで勝負はつき、マイラの方に先に行く事になった。
「マイラ、頑張れ!」
マイラがほほ笑みながら手を振る。
開始の合図と共にマイラが相手に突っ込んで行き。
目前で爆竹魔法。
後ろに回り込み背中に火球を食らわせて終わり。
一瞬で勝負がついた。
ダイナが観戦している俺にお茶を淹れる。
俺はお茶を一口飲んだ。
マイラが俺のもとにやって来る。
「見てた?」
「うん、お見事。一瞬だったね」
「大物ぶって余裕を見せる奴は負ける。スラムの常識」
「そうかもね。じゃレクティの様子を見に行こうか」
レクティの戦いの場所に到着した。
状況はレクティが魔道具をばら撒いている所だった。
あれは地雷か。
だとしたら諫めないとな。
そんな物は作らせたらいけない。
対戦相手は魔道具によって行動範囲を狭められ、レクティの火球で勝負はついた。
終わった後、レクティがやってきた。
「あの地面に撒いた魔道具はいただけないな」
「嫌ですわ。あれはただのフェイク。効果は何もありません」
「ええっ! 何にも起きないのか」
「意味ありげにばら撒けば、触るのを嫌がるでしょう」
「そうだな。試しに触ってみるわけにもいかないからな。でも、そんなのありか」
「レクティらしくて、嫌らしい手」
マイラがそう言って眉をひそめた。
「マイラにそれを伝えて良いのか? 不利になるんじゃないか」
「虚実です。偽物の中に本物。マイラは強敵なので迷ってもらいます」
レクティは頭脳派だな。
事情が無ければ、影の管理をする人間として推薦したい所だ。
「本物って地雷を作ったわけじゃないだろ」
「時間が経つと発動する魔道具は簡単に作れます。本物に出来るわけです」
なるほど、フェイクだと思って近づくと、時間で爆発したりするわけか。
虚実だな。
これが切り札というわけでもなさそうだ。
こうやってマイラに聞かせているのも心理戦なのか。
本当に凄いな。
やっぱりマイラは豹でレクティは蜘蛛だな。
リラは何だろう。
肉弾戦が得意だけど、力任せというわけでもない。
今一つ性格が読めないからな。
「マイラ、リラを動物に例えると何だと思う?」
「キメラ」
んっ?
キメラ。
どこにキメラの要素が。
「私もそれがぴったりだと思います」
レクティも同意見らしい。
「ちなみに俺は何?」
「地竜」
「言い得て妙ですね」
地竜っていうと大人しいけど怒らせると恐いみたいだ。
俺はそんなに怒った事はないけど。
まあいいや。
地竜は草食だと聞くし、草食系というのならそうかも知れない。
「他のメンバーの戦いを見に行くか」
エミッタの所に行くと戦いは既に終わっていた。
エミッタはいなかったので、アキシャルの所にいく。
アキシャルは去年と同様に石と鉄の花を沢山作り陣を作っていた。
相手は攻めあぐねているようだった。
守りが堅いからな。
アキシャルから攻撃しないのかと見ていたら、花が一斉に散った。
花びらが対戦相手を360度の方向から切り刻む。
これで決着がついた。
凄い制御能力だ。
全部の花を支配下に置いているのだな。
「やあ、応援ありがとう」
「凄い制御能力だな」
「あれかい。植物というのは得てして根っこで繋がっているものさ。沢山に見えて一つという事があるんだよ」
あれは全部一つの魔法なのか。
なるほどね。
アキシャルが時間的に最後だったらしい。
エミッタとセレンとリラがこっちに歩いてきた。
「みんなどうだった?」
「ばっちりなのだ」
「苦戦しなかったわ」
「ぶぃ」
リラがVサインを出した。
リラのどこがキメラなのか少し分かった気がする。
今も笑っているけど、目が笑ってない。
そういう得体の知れなさがそう思わせるのかも。
俺なら狐と言ったところか。
この世界は狐が化かすという話はない。
言ってもたぶん他の人は分からないだろう。
この世界ふうだとキメラかもな。
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