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第2章 実家ざまぁ編
第97話 大掃除と、無重力と、掃除されたクズ貴族
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学園では今日は大掃除の日。
浮かぶ板が大活躍。
台車代わりに良いらしい。
台車より優れているのは地面との摩擦がない事だ。
重さをほとんど感じない。
「便利なのだ。この魔道具は売り出さんのかね」
おも研の部室を掃除していたら、エミッタにそう言われた。
「軍隊に使われそうなんだよな。兵站はどこでも悩みの種だから」
「収納魔法もあるし、今更ではないのかね」
「収納魔法は魔導師の専売特許だから」
「収納魔法で面白い事を聞いたのだ。新米の魔導師は収納魔法が使えないらしい」
「へえ、そうなの。上の方が独占しているのかな。でもおかしいな。魔導師のポーターが活躍してたはずだ」
「新しく魔導師になった人だけが使えないらしいのだ。どういう事か貴族社会が興味津々なのだ」
「空間を付与する人が死んだからか。でも付与するのが一人だけって事はないよね」
「そうなのかね。空間を付与する事で使えるのかね」
「詳しくは知らないけどね」
誤魔化しておいた。
「むぬぬ、【我に空間を付与せよ】。駄目なのだ。出来た気がしないのだ」
「無駄話してないで、ちゃっちゃと片付ける」
セレンに怒られてしまった。
部室にある大半の物はエミッタの物だ。
いちいち聞かないと処分できないので時間が掛かる。
それとやたら端に色々と積んである。
今にも崩れそうだ。
「きゃっ」
言わんこっちゃない。
セレンが積んである本の塔を崩した。
「【無重力】」
俺はスペルブックを開いて無重力の魔法を使った。
本がぷかぷかと浮かぶ。
セレンも魔法の圏内に入っていたので、浮かんでくるくると回った。
パンティが見えてるよ。
本を回収し、慌てて魔法を切る。
セレンが落ちてくるので、身体強化を魔道具で発動して受け止めた。
上手くお姫様だっこできずに、手がセレンの危ない所にあたった。
固まる俺とセレン。
「はいはい、いちゃつかない」
そういうマイラの声で我に返った。
慌ててセレンを床に降ろす。
「ごめん」
「ごめんで済んだら警備兵は要らない」
「いいのよ。事故だから」
「無重力をやってくれなのだ。楽しそうなのだ」
「物を全て片付けたらね」
エミッタがやる気を出したので、片付けは早く終わった。
スカートの人はズボンに履き替えて、無重力ゾーンに入って、空気中を泳ぐ体験を楽しんだ。
遊戯施設として無重力空間はありだな。
「学園祭ではこれを出し物にするのだ。これは面白い魔法なのだ」
「はいはい」
ちなみに魔法はこんなだ。
extern void time_wait(long time_ms);
extern MAGIC *zero_gravity_field_make(float mana);
extern int mclose(MAGIC *mp);
void main(void)
{
MAGIC *mp; /*魔法定義*/
mp=zero_gravity_field_make(1); /*無重力を作る*/
time_wait(60*1000); /*一分待つ*/
mclose(mp); /*魔法終わり処理*/
}
学園祭で使う時は、無限ループにして、着地を確認してから魔道具を切るようにしないとな。
一応マットを床にしいておいた方が良いだろう。
Side:偽ニオブ
仮面の男が現れた。
「大誤算もいいところです。空間魔法使いがやられるとは。こうなったら、この国を我が物にできなければ、割が合いません」
「空間魔法使いも大した事がないね」
「空間魔法には謎が多いのです。今回は我々の知らない弱点をつかれました。引きつける力が傍にあると転移に失敗するなど誰が予想できます」
「そういうものだよ。トラブルは常に起こる危険性がある」
「そうですね。新しい空間魔法使いを探すのに人員を割かないといけなくなりました。サポートが十分ではないですが、よろしいですか?」
「仕方ないね。さてと君達は今、空間魔法使いの弱点という機密を知った。生かしてはおけない。済まない。くくくっ」
猿ぐつわをされて後ろ手に縛られた男達を、笑いながら毒の短剣で刺して回る。
「相変わらず容赦ないね」
「こいつらは横領したんだよ。それと平民を殺している。平民なら裁判に掛けて罰したけど、貴族は死刑だ」
いい大掃除ができた。
公爵領のクズ貴族どもを全員殺してすっきりした。
本当は公爵領にいる貴族を皆殺しにしたいのだけれども、反乱を起こすためには指揮をとる人間も必要だからね。
さて、タンタルに良い顔を見せないといけないし、タイトに決闘を申し込んでみようかな。
浮かぶ板が大活躍。
台車代わりに良いらしい。
台車より優れているのは地面との摩擦がない事だ。
重さをほとんど感じない。
「便利なのだ。この魔道具は売り出さんのかね」
おも研の部室を掃除していたら、エミッタにそう言われた。
「軍隊に使われそうなんだよな。兵站はどこでも悩みの種だから」
「収納魔法もあるし、今更ではないのかね」
「収納魔法は魔導師の専売特許だから」
「収納魔法で面白い事を聞いたのだ。新米の魔導師は収納魔法が使えないらしい」
「へえ、そうなの。上の方が独占しているのかな。でもおかしいな。魔導師のポーターが活躍してたはずだ」
「新しく魔導師になった人だけが使えないらしいのだ。どういう事か貴族社会が興味津々なのだ」
「空間を付与する人が死んだからか。でも付与するのが一人だけって事はないよね」
「そうなのかね。空間を付与する事で使えるのかね」
「詳しくは知らないけどね」
誤魔化しておいた。
「むぬぬ、【我に空間を付与せよ】。駄目なのだ。出来た気がしないのだ」
「無駄話してないで、ちゃっちゃと片付ける」
セレンに怒られてしまった。
部室にある大半の物はエミッタの物だ。
いちいち聞かないと処分できないので時間が掛かる。
それとやたら端に色々と積んである。
今にも崩れそうだ。
「きゃっ」
言わんこっちゃない。
セレンが積んである本の塔を崩した。
「【無重力】」
俺はスペルブックを開いて無重力の魔法を使った。
本がぷかぷかと浮かぶ。
セレンも魔法の圏内に入っていたので、浮かんでくるくると回った。
パンティが見えてるよ。
本を回収し、慌てて魔法を切る。
セレンが落ちてくるので、身体強化を魔道具で発動して受け止めた。
上手くお姫様だっこできずに、手がセレンの危ない所にあたった。
固まる俺とセレン。
「はいはい、いちゃつかない」
そういうマイラの声で我に返った。
慌ててセレンを床に降ろす。
「ごめん」
「ごめんで済んだら警備兵は要らない」
「いいのよ。事故だから」
「無重力をやってくれなのだ。楽しそうなのだ」
「物を全て片付けたらね」
エミッタがやる気を出したので、片付けは早く終わった。
スカートの人はズボンに履き替えて、無重力ゾーンに入って、空気中を泳ぐ体験を楽しんだ。
遊戯施設として無重力空間はありだな。
「学園祭ではこれを出し物にするのだ。これは面白い魔法なのだ」
「はいはい」
ちなみに魔法はこんなだ。
extern void time_wait(long time_ms);
extern MAGIC *zero_gravity_field_make(float mana);
extern int mclose(MAGIC *mp);
void main(void)
{
MAGIC *mp; /*魔法定義*/
mp=zero_gravity_field_make(1); /*無重力を作る*/
time_wait(60*1000); /*一分待つ*/
mclose(mp); /*魔法終わり処理*/
}
学園祭で使う時は、無限ループにして、着地を確認してから魔道具を切るようにしないとな。
一応マットを床にしいておいた方が良いだろう。
Side:偽ニオブ
仮面の男が現れた。
「大誤算もいいところです。空間魔法使いがやられるとは。こうなったら、この国を我が物にできなければ、割が合いません」
「空間魔法使いも大した事がないね」
「空間魔法には謎が多いのです。今回は我々の知らない弱点をつかれました。引きつける力が傍にあると転移に失敗するなど誰が予想できます」
「そういうものだよ。トラブルは常に起こる危険性がある」
「そうですね。新しい空間魔法使いを探すのに人員を割かないといけなくなりました。サポートが十分ではないですが、よろしいですか?」
「仕方ないね。さてと君達は今、空間魔法使いの弱点という機密を知った。生かしてはおけない。済まない。くくくっ」
猿ぐつわをされて後ろ手に縛られた男達を、笑いながら毒の短剣で刺して回る。
「相変わらず容赦ないね」
「こいつらは横領したんだよ。それと平民を殺している。平民なら裁判に掛けて罰したけど、貴族は死刑だ」
いい大掃除ができた。
公爵領のクズ貴族どもを全員殺してすっきりした。
本当は公爵領にいる貴族を皆殺しにしたいのだけれども、反乱を起こすためには指揮をとる人間も必要だからね。
さて、タンタルに良い顔を見せないといけないし、タイトに決闘を申し込んでみようかな。
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