異世界で俺だけがプログラマー~転生して蘇った知識は魔王級。家族に捨てられたけど、世界法則には気に入られた。プログラム的呪文で最強無双~

喰寝丸太

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第2章 実家ざまぁ編

第90話 おかんむりと、婚約破棄予定と、エアホッケーゲーム

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「なあ、マイラ。機嫌を直してよ。ほら美味しいケーキもあるから」

 おも研の部室でみんなとお茶会中なんだが、マイラが口をきかない。
 レクティの婚約の件を告げてからだ。

「マイラ君はどうしたのだ」
「俺とレクティが婚約する事になって、おかんむりなんだよ」
「政略結婚によって引き裂かれる男女の愛。美しいね。心中するのかな、駆け落ちかな。僕的には、花畑の中で二人毒を飲んでと言うのが、美しいと思う」
「アキシャルは黙ってろ」

「マイラも娶ってあげたら。貴族では珍しくもないでしょ」

 とセレン。

「そうなのだ。そうするのだ」
「ちょっと考えさせて」

 絶対にマイラは怒りそうだ。
 正妻をマイラにするなんて言ったら、オルタネイト伯爵との関係がこじれるに違いない。
 かと言ってマイラ側室になってよとは言いづらい。
 俺も男だ。
 なんとかしてみよう。

「マイラ、聞いてくれ。学園を卒業するまでにレクティとは別れる。婚約破棄するから、それまで我慢してほしい。絶対に良い方法を探すから」
「許してあげる。でも絶対だよ。約束破ったら、分かってるわよね」
「ああ、命に誓う」

「美しい。この結末はどうなのかな。マイラがタイトを殺して死んで終わりなのかな。それとも奇想天外な手段でハッピーエンドか」
「黙れ。男には無理でもなんとかしなきゃならない時があるんだよ」

「こほん、みなはおも研での研究は進んでおるかね」
「はい、会長。タイト君以外は進んでます」

「タイト君、色恋にかまけて弛んではいないかね」
「ちくしょう作ればいいんだろ」

 エアホッケーゲームをプログラムか。
 物理の本が欲しい。
 マレットとパックの衝突がどうにもイメージ出来ないんだよな。

 仕方ない世界システムに頼ろう。
 おぼろげなイメージでも世界が補完してくれるさ。

struct MALLET {
 double x;/*座標*/
 double y;/*座標*/
 MAGIC *mp;/*魔法*/
};
struct PUCK {
 double x; /*座標*/
 double y; /*座標*/
 double direction; /*角度*/
 double magnitude; /*大きさ*/
 MAGIC *mp;/*魔法*/
};
extern void game_init(MALLET *mallet1,MALLET *mallet2,PUCK *puck1);
extern void field_display(MAGIC *fmp,MALLET *mallet1,MALLET *mallet2,PUCK *puck1);
extern void puck_move(PUCK *puck1);
extern void mallet_move(MALLET *mallet1,MALLET *mallet2);
extern void hit_box_judge(int *score_player1,int *score_player2,MALLET *mallet1,MALLET *mallet2,PUCK *puck1);
extern void game_display(int *score_player1,int *score_player2,MALLET *mallet1,MALLET *mallet2,PUCK *puck1);
extern void time_wait(long time_ms);

void main(void)
{
 int score_player1,score_player2; /*スコア*/
 MALLET mallet1,mallet2; /*マレット パックを弾くパドル*/
 PUCK puck1; /*パック*/
 MAGIC *fmp;

 score_player1=0;
 score_player2=0;

 game_init(&mallet1,&mallet2,&puck1); /*ゲームで使う変数の初期化*/
 field_display(fmp,&mallet1,&mallet2,&puck1); /*フィールドの表示*/

 while(score_player1!=3 || score_player2!=3){ /*終了判定*/
  puck_move(&puck1); /*パックを動かす*/
  mallet_move(&mallet1,&mallet2); /*マレットを動かす/
  hit_box_judge(&score_player1,&score_player2,&mallet1,&mallet2,&puck1); /*当たり判定*/
  game_display(&score_player1,&score_player2,&mallet1,&mallet2,&puck1); /*動く物の表示*/
  time_wait(1); /*百分の一秒待つ*/
 }
 if(score_player1==3){ /*結果表示*/
  printf("プレイヤー1の勝ち");
 }
 else{
  printf("プレイヤー2の勝ち");
 }
}

 これでいいだろう。
 やってみた。
 上手く動いている。

「ほう、これがエアホッケーゲームかね。面白いのだ」

 そうだ。
 裏技も入れておこう。
 あるパスワードを入れると、マレットがパックを追従するようにした。
 これをやると絶対に負けない。
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