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第2章 実家ざまぁ編
第82話 不動産屋と、事故物件と、マッサージ店
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ダイナさんの紹介で不動産屋に会いにいった。
大店で手広くやってそうな店で安心した。
「いらっしゃいませ。紹介状にあった格安の物件はまだ売れていません。買うなら今のうちです」
「一応、見てみない事にはな」
「はい、今から案内します」
連れて行かれて、物件を見て回る。
どこも傷んでいる箇所はあるが、良いんじゃないかという感じだった。
「ではお買い上げと言う事で、契約書にサインをお願いします」
契約書にサインを済ませ、金を払った。
オルタネイト伯爵に寮を提供する事を話さないと。
レクティに話すか。
レクティが勤めている工房にお邪魔した。
「不動産を大量に買ったんだ。寮に使うのはどうかなと薦めに来た」
「どこです」
俺は不動産屋から貰った地図を見せて、指で物件を指し示めした。
「これは、騙されましたね。安かったでしょう」
「安かったな」
「訴えるのは難しいところですね。物件の値段は正当です」
「事故物件なのは分かったが、どういう事故なんだ?」
「犯罪組織のアジトになってます」
「叩き出したら、不味いのか?」
「不味くないですね。出来るのなら。それこそ魔王でも連れて来ないと」
「何だそんな事か」
良かったよ。
幽霊が出るとかじゃなくって。
除霊の魔法はさすがに思いつかない。
買った物件で一番大きな屋敷から始める事にした。
扉を開けると問答無用で電撃をばら撒く。
「敵襲、あばばば」
「ぐぁ」
「どこの組織、ぐがっ」
電撃で痺れさせ、マイラが次々と縛り上げる。
ランシェに連絡を入れたのでしばらくして近衛兵が駆け付けた。
「ご苦労様」
「おい、全員しょっぴけ」
「こいつは、金貨100枚の賞金首」
「こっちもだ」
「残念でしたな。王族では賞金は出ません」
「いいよ。お金ならある。この間も毒検知の魔道具で、たんまり儲けたからさ」
「あれは良い物です。捜査に非常に役立っています」
「犯罪組織の人で、釈放するような罪の軽い人は、連れて来て」
「どうなさるのですか?」
「知り合いの商会で働かせる」
「それはまた情け深い」
クラッド商会に丸投げするつもりだ。
あそこなら受け入れてくれるだろう。
ゴブリン農場も拡充する予定だと聞いたし、人手がいるに違いない。
それから、全ての物件を綺麗にした。
「すみませんでした」
ダイナさんが菓子折りを持って、謝りにきた。
「儲かったし、実際に安かったし。王都の治安が良くなったから、問題はないよ」
「そうですか。ちなみに何人ぐらいいましたか?」
「大きい屋敷だと数百人はいたかな」
「お強いのですね。何人ぐらいまで対処できるんですか?」
「1万人ぐらいは余裕だな」
「そうですか」
ダイナさんの表情は読めないが、徹夜帰りのサラリーマンの雰囲気がした。
そんなに気に病まなくてもいいのに。
ランシェが訪ねて来た。
「聞いたぞ。王都の犯罪組織の半分を壊滅させたらしいな」
「へぇ、残りの半分もやりましょうか」
「叩き潰すのなら、奴らが所有している物件も、そなたに渡すぞ」
「太っ腹だね」
「賞金、代わりだ」
よし、大掃除だ。
ダイナさんが更に疲労した気がした。
やだな。
ランシェが持って来た件は関係ないのに。
それとも血の雨が降るとでも思っているのだろうか。
殺さないよ。
労働させるんだ。
せっかくの労働力。
逃がすものか。
賭場や違法な娼館や事務所を襲撃した。
どれも繁華街で立地は良い。
流民の寮にするのは勿体ないな。
それに、騒がしくてゆっくり眠れないような場所でもある。
仕方がないので、マッサージ店とした。
もちろん真面目なマッサージだ。
元犯罪組織の男達が、コリをもみほぐす。
安い事もあって評判は上々だ。
赤字だが、俺が寮の儲けから補填した。
寮は修繕を住んでいる人に任せているので、金が儲かるだけだ。
マッサージ店の赤字を補填してもまだ余る。
それに驚いた事に王族は無税。
貿易なんかの税は掛かるけど、商売の儲けは無税。
王族は出費も凄いから、頷ける話だ。
俺はほとんどそういう出費はない。
しばらく経ってマッサージ店も黒字になった。
また、金の使い道を考えないと。
大店で手広くやってそうな店で安心した。
「いらっしゃいませ。紹介状にあった格安の物件はまだ売れていません。買うなら今のうちです」
「一応、見てみない事にはな」
「はい、今から案内します」
連れて行かれて、物件を見て回る。
どこも傷んでいる箇所はあるが、良いんじゃないかという感じだった。
「ではお買い上げと言う事で、契約書にサインをお願いします」
契約書にサインを済ませ、金を払った。
オルタネイト伯爵に寮を提供する事を話さないと。
レクティに話すか。
レクティが勤めている工房にお邪魔した。
「不動産を大量に買ったんだ。寮に使うのはどうかなと薦めに来た」
「どこです」
俺は不動産屋から貰った地図を見せて、指で物件を指し示めした。
「これは、騙されましたね。安かったでしょう」
「安かったな」
「訴えるのは難しいところですね。物件の値段は正当です」
「事故物件なのは分かったが、どういう事故なんだ?」
「犯罪組織のアジトになってます」
「叩き出したら、不味いのか?」
「不味くないですね。出来るのなら。それこそ魔王でも連れて来ないと」
「何だそんな事か」
良かったよ。
幽霊が出るとかじゃなくって。
除霊の魔法はさすがに思いつかない。
買った物件で一番大きな屋敷から始める事にした。
扉を開けると問答無用で電撃をばら撒く。
「敵襲、あばばば」
「ぐぁ」
「どこの組織、ぐがっ」
電撃で痺れさせ、マイラが次々と縛り上げる。
ランシェに連絡を入れたのでしばらくして近衛兵が駆け付けた。
「ご苦労様」
「おい、全員しょっぴけ」
「こいつは、金貨100枚の賞金首」
「こっちもだ」
「残念でしたな。王族では賞金は出ません」
「いいよ。お金ならある。この間も毒検知の魔道具で、たんまり儲けたからさ」
「あれは良い物です。捜査に非常に役立っています」
「犯罪組織の人で、釈放するような罪の軽い人は、連れて来て」
「どうなさるのですか?」
「知り合いの商会で働かせる」
「それはまた情け深い」
クラッド商会に丸投げするつもりだ。
あそこなら受け入れてくれるだろう。
ゴブリン農場も拡充する予定だと聞いたし、人手がいるに違いない。
それから、全ての物件を綺麗にした。
「すみませんでした」
ダイナさんが菓子折りを持って、謝りにきた。
「儲かったし、実際に安かったし。王都の治安が良くなったから、問題はないよ」
「そうですか。ちなみに何人ぐらいいましたか?」
「大きい屋敷だと数百人はいたかな」
「お強いのですね。何人ぐらいまで対処できるんですか?」
「1万人ぐらいは余裕だな」
「そうですか」
ダイナさんの表情は読めないが、徹夜帰りのサラリーマンの雰囲気がした。
そんなに気に病まなくてもいいのに。
ランシェが訪ねて来た。
「聞いたぞ。王都の犯罪組織の半分を壊滅させたらしいな」
「へぇ、残りの半分もやりましょうか」
「叩き潰すのなら、奴らが所有している物件も、そなたに渡すぞ」
「太っ腹だね」
「賞金、代わりだ」
よし、大掃除だ。
ダイナさんが更に疲労した気がした。
やだな。
ランシェが持って来た件は関係ないのに。
それとも血の雨が降るとでも思っているのだろうか。
殺さないよ。
労働させるんだ。
せっかくの労働力。
逃がすものか。
賭場や違法な娼館や事務所を襲撃した。
どれも繁華街で立地は良い。
流民の寮にするのは勿体ないな。
それに、騒がしくてゆっくり眠れないような場所でもある。
仕方がないので、マッサージ店とした。
もちろん真面目なマッサージだ。
元犯罪組織の男達が、コリをもみほぐす。
安い事もあって評判は上々だ。
赤字だが、俺が寮の儲けから補填した。
寮は修繕を住んでいる人に任せているので、金が儲かるだけだ。
マッサージ店の赤字を補填してもまだ余る。
それに驚いた事に王族は無税。
貿易なんかの税は掛かるけど、商売の儲けは無税。
王族は出費も凄いから、頷ける話だ。
俺はほとんどそういう出費はない。
しばらく経ってマッサージ店も黒字になった。
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