異世界で俺だけがプログラマー~転生して蘇った知識は魔王級。家族に捨てられたけど、世界法則には気に入られた。プログラム的呪文で最強無双~

喰寝丸太

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第2章 実家ざまぁ編

第75話 サイラと、おも研と、箔魔法

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「会いたかった」

 俺に飛び込んで来るサイラをマイラがキャッチ。

「ごめん、浮かれてた。嫌な事が続いてあったから」
「どんな事?」
「ううん、いいの。自分の問題だから。それに王都では解決しないと思う」

「文通でやり取りしているので、知っていると思うけど、抱きとめているのがマイラだよ」
「サイラよ。あなたにも会いたかった」
「マイラ。飛び込む時は相手を選んで」
「ふふーん、タイトはマイラ専用なのね」

「違う。でも違わないのかな」
「手紙にも書いたけど、おも研の友達を紹介したい。部室に行こう」

 3人で連れだって部室に行く。
 部室の中で突然、爆発音が。
 会長はまたやってるな。
 室内でやったらいけないと何度言えば分かるんだ。

 これまでにアキシャルが何度も注意したけど、聞く耳を持たなかった。
 何かエミッタに分からせる方法があるといいけど。

 ドアをノックせずに入る。

「タイトからも言ってほしい。爆発は室外でと」

 セレンが目くじら立てて怒っている。

「よし、こうしよう。次にエミッタが室内で爆発を起こしたら、会長選挙をやる」
「ぐぬぬ。酷いのだ」

「これぐらいしないと止まらないでしょ。サイラをみんなに紹介したい。文通仲間のサイラだよ」
「サイラだよ。よろしくね」

「エミッタなのだ」
「セレンよ」
「【石英の花】。美しいお嬢さん花をどうぞ。僕はアキシャル」

 アキシャルが石の花をサイラに渡した。

「みんな良い奴だから。気兼ねなく付き合ってほしい」
「うん、何となく雰囲気で分かる」

「ここのおも研はね。おもしろ魔法研究会と言うんだけど、みんな魔法で楽しい事をするのを目標にしてる。エミッタ会長は爆発。アキシャルは花。セレンは流れ星。マイラは奇術。俺はゲームを作るのを目標にしてる」
「魔法って凄いね。石の花が出来ちゃうんだ。【石英の花】なんちゃって」

 サイラが唱えた魔法で石の花が出来上がる。
 スペルブックを持ってないから、サイラは短縮詠唱した訳ではない。
 あの効率が悪そうな呪文で花を作ったのか。
 才能があるのかな。

「サイラ、凄いよ。そう言えば魔力量って、みんないくつぐらいなんだ」
「約2万なのだ」

 とエミッタ。

「私も2万ぐらい」

 とセレン。

「僕は3万さ」

 とアキシャル。

「私は84と100万」

 とマイラ。

「僕は分からない」

 とサイラ。
 俺はサイラの魔力量を鑑定した。

「サイラは5千だな。平民としては多いな。ちなみに俺は113と100万だ。サイラは魔法を学ぶべきだな」
「地元に帰ったら両親に話してみる」

「親睦を兼ねてサイラの歓迎会をするのだ。アキシャル君は焼き鳥を。セレンはジュースを。マイラはクッキーを。セレンとタイト君は飾り付けをするのだ」

 俺達はエミッタの指示に従って動き出した。
 部屋のテーブルの上に布を広げテーブルクロスとした。
 紙で飾りを作り部屋を飾り立てる。

 いまいちだな。
 キラキラ光る物がないからか。
 金貨から金箔は作れるが、勿体ないし金貨を潰すのは犯罪だ。
 真鍮とアルミで箔を作るべきか。

 魔法を考えた。

extern MAGIC *metal_wall_make(float mana);
extern void magic_spread(MAGIC *mp,float magnification)
void main(void)
{
 MAGIC *mp; /*魔法定義*/ 
 mp=metal_wall_make(0.00005); /*金属の壁を作る*/
 magic_spread(mp,1000.0); /*千倍に薄く伸ばす*/
}

 こんなのでいいだろう。
 真鍮は銅と亜鉛の合金だから地中の金属で何とかなるはず。
 アルミも地中ので何とかなるはずだ。

 箔で色々と作っていたら。

「魔法って凄いのね。こんな綺麗な物も作れる」
「勉強すればサイラも作れるさ」

「むむっ、真鍮は知っているが、この柔らかい銀色の金属は何だね?」
「アルミだよ」
「爆発するのかね」

「爆発するようなしないような。粉にすれば燃えるんだったっけ。よく覚えてないな」
「いいのだ。今度、試すのだ」

 そんな事をしていたら、みんなが料理を持って帰ってきた。
 料理をテーブルの上に広げる。

「ではサイラとの出会いを歓迎して乾杯なのだ」
「「「「「乾杯!」」」」」

 ああ、そうだ。
 アルミの粉は危険物だったか。
 後でエミッタに釘を刺しておかないと。
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