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第二部 成り上がり編
第58話 Bランク試験
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試験の日になりギルドの受付の前で試験官と待ち合わせた。
「試験官のクリフだ。よろしく頼むぜ」
おいおいギルドマスターが出てきたよ。
俺は呆気に取られた気分だ。
「「お願いします」」
「私は助っ人だが構わないのか?」
「ああ構わない。チームの中でどう行動しているかも採点の対象だ」
「なんでギルドマスターが出てくるんですか。ギルド暇なんですか?」
なんか嫌味の一つも言いたくなる。
「期限は三日。試験の内容はオーガ討伐だ。とっとと、行くぞ」
無視された。
今日は度肝を抜いてやる。
東門を出て荒野に向かう。
「フィオレラ打ち合わせ通りにな」
「はい」
フィオレラは皆と別れ少し離れてた所でスキルを行使する。
新しい魔力ゴーレムを作ってもらう為だ。
古いのは魔力が大分減ったから作りなおす事にした。
フィオレラからゴーレムを受け取り準備は整う。
「オーガ討伐の最中に他の魔獣に出会ったら、倒してもいいんですよね。ギルドマスター」
「目当ての魔獣以外をどうかわすかという事も採点になる。倒しても問題ない」
「ローレッタ片っ端からいく。魔獣が見えたら、知らせてくれ」
しばらく荒野を歩く。
岩とサボテンと低木以外見えない。
殺風景な所だ。
「あそこさ、四足の魔獣がいら」
「外れだ。討伐しよう」
魔獣に近づく。魔獣はヘヴィライノだった。
ヘヴィライノは地球のサイに似た魔獣だ。
五本ある長い角が禍々しい。
この魔獣加速する時は身を軽く。
体当たりする時は重くと重力を操る。
「【水魔法】」
辺り一面に水を出す。ヘヴィライノが突っ込んでくる。
水に踏み込んだ時に水を粘着性にあるものに変化させた。
ヘヴィライノは急にブレーキが掛かりつんのめって粘着性の水に益々捕らわれる。
魔力ゴーレムを連れて近くに行き水魔法を解除した。
「【雷魔法】」
閃光と共にバリバリドカンともの凄い轟音がした。
密着した状態で放たれた雷魔法でヘヴィライノは倒れる。
「おい、今のなんだ」
ギルドマスターが驚いているぞ。
なんか気分が良い。
「水魔法と雷魔法ですけど」
「魔法使えるのか。それよりその規模はなんだ」
「魔法は熟練度が増すと規模が大きくなりますけど、魔力量が多くても大きくなります」
「そんな事は分かっている。どうやった」
「秘術です。弟子にしか教えません」
「まあいい、行くぞ」
魔石と角を抜き取り次の魔獣を探す。
「いだ、虫系に見える」
「よし討伐しよう」
今度の魔獣はベノムスコーピオンだった。さっきと同じ手でいくか。
水魔法を展開しベノムスコーピオンを待つ。
掛かった水を粘着性に変える。
しかしベノムスコーピオンなんらかの魔術を使い水を溶かしながら進んで来る。
たぶん溶解の魔術だろう。
武器とかも溶かされるのか。
正攻法でいこう。
水魔法を解除して攻撃に移る。
「【火魔法】【火魔法】【火魔法】」
爆発音が物凄い。
体に振動がビリビリ来る。
魔獣は最初の炎の槍、大きさ的には破城槌だなで吹き飛んだ。
追い討ちは必要なかった。
「もう何も言わない。やらかすとは思っていたがこれほどとはな」
「魔石は駄目だなローレッタ次を探そう」
しばらく歩く。
「いだ亀の魔獣だ」
「近づいて来るのがおそい。サクッといくか【念動】」
加速砲を展開し誘導弾を入れる。
風切り音と共に砲弾が魔獣を穿つ。
誘導弾は問題ない。
魔獣は一発で沈んだ。
スプラッタになった魔獣の残骸は素材が取れそうに無いので無視した。
なかなか当たりが来ない。
俺ってもしかして運が悪いのか。
目的の魔獣を探す手段を開発しとくべきだった。
そんな事を考えたのがフラグだったのか。
次の魔獣は本命のオーガだった。
まずは手始めに水魔法を展開する。
ウガーっと雄叫びを上げるオーガ。
踏み込んできたので粘着に切り替える。
鼻息を荒くしてベリベリ音を立てながら平気で歩いてきた。
ちょっと怖いが近くまで寄る。
こちらを殴ろうと振りかぶるが遅い。
魔力ゴーレムは既に接近している。
「【雷魔法】」
ドッガッバチバチと言う音と同時にオーガが崩れ落ちる。
魔力入れすぎたか。
煙がオーガの体から出ている。
焦げ臭い匂いとオゾン臭が辺りに立ち込める。
「フィオレラ泥ゴーレム頼む。オーガを持って帰ろう」
「はい【ゴーレム作成】【ゴーレム操作】」
特大の泥ゴーレムがオーガを担ぎノッソリ歩く。
その後を女性達はキャピキャピお喋りしながら歩いている。
俺とギルドマスターは無言で歩く。
偶にこちらを見るギルドマスターの視線が少しうっとうしい。
言いたい事があるなら言ってみろ。
今日は自分でもやりすぎた気がしないでもないが。
成り上がる為だ妥協はしない。
呆れた感じのギルドマスターを連れ東門についた。
「ギルドマスター疑問に思ったのですけど、オーガってAランク推奨ですよね。簡単に思えたから受けましたけど」
「お前の切り札がどれほど使えるか試したかった。魔法使いは荒野の魔獣は相性がいい。魔法使えるなら別の試験を用意した」
「結果はどうです」
「採点はひどい。追跡0点、攻撃満点、連携未知数だ。明日ギルドに来い昇格の手続きをする」
「合格にしても良いんですか?」
「有能なハンターならどんどんランクを上げる。上げて強制依頼を出してこき使う」
「そうですか。今日はお疲れ様でした」
「師匠いよいよ恋人が決まるのですね」
それがあったか。どうするか。
どちらを選んでも大変だろう。
決めた。
とりあえず家に帰ろう。
夕食後二人を呼んだ。
「フィオレラ、ローレッタ、恋人の件決めたぞ。フィオレラを恋人にする」
「やっぱり、理由こきいでも良だが」
「理由はな顔の好みだ。もし付き合っても合わない様だったら、恋人を解消する。お互い不幸になるだけだからな」
「捨てられないように頑張ります」
「ハンターやっている時は恋人だと思わないで行動する」
「家では甘えても良いって事ですよね」
「ほどほどにな」
ローレッタが泣きそうな顔で自室に引き上げる。
ローレッタはどういう行動に出るかな。
パーティを抜けられたとしてもやむを得ない覚悟はした。
フィオレラを選んだ理由。
実は顔の好みではない。
パーティを抜けて欲しくない方を選んだ。
正直に言っても良いが顔の好みなら諦めもつき易いと思った。
打算に生きる自分が嫌になる。
でもフィオレラとは誠心誠意付き合うと決めた。
俺はたぶん本当に人を好きになれないタイプなのだろう。
こういうのは苦手だ。
これからも人生色々あるだろう。
だが時が経てばいい思い出にきっとなるはず。
「試験官のクリフだ。よろしく頼むぜ」
おいおいギルドマスターが出てきたよ。
俺は呆気に取られた気分だ。
「「お願いします」」
「私は助っ人だが構わないのか?」
「ああ構わない。チームの中でどう行動しているかも採点の対象だ」
「なんでギルドマスターが出てくるんですか。ギルド暇なんですか?」
なんか嫌味の一つも言いたくなる。
「期限は三日。試験の内容はオーガ討伐だ。とっとと、行くぞ」
無視された。
今日は度肝を抜いてやる。
東門を出て荒野に向かう。
「フィオレラ打ち合わせ通りにな」
「はい」
フィオレラは皆と別れ少し離れてた所でスキルを行使する。
新しい魔力ゴーレムを作ってもらう為だ。
古いのは魔力が大分減ったから作りなおす事にした。
フィオレラからゴーレムを受け取り準備は整う。
「オーガ討伐の最中に他の魔獣に出会ったら、倒してもいいんですよね。ギルドマスター」
「目当ての魔獣以外をどうかわすかという事も採点になる。倒しても問題ない」
「ローレッタ片っ端からいく。魔獣が見えたら、知らせてくれ」
しばらく荒野を歩く。
岩とサボテンと低木以外見えない。
殺風景な所だ。
「あそこさ、四足の魔獣がいら」
「外れだ。討伐しよう」
魔獣に近づく。魔獣はヘヴィライノだった。
ヘヴィライノは地球のサイに似た魔獣だ。
五本ある長い角が禍々しい。
この魔獣加速する時は身を軽く。
体当たりする時は重くと重力を操る。
「【水魔法】」
辺り一面に水を出す。ヘヴィライノが突っ込んでくる。
水に踏み込んだ時に水を粘着性にあるものに変化させた。
ヘヴィライノは急にブレーキが掛かりつんのめって粘着性の水に益々捕らわれる。
魔力ゴーレムを連れて近くに行き水魔法を解除した。
「【雷魔法】」
閃光と共にバリバリドカンともの凄い轟音がした。
密着した状態で放たれた雷魔法でヘヴィライノは倒れる。
「おい、今のなんだ」
ギルドマスターが驚いているぞ。
なんか気分が良い。
「水魔法と雷魔法ですけど」
「魔法使えるのか。それよりその規模はなんだ」
「魔法は熟練度が増すと規模が大きくなりますけど、魔力量が多くても大きくなります」
「そんな事は分かっている。どうやった」
「秘術です。弟子にしか教えません」
「まあいい、行くぞ」
魔石と角を抜き取り次の魔獣を探す。
「いだ、虫系に見える」
「よし討伐しよう」
今度の魔獣はベノムスコーピオンだった。さっきと同じ手でいくか。
水魔法を展開しベノムスコーピオンを待つ。
掛かった水を粘着性に変える。
しかしベノムスコーピオンなんらかの魔術を使い水を溶かしながら進んで来る。
たぶん溶解の魔術だろう。
武器とかも溶かされるのか。
正攻法でいこう。
水魔法を解除して攻撃に移る。
「【火魔法】【火魔法】【火魔法】」
爆発音が物凄い。
体に振動がビリビリ来る。
魔獣は最初の炎の槍、大きさ的には破城槌だなで吹き飛んだ。
追い討ちは必要なかった。
「もう何も言わない。やらかすとは思っていたがこれほどとはな」
「魔石は駄目だなローレッタ次を探そう」
しばらく歩く。
「いだ亀の魔獣だ」
「近づいて来るのがおそい。サクッといくか【念動】」
加速砲を展開し誘導弾を入れる。
風切り音と共に砲弾が魔獣を穿つ。
誘導弾は問題ない。
魔獣は一発で沈んだ。
スプラッタになった魔獣の残骸は素材が取れそうに無いので無視した。
なかなか当たりが来ない。
俺ってもしかして運が悪いのか。
目的の魔獣を探す手段を開発しとくべきだった。
そんな事を考えたのがフラグだったのか。
次の魔獣は本命のオーガだった。
まずは手始めに水魔法を展開する。
ウガーっと雄叫びを上げるオーガ。
踏み込んできたので粘着に切り替える。
鼻息を荒くしてベリベリ音を立てながら平気で歩いてきた。
ちょっと怖いが近くまで寄る。
こちらを殴ろうと振りかぶるが遅い。
魔力ゴーレムは既に接近している。
「【雷魔法】」
ドッガッバチバチと言う音と同時にオーガが崩れ落ちる。
魔力入れすぎたか。
煙がオーガの体から出ている。
焦げ臭い匂いとオゾン臭が辺りに立ち込める。
「フィオレラ泥ゴーレム頼む。オーガを持って帰ろう」
「はい【ゴーレム作成】【ゴーレム操作】」
特大の泥ゴーレムがオーガを担ぎノッソリ歩く。
その後を女性達はキャピキャピお喋りしながら歩いている。
俺とギルドマスターは無言で歩く。
偶にこちらを見るギルドマスターの視線が少しうっとうしい。
言いたい事があるなら言ってみろ。
今日は自分でもやりすぎた気がしないでもないが。
成り上がる為だ妥協はしない。
呆れた感じのギルドマスターを連れ東門についた。
「ギルドマスター疑問に思ったのですけど、オーガってAランク推奨ですよね。簡単に思えたから受けましたけど」
「お前の切り札がどれほど使えるか試したかった。魔法使いは荒野の魔獣は相性がいい。魔法使えるなら別の試験を用意した」
「結果はどうです」
「採点はひどい。追跡0点、攻撃満点、連携未知数だ。明日ギルドに来い昇格の手続きをする」
「合格にしても良いんですか?」
「有能なハンターならどんどんランクを上げる。上げて強制依頼を出してこき使う」
「そうですか。今日はお疲れ様でした」
「師匠いよいよ恋人が決まるのですね」
それがあったか。どうするか。
どちらを選んでも大変だろう。
決めた。
とりあえず家に帰ろう。
夕食後二人を呼んだ。
「フィオレラ、ローレッタ、恋人の件決めたぞ。フィオレラを恋人にする」
「やっぱり、理由こきいでも良だが」
「理由はな顔の好みだ。もし付き合っても合わない様だったら、恋人を解消する。お互い不幸になるだけだからな」
「捨てられないように頑張ります」
「ハンターやっている時は恋人だと思わないで行動する」
「家では甘えても良いって事ですよね」
「ほどほどにな」
ローレッタが泣きそうな顔で自室に引き上げる。
ローレッタはどういう行動に出るかな。
パーティを抜けられたとしてもやむを得ない覚悟はした。
フィオレラを選んだ理由。
実は顔の好みではない。
パーティを抜けて欲しくない方を選んだ。
正直に言っても良いが顔の好みなら諦めもつき易いと思った。
打算に生きる自分が嫌になる。
でもフィオレラとは誠心誠意付き合うと決めた。
俺はたぶん本当に人を好きになれないタイプなのだろう。
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