【R18】堅物敏腕ボスと初恋の君の運命的な再会~父の会社を買収した憎いアイツは幼い頃に一緒に暮らした大好きなお兄ちゃんだった~

星キラリ

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chapter18 竜馬の帰還

18

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ジェニはくちゃくちゃとバブルガムを噛んで
明美のようにプゥ~っと膨らませ
パチンッと弾けさせた




古着のタイトなブルージーンズにウエスタンブーツ
胸元が開いたニットそれにブラックの革の
ライダースジャケットを羽織っている




ハスッパな格好だが 
スタイルの良さは際立っている


細身の体に綺麗なバストのふくらみ
小さなお尻にスラリと長い足
顔にはアメリカ空軍のような
サングラスをかけている



今はアメリカはシカゴのホールストリート通りの
小ぎれいなコンビニの前で

ハーレにもたれてポケットに手をつっこみ
コンビニに入って行った竜馬を待っていた




そして自動ドアが開き英字新聞紙で作った袋に
山盛りのフライドポテトを持った
竜馬が出て来た





大抵の男性はそこそこの容姿であっても
ブラックのライダースジャケットを身につければ
イカして見えるものだ





ブラックのライダースジャケットは
タキシードと同じく男を変身させる





ましてや竜馬のような男がそれを着れば
あまりのセクシーさに
道行く女性はみんな振り向くだろう




ジェニはうっとりとため息をついた


日本でのメビウスのスーツ姿の彼も素敵だが
長い足に紺のデニムジーンズ
ジェニと同じブラックのライダースジャケット
そしてサングラスと三点セットの彼は
あまりのカッコよさに一発殴られたような
衝動を受ける




ジェニは断然日本にいる時の竜馬より
少しワイルドなアメリカの竜馬の方が
好きだと思っていた




ここの風景に馴染んでいる彼に
どんどん惹かれている



二人でバドワイザーのバス停のベンチに座って
山盛りのフライドポテトをむしゃむしゃ食べた





「残念ねぇ~・・・
竜馬さんの言ってた
(セントマイルズリサイクルショップ)が
コンビニになってるなんて 」



「時代ときの流れを感じるなぁ~ 」

 


竜馬もロングポテトをハムハムと前歯だけで
ハムスターのように食べて言う




「ロックハウンドさんのタトゥー・ショップは?
ワニのマックスは? 」




竜馬が残念そうに陰気に微笑んだ




「あそこも金券ショップになっていたし
マックスは生きているわけがないよ」



「そうなんだぁ~~~・・・
竜馬さんの話を聞いて会えるのを
楽しみにしていたのに」





ジェニも残念そうに言ってロングポテトを
もぐもぐ食べた



すると竜馬が顔を近づけ
ジェニの口の端についていた
ポテトの塩をペロッと舐めた




「しょっぱい 」




ポッとジェニの頬がほんのり染まる

どういうわけかアメリカに来てからの竜馬は
ジェニに対しての愛情表現が
おおらかになっている




いつでもどこでもジェニにぴったり貼り付き
手は腰のあたりか
どこかしらジェニの体に触れている
そしてそれを当たり前だと思っている



 

今の二人は何処へ行くにも
二個一にこいちだ







こういう日本にいた時と違う竜馬の変貌ぶり
が終始ジェニをどぎまぎさせ
きっとこれからは彼のスキンシップがなければ
寂しくて生きていけないだろうと思った





竜馬はミネラルウォーターを1本
蓋を捻って開けるとゴクゴク飲みそして
それをジェニに渡した
こういう気遣いも大好きだ





「さぁ!君のお待ちかねセドリックの所に行こう」


キャーーーーッ!
「嬉しい!! 」






竜馬がレンタルしたハーレーダビッドソンに
またがりエンジンを吹かす

嬉々としてその後ろにジェニもまたがり
ギュっと背後から竜馬の腹筋に腕を回す





チュッ
「ん 」


 

竜馬がジェニの両手を取り
軽く手の甲にキスをした






ああ・・・幸せ・・・・






「あ」 「い」「し」「て」「る」

「いたい(泣)いたい(泣)」





ジェニは竜馬の背中に5回頭突きをした


時々竜馬を好きすぎて「い~~~っ!」ってなる
ジェニはこの幸せな愛情を持て余して悶絶する






シカゴの赤い夕陽を背に
荒野の中をどこまでも続く一筋の道




ゆらゆらと立ち昇る陽炎かげろうの
向こうから
ジェニと竜馬をのせたハーレーが一台姿を現わした


 

ハーレーは檻から解き放たれた野生動物のように疾走し
 
 

ジェニも竜馬も激しく髪をなびかせながら
ひたすら地平線の道を突っ走っていた







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