【R18】堅物敏腕ボスと初恋の君の運命的な再会~父の会社を買収した憎いアイツは幼い頃に一緒に暮らした大好きなお兄ちゃんだった~

星キラリ

文字の大きさ
上 下
682 / 700
chapter18 竜馬の帰還

11

しおりを挟む

夜明け近くに目が覚めると
彼の腕はまだジェニを抱いていた



ブラインドを閉め忘れた隙間の窓から
光が寝室に差し込む
日が昇り始めた空をオレンジ色に染めている



寝返りを打って上体をおこし
ジェニは竜馬を見つめた




暁の光がスヤスヤ眠る
彫の深い顔をなぞるのを眺める



改めて感動する
ああ・・・生きて彼がここにいる
私の腕の中にいる


病院で昏睡状態の彼の横では
本当に生きた心地がしなかった 


またその時のフラッシュバックが襲う
途端にボロボロ涙がでる




よかった・・・
彼は私の元にいる




その安堵の波がジェニを襲う
そのあまりの激しさに彼を起こさないように
していたのに
つい声を立てすすり泣きが部屋に響いた


 

彼が目を開けた





「・・・どうしたジェニ・・・わぁ! 」

   


彼は驚いて飛び起きた
なぜならジェニが無言でボロボロ涙を流して
大泣きしているからだ



いちごのパジャマの前身頃が涙で濡れている





「な?なに?・・
いつから泣いているの?
どこ痛いのか?」




ジェニは竜馬の首に飛びついた




「苦しいの・・・・ 」
  


ジェニが竜馬を見つめて言った
心配でたまらないという顔で
竜馬はオロオロする





「竜馬さん・・・・愛している・・・
愛してる・・・
そう思うとここが・・・
苦しいの  」 





切羽詰まった声でジェニが心臓を抑えて泣く




竜馬は安心したのかため息をついて
ジェニを抱きしめ
そのまま二人はまた大きな枕に横になった





朝日が差し込んでくる中
しばらくじっと見つめあい
竜馬がそっとジェニの涙を指で拭いた
   




「ソレハ・・・フジノヤマイデス・・・
ナオリマセン・・・   」




「・・・どうして照れたら
片言カタコト日本語の外人のようになるの?」




「スイマセン・・・・・ 」







ジェニは照れている竜馬に身を寄せた
もうおかしくなって涙はひっこんだ
    




「では・・・・私の不治の病は
治らないんですね     」



「大丈夫だよ・・・・
その病やまいは僕もかかっているから 」







フフフと彼は笑った






「僕の方が重症患者だ 」





ジェニは顔をずらし上半身裸の
彼の脇に鼻をつけた
そして見つけた・・・



ここにも小さな三角の火傷の跡が・・・・




治りかかって白くはなっている
明日からはここもキスするポイントに
追加しなければ・・・・




安心したらなんだか眠くなってきた
ジェニはこのまま目を閉じた







「愛しているわ・・・竜馬さん」







彼の胸に手を置いて囁きかけた



 




「わかっている・・・・ 」

 






彼が耳元で静かに言う








「わかっているとも・・・
愛しいジェニ・・・
僕も君をどれほど愛しているか・・・・」


 




ジェニはまどろみ眠りに入り
夢をすべて彼に預けた

  







「夢の中で話してあげる・・・ 」
:*゚..:。:.   .:*゚:.。





しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました

加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!

隠れドS上司の過剰な溺愛には逆らえません

如月 そら
恋愛
旧題:隠れドS上司はTL作家を所望する! 【書籍化】 2023/5/17 『隠れドS上司の過剰な溺愛には逆らえません』としてエタニティブックス様より書籍化❤️ たくさんの応援のお陰です❣️✨感謝です(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎) 🍀WEB小説作家の小島陽菜乃はいわゆるTL作家だ。  けれど、最近はある理由から評価が低迷していた。それは未経験ゆえのリアリティのなさ。  さまざまな資料を駆使し執筆してきたものの、評価が辛いのは否定できない。 そんな時、陽菜乃は会社の倉庫で上司が同僚といたしているのを見てしまう。 「隠れて覗き見なんてしてたら、興奮しないか?」  真面目そうな上司だと思っていたのに︎!! ……でもちょっと待って。 こんなに慣れているのなら教えてもらえばいいんじゃないの!?  けれど上司の森野英は慣れているなんてもんじゃなくて……!? ※普段より、ややえちえち多めです。苦手な方は避けてくださいね。(えちえち多めなんですけど、可愛くてきゅんなえちを目指しました✨) ※くれぐれも!くれぐれもフィクションです‼️( •̀ω•́ )✧ ※感想欄がネタバレありとなっておりますので注意⚠️です。感想は大歓迎です❣️ありがとうございます(*ᴗˬᴗ)💕

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

地味系秘書と氷の副社長は今日も仲良くバトルしてます!

めーぷる
恋愛
 見た目はどこにでもいそうな地味系女子の小鳥風音(おどりかざね)が、ようやく就職した会社で何故か社長秘書に大抜擢されてしまう。  秘書検定も持っていない自分がどうしてそんなことに……。  呼び出された社長室では、明るいイケメンチャラ男な御曹司の社長と、ニコリともしない銀縁眼鏡の副社長が風音を待ち構えていた――  地味系女子が色々巻き込まれながら、イケメンと美形とぶつかって仲良くなっていく王道ラブコメなお話になっていく予定です。  ちょっとだけ三角関係もあるかも? ・表紙はかんたん表紙メーカーで作成しています。 ・毎日11時に投稿予定です。 ・勢いで書いてます。誤字脱字等チェックしてますが、不備があるかもしれません。 ・公開済のお話も加筆訂正する場合があります。

隠れオタクの女子社員は若社長に溺愛される

永久保セツナ
恋愛
【最終話まで毎日20時更新】 「少女趣味」ならぬ「少年趣味」(プラモデルやカードゲームなど男性的な趣味)を隠して暮らしていた女子社員・能登原こずえは、ある日勤めている会社のイケメン若社長・藤井スバルに趣味がバレてしまう。 しかしそこから二人は意気投合し、やがて恋愛関係に発展する――? 肝心のターゲット層である女性に理解できるか分からない異色の女性向け恋愛小説!

ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる

Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。 でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。 彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。

冷徹上司の、甘い秘密。

青花美来
恋愛
うちの冷徹上司は、何故か私にだけ甘い。 「頼む。……この事は誰にも言わないでくれ」 「別に誰も気にしませんよ?」 「いや俺が気にする」 ひょんなことから、課長の秘密を知ってしまいました。 ※同作品の全年齢対象のものを他サイト様にて公開、完結しております。

処理中です...