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chapter18 竜馬の帰還

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自分のスウェットを荒々しく
脱ごうとして引っ張ったら
火傷の保護シートに引っかかり
竜馬が顔をしかめて痛みにびくっとする





「わかった、わかったから
焦らないで・・・・     」




ジェニは彼が傷を悪化させることが心配だった



「竜馬さん―
ゆっくり・・・ね? 」



「無理 」





竜馬はうなりジェニのジーンズもパンティも
はぎ取っていく





「自分で脱ぐから―あんっ」





そういっても竜馬にすべてをはぎ取られ
床に放り投げられる
彼のいつもの優しい自制心は消え
切羽詰まったような彼を見て愛しく思う




ジェニは彼に慰めを与えられるなら
乱暴にされても全然かまわなかった
彼の言うことならなんでも聞いてあげたい




竜馬は膝でジェニの太もも押し開き
その間に前戯もなしでねじ込んで来た

ジェニは彼の髪を撫で
歓迎するとばかりに自分から腰を浮かせた




見つめあい二人の目的は一つだった





竜馬がさらにジェニに深く入り込み
喉の奥で唸った

震える両手でジェニの頭を抱え込み
激しく唇を吸う




ハァ・・・ハァ・・
「・・・長くは・・・
持たない・・・    」




「いいのよ・・・・
あなた・・     」





優しく両手で背中を撫でさする
コツンと竜馬がジェニとおでこを引っ付け
二人は見つめあった





「すぐにイクのなんかカッコ悪いよ・・・・」



「私は嬉しいよ・・・」







ジェニは大きなあえぎ声を終始漏らした
この声を聞くと竜馬が興奮するのを
知ってのことだ

彼にすきなようにしてほしかった






ジェニの方こそどれほどこの時を待ち望んでいたか

嬉しくて涙が溢れてくる

ジェニは気づかれないようにそっとシーツで涙を拭った




大勢の人が行きかう病棟で美しい彼の体に触れながら
切ない欲望を持て余していたのは
ジェニも同じだった




やっと彼の心も体も自分のもとに戻って来た



次第に力強くなっていく竜馬の鋭い突きに
体は歓喜に震えていた




二人はあまりに強く結びつき
あまりに激しく求めあっていたため


竜馬が彼女から最後に身をふりほどき
離れる時にはあたかも死の直前のように
心が引き裂かれる思いをした





なのでまたすぐつながった






夜になって二人で風呂に入るために
ジェニは竜馬の体中に張り付けてある
保護シートを一枚、一枚丁寧に剥がす

竜馬が申し訳なさそうに言う





「その・・・・
医者が言うには火傷跡が綺麗になる整形手術を
受けることも出来るって・・・
そりゃ完璧にもとには戻らないとしても
今よりかは見た目ずいぶん良くなるって・・・
君が嫌なら・・・   」





「まぁ!何を言うの!竜馬さん! 」





ジェニは竜馬の体を抱きしめて
なだめるようにさすった




「わざわざあなたが私がキスをするポイントを
作ってくださったのに?
私は毎晩この傷にキスをするって決めているのよ」



「ええ? 」





竜馬はおかしくなって笑ってしまった
ジェニは水膨れでまだケロイド状になっている
竜馬の傷口を丁寧に洗い流す





胸の乳首の横・・・
脇・・・
二の腕の内側や
太もも・・・
足首まで



そりゃ事故の前の彼の色白の素敵な体も
大好きだったのは事実だが


今ではどれもこれも彼がこれほど
ひどい傷を受けても生きのびた証だ




ジェニが竜馬に微笑んで言う





「この怪我を綺麗にするなんて
私の楽しみを取らないで
毎晩順番にここにキスして私は思うのよ 」





二人は見つめあって微笑んだ
ジェニは彼の温かい唇に再びキスして言った





「神様ありがとうって・・・・ 」







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