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chapter18 竜馬の帰還
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しおりを挟む竜馬が目をあけると
かたわらに髪の長い女性が立っていた
初めて目の焦点が合った
「竜馬さん!竜馬さん! 」
その女性は自分に覆いかぶさって来た
彼女の温かい涙がポタポタ自分の頬に落ちるのを
感じた
竜馬はしっかり彼女の顔を見た
彼女は何も言わなかった
二人は暫く見つめ立った
ああ・・・・
そこにいたのか・・・・
僕の・・・
竜馬は彼女に向かって微笑んだ
ニッコリ・・・・
「・・ジェニ・・・・ 」
大声をあげて彼女が泣き出した
首に必死にしがみついている
痛いからやめてくれないか
大丈夫だよとか
なでなでしてあげたかったけど
情けないうなり声をあげるのが精一杯だった
それからまたコトンと眠ってしまった
面目まるつぶれだ・・・・
:*゚..:。:. .
次に目が覚めた時は
彼女はまだすぐ横にいた
今度は首に飛びついてこなかった
ありがたい
体は動かせなかったので
顔だけ動かして彼女をじっと見た
彼女がしっかり手を握ってくれている
よく見ると目は赤く腫れて
髪もボサボサだった
「気分はどう? 」
竜馬はかすれた声で言った
「・・・最・・悪・・ 」
途端にゴホゴホ咳込む
ジェニは慌てて水の吸い口を竜馬の口に刺しこんだ
竜馬はごくごく飲んだ
喉がカラッカラだ
慌てて飲んだものだから
気管に入ったこれこそ最悪だった
咳をするたび肺が焼け付くように激痛が走った
41キロマラソンを走り終えたほど疲労を感じ
枕に沈み込んだ
おびただしい量の咳が出た
「じっとして・・・竜馬さん
ゆっくり息をすって
お水も飲んで・・・ 」
言われたとおりにした
意外にも効果があった
次には頭がすっきりし
少し起き上がれた
ジェニが微笑んでいる
頬には涙の跡が見えた
ジェニが必死で背中をさすってくれている
とても疲れたがまだ眠りたくなかった
まだ彼女をちゃんと隅々まで見ていない
強引に自分をこの世に引き戻した彼女を
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