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chapter17 この世とあの世の境界線

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竜馬はジェニの孤独とひたむきさに心を打たれた




「お茶をごちそうさま 」




旨いケーキとジェニの昔話に
胸がいっぱいになった竜馬は
真希に礼を言っていとまを告げた



「いえいえ・・・
こちらこそお話しできて嬉しかったです 」




「ところでメビウスビルの1階に
空き店舗があるのを知っているかい?
スターバックスの横の・・・」





突然突拍子もない竜馬の言葉に
真希はキョトン・・・となった





「ええ・・・知っています・・・
けど・・・それがどうされましたか?」




ガジガジ竜馬は後頭部を掻いた





「そこに保育施設を作ろうと思うんだ
メビウスビルの地下室に
みんながグルになって赤ん坊を隠していると
このビルの安全衛生管理課の連中が知ったら
卒倒しかねない 」





竜馬がにやりと笑って言った

真希はあっけに取られて口を開け
ただ目を見開いて竜馬を見つめた





「他にも調べたら子供をどこに預けるかで
悩んでいる女性社員が
わが社には沢山いることが判明したんだ 
キチンとした保育士を雇ってね
ここなら一緒に出勤してきて休憩時間には
遠慮なくお子さんとコミュニケーションが
取れるだろうし
お迎えの時間に間に合わせようと慌てなくてもいい

わが社の優秀な女性社員達に
思いっきり才能を発揮してもらうためには
生活面でもしっかりサポート
させてもらったほうがいいと思ってね」





「・・・信じられない・・・」






真希が両手で口元を抑え
何も言えなくなっているのを見て
竜馬は微笑んだ






「僕は堅物や冷徹と言われているけど
間違いに気づけば改める心を持っているよ
それにわが社に子供はまだまだ増えるだろうしね」





真希が感激で心を震わせ目に涙を
いっぱい溜めているのを見たら
照れくさくなったのか





竜馬は苦笑いをして
肩をすくめエレベーターホールに消えて行った






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