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chapter17 この世とあの世の境界線
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しおりを挟む翌日竜馬は文也を社長室に呼びつけた
「なぁに~?
竜ちゃん僕に用事って? 」
竜馬は社長椅子に座って
長い脚を組んで投げ出し窓の外を見ていたが
文也が入ってきたらくるっと振り向いた
「ええ?どうしたの?竜ちゃん
その顔! 」
竜馬の顎には大きな絆創膏が貼られていた
先日ジェニを抱えてアスファルトを
スライディングした時についたものだ
その他にも手の甲やあちこちに
擦り傷が出来ている
でもそんなことお構いなしに竜馬は文也に言った
「文也・・・頼みがあるんだ 」
:*゚..:。:.
「ただいま戻りましたぁ~~~♪ 」
ジェニが外回りから帰ると
何だかオフィスが騒がしい
「あ!ジェニ~!早く来てきて~~ 」
藤子と真希・・・それに文也君もいる
なんだろうとみんなが集まっている所に
行ってみると
キャー――――!!
「ブルーシールアイスクリームー(はぁと)」
「たった今
文也君が差し入れしてくれたのよぉ~♪」
藤子が嬉しそうに言った
二つに引っ付けたデスクには
さまざまな種類のカップに入ったブルーシールズの
カップアイスが並べてあった
青い保温バッグにはまだ大量のアイスが入っている
「え・・・っとぉ~
たまたまお得意先に行くとぉ~・・・
新しくできたらしくて・・・
たまたま人が少なくてぇ~・・
たまたまぁ~ 」
自分が頼んだとは絶対に言うなと竜馬に
釘を刺されている文也が考えた
わざとらしい言い訳など誰も聞きもせず
神崎の社員が鈴なりになって
ギャーギャー取り合って喧嘩している
「美味しぃ~~~~
塩ちんすこぅ~~~~~~(はぁと) 」
ジェニはスプーンに山盛りすくって
口の中にいれるとあまりも美味しくて
涙が出そうだった
「う~~~んシークワーサァー♪ 」
「紅いもぉ~~~♪ 」
みんなそれぞれアイスの美味しさに
舌鼓を打っている
真希が紅芋を食べながらジェニに言う
「よかったですね!ジェニさん
昨日食べそこなったんでしょ? 」
「そうなの!ちょっとした事故にあってね~」
真希が椅子を持ってきて
ジェニの横に座ってアイスの蓋を開けた
「え~?大丈夫?」
藤子が初耳だというように驚いた
「まぁ・・・私が悪いんだけどね 」
ジェニがぼそりと言う
「ジェニさんったら
アイスを食べるのに夢中でついうっかり
信号無視して車に牽かれそうになったんですよ 」
「でも本当に無事でよかったわぁ~
助けて頂いた人に感謝ね! 」
「でも通りすがりの人で誰かわからなかったんでしょ?」
「うん・・・
でも大声で怒鳴られちゃったから
きっと嫌なヤツよ・・・ 」
「そんな!助けて頂いたのにぃ~??」
真希が目を剥いたが
すぐに落ち着きを取り戻した
「お礼を言おうと思ったらすぐいなくなっちゃったのよ」
「どんな人だった?」
文也が前のめりで口を挟んだ
「あんまりよく覚えてないの
黒のライダーズジャケットに紫のパーカーのフードを
かぶってたしサングラスをしてたから
顔がわかんないの 」
ジェニが肩をすくめて言う
「ふ~~~ん・・・・ 」
文也がにニヤけるのを我慢して言った
まるで全て理解したとでも言うように
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