【R18】堅物敏腕ボスと初恋の君の運命的な再会~父の会社を買収した憎いアイツは幼い頃に一緒に暮らした大好きなお兄ちゃんだった~

星キラリ

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chapter17 この世とあの世の境界線

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鞄をチラリと見る
タブレットとジェニの大事な
ピンクのキラキラ閻魔帳が入っている




まったく日本はなんて平和な国なんだ
それともジェニが平和ボケしているのか?




苛立ちながらもその場を動けず
竜馬は体育座りのまま歩道の向こうで並んで
必死にメニューを考えているジェニを眺める







―食べ物のこと考えている時は
良い顔してるよなぁ~~―
:*゚..:。:.   .:*゚:.。








思わず口元が緩む





「買えたぁ~~!!
塩ちんすこうと紫いもキャラメルの
ダブルスタンダードォ~♪」





コーンにこんもり盛ったアイスを嬉しそうに
片手に持ってジェニがこっちにやってくる



竜馬がそろそろ隠れようと思った矢先
ジェニが赤信号なのにうっかり渡ろうとした








その瞬間―





ププーーーーーッッ!
キキ―――――ッ!!






ジェニが黒い大型の車に牽かれそうになった


竜馬は声を上げてジェニに突進した
思考より体が先に反応した
間一髪ジェニの腰を抱え
そのまま歩道にスライディングした



二人は同時に歩道に倒れたが
咄嗟に竜馬が受け身になって
固いアスファルトに叩きつけられ
ジェニは竜馬の上に乗っかった







「F※ck you!!!
赤信号がわからないのかッッ!! 」



「すっ!すいませんッッ」







ジェニは突然フードを被った
大柄でサングラスをかけた
人相の悪い男性に怒鳴られ咄嗟に謝った


そしてその大柄の男性は瞬時でいなくなった



しかしジェニはその男性を見ていなかった



すぐ目の前の道路に自分が買った
ブルーシールアイスクリームが
無残に散らばっている







うわぁ~~~~ん(泣)
「あたしのブルーシールアイスゥゥゥ~~~!!」






ジェニは歩道にペタリと座ったまま大泣きした








ゼイゼイッ・・・・
「頼むからそんなことで泣かないでくれっっ!
死にかけたんだぞっっ! 」




角を曲がったお店の陰に隠れて小声で叫んだ

竜馬はこっちが泣きたい気持ちを必死でこらえた
肺が爆発しそうだ






ハァッ・・・ハァ・・・
「こ・・・こっちが死ぬっ・・・」




この年になっていくら鍛えているからといっても
決死の全力疾走で足の筋肉が震えている
とにかく無事でよかった




助けたのが自分だとバレただろうか・・・





角から顔を出しジェニを見ると
トボトボ資材を抱えて
まだくすんくすん泣きながら
駐車場に向かって歩いていた





プッ・・・・
「なんて後ろ姿だ・・・  」






途端に竜馬はおかしくなってクスクス笑い出した
そして何だかもう止まらなくなった






「わはははははッ!
バレるわけない!
アイスクリームしか見えてないんだもんな~~」






道行く人は声をあげて爆笑する竜馬を
完璧に不審者を見る目で通り過ぎる
 

そんなことはお構いなしに
竜馬は目に涙をため腹を抱えて
いつまでも笑い続けた





こんなに声をあげて笑うのは
何年ぶりだろう








太陽はそんな笑い続ける竜馬を
燦々といつまでも明るく照らし続けた










いつまでも・・・・
:*゚..:。:.   







いつまでも・・・・
.:*゚:.。





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