629 / 700
chapter16 何度も君に恋をする
7
しおりを挟む
その次の週の水曜日竜馬達は依頼された
クライアントの会社の会議室にいた
外では相変わらず人員削減反対のデモが
行われている
会議の最初の発言者の竜馬はまるで人員削減など
何でもないかのように話しを切り出した
しかし削減対象の会社役員幹部らは
メビウス立ち合いの元によって収集された
この会議で会社としての
失策が正されることを望んだ
「メビウスの社長!
あなたはその業界では伝説に
なっているほどの人ですから
会社のためにいちばんいい道を探してくると
我々も信じています
ですからまずは幹部団の我々と
面談をしてくださるものと
私は思っていたのですがね~」
おでこの生え際が後退している
この議会の役員会議長が社長の横で
「青二才が生意気な」との勢いで竜馬に言った
竜馬は社長と会議に参加している幹部数人に
冷ややかな鋭い視線を一人一人に向けた
幹部連中は竜馬の視線を受け
背筋がぞくぞくするのを感じ
一部は口を閉ざし、一部は視線を床にやった
竜馬が言う
「面談は感情論で我々の判断を狂わせようとします
過去の今までどの会社も一様です
なので我々は事業部の会計報告書ですべて判断します
わが社のもっとも優秀な人員削減チーム
の組織図から25の役職を分析させます
大切なのは客観性です 」
竜馬の冷淡で危険な雰囲気は相手を圧倒した
社長の横に座っている
取締役員会議長が光ったおでこを
ハンカチで拭きながら
やはり傲慢な口調で竜馬達に言った
「しかしねぇ~!
わが社の組織を合理化する
必要があるのは認めますよ
ただ・・・
長年この会社に尽くしてきた人達と
あとあと揉めて困るような削減は避けたいだけです
・・・こんな抗議活動を起こされては・・・ 」
竜馬が冷静に話す
「尽くすとは「見返りを求めずに奉仕することです」
我々は報酬と言う見返りを当然と思って
やって来たことを「尽くす」と勘違いして
会社に恩を売るような
姿勢の人間を削減するのです」
竜馬は手を前に組み
前かがみの姿勢で一言、一言重みをそえて話す
「まずは役員幹部、中間管理職から削減は始めます
我々のやり方が気に入らないというのならば
今日この場でこの仕事を降りたって
我々は痛くも痒くもない 」
取締役員会議長があんぐりと口を開いた
会議長にこんな口のきき方をする者なんて
今までこの会社にはいなかった
だからこそ取締役員会議長は会社の経費で
好き勝手やってこれたのだ
決まってどの会社も怠慢な上司がいるおかげで
真面目にやってきた社員が迷惑をこうむっているのだ
「わが社には豊富な経験と情報があります
社外に与える悪印象をご心配のお気持ちはわかります
だが解雇手当や再就職支援プログラム
のこともしっかり発表しておけば
印象はかなりよくなるはずです
この会社は収入と支出が伴ってないんですよ
このままでは潰れます」
竜馬が役員会議長ではなくその横の
今や小さくなっているこの会社の社長に目を向ける
「それで?あなたの答えは?
約束どおり我々の自由にやらせてくださるのですか?」
数秒の沈黙があり
社長はメビウスの方々のアドバイスを
全面的に肯定し指導してもらうと言った
竜馬の横にいる宗一郎が勝ち誇ったように言った
「これからは抗議デモに対して
警備をもっと増やした方がよいでしょう
電話でもメールでも少しでも脅迫的な態度を感じたら
警察に連絡するように
やけになった人間は何をするかわかりません
でもそれも一時的なものです」
次の竜馬の物の言い方はすべてお見通しとばかりに
役員会議長に言い放たれたものだった
「もしかしたら誰かの差し金で
彼らはデモを起こしているのかもしれませんからね」
その言葉に役員会議長も竜馬を睨んでいた
クライアントの会社の会議室にいた
外では相変わらず人員削減反対のデモが
行われている
会議の最初の発言者の竜馬はまるで人員削減など
何でもないかのように話しを切り出した
しかし削減対象の会社役員幹部らは
メビウス立ち合いの元によって収集された
この会議で会社としての
失策が正されることを望んだ
「メビウスの社長!
あなたはその業界では伝説に
なっているほどの人ですから
会社のためにいちばんいい道を探してくると
我々も信じています
ですからまずは幹部団の我々と
面談をしてくださるものと
私は思っていたのですがね~」
おでこの生え際が後退している
この議会の役員会議長が社長の横で
「青二才が生意気な」との勢いで竜馬に言った
竜馬は社長と会議に参加している幹部数人に
冷ややかな鋭い視線を一人一人に向けた
幹部連中は竜馬の視線を受け
背筋がぞくぞくするのを感じ
一部は口を閉ざし、一部は視線を床にやった
竜馬が言う
「面談は感情論で我々の判断を狂わせようとします
過去の今までどの会社も一様です
なので我々は事業部の会計報告書ですべて判断します
わが社のもっとも優秀な人員削減チーム
の組織図から25の役職を分析させます
大切なのは客観性です 」
竜馬の冷淡で危険な雰囲気は相手を圧倒した
社長の横に座っている
取締役員会議長が光ったおでこを
ハンカチで拭きながら
やはり傲慢な口調で竜馬達に言った
「しかしねぇ~!
わが社の組織を合理化する
必要があるのは認めますよ
ただ・・・
長年この会社に尽くしてきた人達と
あとあと揉めて困るような削減は避けたいだけです
・・・こんな抗議活動を起こされては・・・ 」
竜馬が冷静に話す
「尽くすとは「見返りを求めずに奉仕することです」
我々は報酬と言う見返りを当然と思って
やって来たことを「尽くす」と勘違いして
会社に恩を売るような
姿勢の人間を削減するのです」
竜馬は手を前に組み
前かがみの姿勢で一言、一言重みをそえて話す
「まずは役員幹部、中間管理職から削減は始めます
我々のやり方が気に入らないというのならば
今日この場でこの仕事を降りたって
我々は痛くも痒くもない 」
取締役員会議長があんぐりと口を開いた
会議長にこんな口のきき方をする者なんて
今までこの会社にはいなかった
だからこそ取締役員会議長は会社の経費で
好き勝手やってこれたのだ
決まってどの会社も怠慢な上司がいるおかげで
真面目にやってきた社員が迷惑をこうむっているのだ
「わが社には豊富な経験と情報があります
社外に与える悪印象をご心配のお気持ちはわかります
だが解雇手当や再就職支援プログラム
のこともしっかり発表しておけば
印象はかなりよくなるはずです
この会社は収入と支出が伴ってないんですよ
このままでは潰れます」
竜馬が役員会議長ではなくその横の
今や小さくなっているこの会社の社長に目を向ける
「それで?あなたの答えは?
約束どおり我々の自由にやらせてくださるのですか?」
数秒の沈黙があり
社長はメビウスの方々のアドバイスを
全面的に肯定し指導してもらうと言った
竜馬の横にいる宗一郎が勝ち誇ったように言った
「これからは抗議デモに対して
警備をもっと増やした方がよいでしょう
電話でもメールでも少しでも脅迫的な態度を感じたら
警察に連絡するように
やけになった人間は何をするかわかりません
でもそれも一時的なものです」
次の竜馬の物の言い方はすべてお見通しとばかりに
役員会議長に言い放たれたものだった
「もしかしたら誰かの差し金で
彼らはデモを起こしているのかもしれませんからね」
その言葉に役員会議長も竜馬を睨んでいた
7
お気に入りに追加
73
あなたにおすすめの小説

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました
加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!
隠れドS上司の過剰な溺愛には逆らえません
如月 そら
恋愛
旧題:隠れドS上司はTL作家を所望する!
【書籍化】
2023/5/17 『隠れドS上司の過剰な溺愛には逆らえません』としてエタニティブックス様より書籍化❤️
たくさんの応援のお陰です❣️✨感謝です(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)
🍀WEB小説作家の小島陽菜乃はいわゆるTL作家だ。
けれど、最近はある理由から評価が低迷していた。それは未経験ゆえのリアリティのなさ。
さまざまな資料を駆使し執筆してきたものの、評価が辛いのは否定できない。
そんな時、陽菜乃は会社の倉庫で上司が同僚といたしているのを見てしまう。
「隠れて覗き見なんてしてたら、興奮しないか?」
真面目そうな上司だと思っていたのに︎!!
……でもちょっと待って。 こんなに慣れているのなら教えてもらえばいいんじゃないの!?
けれど上司の森野英は慣れているなんてもんじゃなくて……!?
※普段より、ややえちえち多めです。苦手な方は避けてくださいね。(えちえち多めなんですけど、可愛くてきゅんなえちを目指しました✨)
※くれぐれも!くれぐれもフィクションです‼️( •̀ω•́ )✧
※感想欄がネタバレありとなっておりますので注意⚠️です。感想は大歓迎です❣️ありがとうございます(*ᴗˬᴗ)💕
地味系秘書と氷の副社長は今日も仲良くバトルしてます!
めーぷる
恋愛
見た目はどこにでもいそうな地味系女子の小鳥風音(おどりかざね)が、ようやく就職した会社で何故か社長秘書に大抜擢されてしまう。
秘書検定も持っていない自分がどうしてそんなことに……。
呼び出された社長室では、明るいイケメンチャラ男な御曹司の社長と、ニコリともしない銀縁眼鏡の副社長が風音を待ち構えていた――
地味系女子が色々巻き込まれながら、イケメンと美形とぶつかって仲良くなっていく王道ラブコメなお話になっていく予定です。
ちょっとだけ三角関係もあるかも?
・表紙はかんたん表紙メーカーで作成しています。
・毎日11時に投稿予定です。
・勢いで書いてます。誤字脱字等チェックしてますが、不備があるかもしれません。
・公開済のお話も加筆訂正する場合があります。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。

隠れオタクの女子社員は若社長に溺愛される
永久保セツナ
恋愛
【最終話まで毎日20時更新】
「少女趣味」ならぬ「少年趣味」(プラモデルやカードゲームなど男性的な趣味)を隠して暮らしていた女子社員・能登原こずえは、ある日勤めている会社のイケメン若社長・藤井スバルに趣味がバレてしまう。
しかしそこから二人は意気投合し、やがて恋愛関係に発展する――?
肝心のターゲット層である女性に理解できるか分からない異色の女性向け恋愛小説!
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
冷徹上司の、甘い秘密。
青花美来
恋愛
うちの冷徹上司は、何故か私にだけ甘い。
「頼む。……この事は誰にも言わないでくれ」
「別に誰も気にしませんよ?」
「いや俺が気にする」
ひょんなことから、課長の秘密を知ってしまいました。
※同作品の全年齢対象のものを他サイト様にて公開、完結しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる