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chapter15 あの木の葉が落ちる時
19
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人生でこれほど肝を冷やした瞬間なんて
あっただろうか宗一郎はそう思った
突然竜馬に「会わせたい人がいる」と
言ってこの屋敷に連れてこられたのは
つい1時間ほど前の事・・・・
信じられない!
今実際に目の前にいるのは
宗一郎が憧れていた
「元犯罪者の
黄金投資家ジャスティン・アレン」だ!
彼の事ならなんでも知っている!
宗一郎は彼の事が書かれている
ビジネス記事は全部読んでいた
そして来月発売のタイム誌付録の
「ジャスティン・アレンの黄金の言葉集」
も予約していた
今その彼は宗一郎の目の前で
クリーム色のシャツにブラックのスラックス・・・
そして車いすに乗っている
・・・体調が悪いのかな?
そんなことは記事では
何も書かれていなかったぞ・・・
それでも彼は痩せているが瞳の輝きは鋭く
一発で相手を下半身不随にする
パンチを打てそうな雰囲気を醸し出している
「こ・・・こんな格好ですいません・・ 」
竜馬の野郎・・・
言ってくれればスーツをちゃんと着てきたのに
アイツはここにくるまで
彼の名前を言わなかった
宗一郎は作業服の皺を両手で伸ばしながら
ジャスティンに申し訳なさそうに言った
頬が熱い・・・
「構わないよ
おれは8年間オレンジのジャンプスーツで
紐なしの運動靴を履かされていたんだ 」
やっぱり・・・
あの前科持ち投資家の
ジャスティン・アレンだ!
宗一郎はどういうことだ?と
目を見開いて竜馬を見た
竜馬は申し訳なさそうに目をそらした
コイツ・・・あとで覚えとけよ!
すべて吐かせてやる
彼は刑務所で投資を学び後に出所後
タイムズ誌に載るほどの億万長者になった
宗一郎は自分が震えているのを感じた
「あ・・あの・・・俺・・・
タイムズ誌のコラムを読みました
ええ・・
あなたが掲載されている記事全部!
本当に・・・
すごい人だなって尊敬していて・・
その・・・・」
ジャスティンがお世辞なんか
聞き飽きたとばかりに退屈そうに言った
「君も8年もあそこにいれば
投資の一つ二つぐらいは勉強できるよ
幸い俺が入った収容所の図書館は
投資の本が充実していたからね
一日1時間ならインターネットも使えた
最後は刑務官が値上がりがする株を聞いてきた 」
ごく軽い口調で冗談めかした言い方だったが
竜馬にはそこにジャスティンが辛かった時期を
思い出している苦悩を感じ取った
「でも一番嫌だったのは
筋肉ムキムキの体にタトゥーを入れた男達二十人と
しかもギャングの一員と麻薬の売人ドラッグバイヤーがほとんどの
やつらと団子になってシャワーを浴びさせたれたら
お前どうする?
どんな気分になる?
さらに俺と同じ独房にいたヤツは
レイプ殺人の常習犯でどのように巧妙にやるか
毎晩自慢話を聞かされたんだ
あの時ほど銃が欲しいと思ったことはなかったよ
銃さえあればコイツを1発で黙らせるのに―
それに―」
「ジ・・・ジャスティン・・
お手柔らかに・・・ 」
ジャスティンが刑務所時代にトリップする前に
竜馬がジャスティンの肩をギュっと握った
そこでジャスティンがハッと正気に戻った
宗一郎がおずおずと聞いた
「少なくともシャワー用
サンダルは貰えたんですかね?」
シーン・・・・
と部屋は静まり返った
宗一郎の質問にジャスティンは睨みでかえした
宗一郎は降参と両手を挙げた
「OK!冗談です!すいませんでした
もう余計な口をはさみません
続けましょう! 」
あっただろうか宗一郎はそう思った
突然竜馬に「会わせたい人がいる」と
言ってこの屋敷に連れてこられたのは
つい1時間ほど前の事・・・・
信じられない!
今実際に目の前にいるのは
宗一郎が憧れていた
「元犯罪者の
黄金投資家ジャスティン・アレン」だ!
彼の事ならなんでも知っている!
宗一郎は彼の事が書かれている
ビジネス記事は全部読んでいた
そして来月発売のタイム誌付録の
「ジャスティン・アレンの黄金の言葉集」
も予約していた
今その彼は宗一郎の目の前で
クリーム色のシャツにブラックのスラックス・・・
そして車いすに乗っている
・・・体調が悪いのかな?
そんなことは記事では
何も書かれていなかったぞ・・・
それでも彼は痩せているが瞳の輝きは鋭く
一発で相手を下半身不随にする
パンチを打てそうな雰囲気を醸し出している
「こ・・・こんな格好ですいません・・ 」
竜馬の野郎・・・
言ってくれればスーツをちゃんと着てきたのに
アイツはここにくるまで
彼の名前を言わなかった
宗一郎は作業服の皺を両手で伸ばしながら
ジャスティンに申し訳なさそうに言った
頬が熱い・・・
「構わないよ
おれは8年間オレンジのジャンプスーツで
紐なしの運動靴を履かされていたんだ 」
やっぱり・・・
あの前科持ち投資家の
ジャスティン・アレンだ!
宗一郎はどういうことだ?と
目を見開いて竜馬を見た
竜馬は申し訳なさそうに目をそらした
コイツ・・・あとで覚えとけよ!
すべて吐かせてやる
彼は刑務所で投資を学び後に出所後
タイムズ誌に載るほどの億万長者になった
宗一郎は自分が震えているのを感じた
「あ・・あの・・・俺・・・
タイムズ誌のコラムを読みました
ええ・・
あなたが掲載されている記事全部!
本当に・・・
すごい人だなって尊敬していて・・
その・・・・」
ジャスティンがお世辞なんか
聞き飽きたとばかりに退屈そうに言った
「君も8年もあそこにいれば
投資の一つ二つぐらいは勉強できるよ
幸い俺が入った収容所の図書館は
投資の本が充実していたからね
一日1時間ならインターネットも使えた
最後は刑務官が値上がりがする株を聞いてきた 」
ごく軽い口調で冗談めかした言い方だったが
竜馬にはそこにジャスティンが辛かった時期を
思い出している苦悩を感じ取った
「でも一番嫌だったのは
筋肉ムキムキの体にタトゥーを入れた男達二十人と
しかもギャングの一員と麻薬の売人ドラッグバイヤーがほとんどの
やつらと団子になってシャワーを浴びさせたれたら
お前どうする?
どんな気分になる?
さらに俺と同じ独房にいたヤツは
レイプ殺人の常習犯でどのように巧妙にやるか
毎晩自慢話を聞かされたんだ
あの時ほど銃が欲しいと思ったことはなかったよ
銃さえあればコイツを1発で黙らせるのに―
それに―」
「ジ・・・ジャスティン・・
お手柔らかに・・・ 」
ジャスティンが刑務所時代にトリップする前に
竜馬がジャスティンの肩をギュっと握った
そこでジャスティンがハッと正気に戻った
宗一郎がおずおずと聞いた
「少なくともシャワー用
サンダルは貰えたんですかね?」
シーン・・・・
と部屋は静まり返った
宗一郎の質問にジャスティンは睨みでかえした
宗一郎は降参と両手を挙げた
「OK!冗談です!すいませんでした
もう余計な口をはさみません
続けましょう! 」
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