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chapter15 あの木の葉が落ちる時

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少し約束の時間より早く来すぎてしまったので
休みたいなら自分は待てるし
出直してきてもいいと竜馬は言った




すると彼はもう十分すぎるほど休んだと
語気強く言った





「いや・・それは食えないぞ
ドティ・・やめなさい 」





ドロシーがジャスティンの髪の毛を
つかんでチュパチュパしゃぶっている
ドロシーに引っ張られて
ジャスティンの頭がずっと斜めになっている



ジャスティンもこの姪っ子がかわいいのだろう




竜馬は優しくドロシーの指をジャスティンの
髪からほどき抱き上げた






「おなかがすいているのかな?
ウェンディがチキンダンプリングを
作っているらしいよ?
食べれる?  」




「食いたいな食堂に連れて行ってくれ」






するとベッドの横のサイドボードの
電話が鳴った





「仕事の電話だちょっと待って」




そう言うとジャスティンがワイヤレスマイクを
装着して早口のフランス語で話しだした
膝には小さなノートパソコンを叩いている






ベッドの中でも・・・
仕事なんてすごいな・・・・・
ジャスティン・・・・




30分経っても
ジャスティンの電話が終わりそうになかったので
今やお腹がすいてグズり出している
ドロシーを抱いて竜馬は一旦
キッチンへ向かった






「あいぃぃいぃぃ~~~ 」



「ハイハイ・・ママの所へ行こうねぇ~」







ドロシーのグズりが本格的になって来た
竜馬の腕の中で体をエビぞりにして
腹が空いた事に抗議している

キッチンへ行くと見知らぬ
男性とウェンディが一緒に料理をしていた




「ウブブブブ~~~!!
ウプ~~~~~!! 」



「このゴジラちゃんに何かあげて」





ウェンディが慌ててドロシーを
竜馬から抱き上げた




「まぁ!ご迷惑じゃなかった?
兄は?」




「はじめまして!竜馬だね
僕はウェンディの夫のフランクだよ会えて嬉しいよ」




黒縁眼鏡でこげ茶髪の男性は竜馬よりも
かなり年上だった



二人は微笑んで固く握手した
温厚そうで鼻が大きいフランクは
今はジャスティンの投資会社のファンドマネージャー
だと言った




「ジャスティンは放っておくと
いつまでも仕事しかしないんだ 」





困った顔でフランクは言った





「止められるのはきっとあなただけですよ
竜馬 」





先ほどの光景をみたらそんな感じだ
竜馬はウェンディが用意してくれた
美味しそうな料理が沢山乗った
三段ワゴンを押して再びジャスティンの部屋に向かった


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