560 / 700
chapter14 新たな仲間達
15
しおりを挟む午後も半ばの今少し肌寒いがよく晴れた日で
草原は濃い緑色のカーペットを敷いたようで
木も草も風に揺れていた
ワイナリーのすぐ隣の絵画のごとき放牧地では
馬が数匹放されていて
楽しく駆け回って遊んでいる
セドリックは竜馬の仕事の説明をすぐに理解した
竜馬達はよく働くセドリックのおかげで
計測器で均等に距離を測り
玉汗をかいて木の杭を打ち込み
ようやっとフェンスを張り巡らせれる
作業工程に入っていた
「宗一郎、あそこ、曲がってる」
「なんだよ!セドリック!
これぐらいいいじゃね~か!」
宗一路はいぶかしげなまなざしを
セドリックに向けて睨んだ
もっとも本人はそんなつもりはないのだが
いつも彼の目つきは喧嘩の種になる
しかしセドリックはそんな宗一郎の
目つきなどおかまいなしだ
宗一郎のやった雑な仕事が
どうも気に入らないらしい
「ダメ!曲がってる!」
セドリックはブンブン首を振った
「おい!竜馬!言ってやってくれよ!
こんな小さなことにこだわってたら
日が暮れちまうぜ!」
竜馬が見てみると
たしかにさっきの杭に打ち付けた地点より
若干網目がずれて上がっているように見える
「・・・・セドリック・・・・
この網目がずれてるのがダメなの? 」
竜馬はなるべく穏やかな口調でセドリックに言った
「んだ!」
ブンッとセドリックが子供のように
首を振った
「わかった!宗一郎やり直そう!」
「ちょっ!ちょっと待ってくれよ!
こんな小さな網目のズレなんか誰も気にしないぜ!
せっかくここまで張ったのによ!
俺はやらないぞ!」
そう言って宗一郎は木陰にゴロンッと寝っ転がった
「じゃぁいいよ・・・
そこで休憩してろよ
セドリック!行こう 」
「んだ!」
セドリックが巻きロールのフェンスをかつぎ
竜馬と網目がズレてる地点に向かった
「・・・ったく・・・・
なんだよ・・・アイツ細け~な! 」
「・・・・・ 」
しばらく宗一郎は
綿菓子のような雲を眺めていたが
やがて遠くで作業をしている二人を気にしだした
「わかったよ!クソッ!」
宗一郎は二人の後を追いかけた
7
お気に入りに追加
58
あなたにおすすめの小説
タイプではありませんが
雪本 風香
恋愛
彼氏に振られたばかりの山下楓に告白してきた男性は同期の星野だった。
顔もいい、性格もいい星野。
だけど楓は断る。
「タイプじゃない」と。
「タイプじゃないかもしれんけどさ。少しだけ俺のことをみてよ。……な、頼むよ」
懇願する星野に、楓はしぶしぶ付き合うことにしたのだ。
星野の3カ月間の恋愛アピールに。
好きよ、好きよと言われる男性に少しずつ心を動かされる女の子の焦れったい恋愛の話です。
※体の関係は10章以降になります。
※ムーンライトノベルズ様、エブリスタ様にも投稿しています。
鬼上官と、深夜のオフィス
99
恋愛
「このままでは女としての潤いがないまま、生涯を終えてしまうのではないか。」
間もなく30歳となる私は、そんな焦燥感に駆られて婚活アプリを使ってデートの約束を取り付けた。
けれどある日の残業中、アプリを操作しているところを会社の同僚の「鬼上官」こと佐久間君に見られてしまい……?
「婚活アプリで相手を探すくらいだったら、俺を相手にすりゃいい話じゃないですか。」
鬼上官な同僚に翻弄される、深夜のオフィスでの出来事。
※性的な事柄をモチーフとしていますが
その描写は薄いです。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
冷徹上司の、甘い秘密。
青花美来
恋愛
うちの冷徹上司は、何故か私にだけ甘い。
「頼む。……この事は誰にも言わないでくれ」
「別に誰も気にしませんよ?」
「いや俺が気にする」
ひょんなことから、課長の秘密を知ってしまいました。
※同作品の全年齢対象のものを他サイト様にて公開、完結しております。
王女、騎士と結婚させられイかされまくる
ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。
性描写激しめですが、甘々の溺愛です。
※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる