【R18】堅物敏腕ボスと初恋の君の運命的な再会~父の会社を買収した憎いアイツは幼い頃に一緒に暮らした大好きなお兄ちゃんだった~

星キラリ

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chapter14 新たな仲間達

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「Hiハイ竜馬! 」


「Hiハイオリビア!」



竜馬と同じ授業を取っている
赤毛のオリビアが頬を染めて
キャンバスを歩いている竜馬を呼び止めた



「経済学のグレッチェン教授の論文もう仕上げた?」




首席で丸い眼鏡をかけた
赤毛のカーリーヘアの
オリビアが息を弾ませて言った




「苦戦してるよ」




竜馬は肩をすくめて言った




「あのね!去年の卒業生の論文なんだけど
グレッチェン教授からトリプルAを貰った
学生のコピーが手に入ったの!
これに少し手を加えれば余裕かなって思って」




竜馬は目を見張って感心したように言った




「えー?そいつはすごいね! 」



「見せてあげてもいいわよ 」



「本当? 」




そしてオリビアは蛇のようにはにかんで
体をクネクネしだした




「ねぇ・・・よかったら
こ・・・今夜・・一緒に・・・・ 」





オリビアが何か言いかけて竜馬を見た
すると竜馬の後ろに背後霊のように宗一郎がいた


竜馬の後ろでこれでもかと宗一郎が
妖気を発しながらオリビアを睨む




「・・・どうしたの?オリビア? 」




竜馬はオリビアの人相を見て
心配したように顔色をうかがった   




「あ・・・うん・・・・
また・・・時間がある時・・・・
いつでも言って・・」




まるで宗一郎がオリビアをズタズタに
引き裂いてやりたいと思っているように
宗一郎はオリビアを睨んでいる




本当にそうされるのではないかと
オリビアが不安になるほどの目つきだ



そそくさとオリビアはワケのわからないことを
ごにょごにょ言って退散した





「あのさ・・・宗一郎・・・・」


「なんだ? 」





背後からえも知れぬ妖気を醸し出している
宗一郎に竜馬は言った





「そんなに誰でも彼でもあんなに睨んだら
僕に女の子が寄ってこないじゃないか 」




宗一郎は眉根に皺を寄せて言った




「睨んでいない
恐ろしく目つきが悪いだけだ
こればっかりは俺のせいじゃない
文句を言うなら母親に言ってくれ 」





シカゴの大学生は
なぜか男女みんなぽっちゃりとしてて
小麦色に日焼けしている


いわゆる「オタク」が多い
服装もそんなにおしゃれではなく
いたって地味なビジュアルの学生だらけだ



その中でも引きしまって色白の竜馬と
長身の宗一郎はひそかに女の子の間で人気があった






「それにまだ英語が聞き取れないんだよ
アイツら早口で何を言ってるかわからないんだ
だからこんな顔になるんだ 」




「へーへー・・・ 」




日本語が喋れてうれしいのか
あれから竜馬はすっかり宗一郎に懐かれた




「なんだよ!お前オリビアが好きなのか?」




宗一郎が眉間にシワを寄せて言う
だからその顔やめろって




「好きじゃないよ
でもせっかく論文を見せてくれるっていうのに
僕は留年なんかする余裕は全くないんだ 」





それから間もなく毎日の習慣ができた
竜馬が授業に出ると宗一郎が
必ず後ろの席を二人分取ってくれている



竜馬はそこに座るだけでよかった
大学の教授陣はそれはのんびりしていて
話口調も眠くなる人ばかりだ



この頃になると竜馬はキャンパスや大学の教授陣に
何も期待しないようになっていた



竜馬は明らかにこの人達よりも
自分の方が100倍忙しいと思っていた


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