【R18】堅物敏腕ボスと初恋の君の運命的な再会~父の会社を買収した憎いアイツは幼い頃に一緒に暮らした大好きなお兄ちゃんだった~

星キラリ

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chapter13 一人は嫌だ

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・・・・・


ジャスティンの家族が住んでいる
トレーラーハウスはホールストリートから
ずいぶん離れた田舎町にあった



竜馬はジャスティンのコンバーチブルに乗って
住宅地の道を走っていた



トレーラーハウスとはいろんな形の
大型トラックのコンテナの部分を住居にしたもので




大きなメイン通りの両側には
いろんなトレーラーハウスが並んでいた
それぞれのトレーラーは
コンクリートの上に建てられていて
その周りにアルミニウムの柵が張り巡らされていた




竜馬はそのうちの一つの
花壇に沢山の花が植えてある
緑色のトレーラーハウスの前に停車した



ジャスティンの実家だった





コンクリートの階段に上って
ドアの横の小さな呼び鈴を押し
少し離れて玄関のドアが開くのを待った





コホッ・・コホ・・・
「は~い・・・どなたぁ?」




ドアと網戸が開き
10歳ぐらいの小さな女の子が玄関を開けた

その子はやせていて
金髪を三つ編みのおさげにしていた


そしてその子はジャスティンと同じ
遠くからでもはっきりとわかる
ロイヤルブルーの瞳をしていた




竜馬は嬉しくなって首をかしげ
花が咲くように微笑んだ





ニッコリ・・・
「君・・・ウェンディ? 」






ウェンディは竜馬を見て目を見開き
口を開けたまましばらく固まった





「僕・・・ジャスティンの友達なんだ
お母さん・・いる?」





「あ・・・あの・・・その・・・」





みるみるウェンディが髪の生え際まで真っ赤になった




「ち・・・ちょっと待ってくださいっっ」






ピュッとウェンディが逃げるように
家の中に入って行った




「ママ!ママ!大変!」

「なぁに~ウェンディ?
騒がしいわよ~」



「すっごい素敵な人が玄関にいるの!
背が高くて!
真っ黒な髪で、真っ黒な目で・・・
肌も私達みたいなんじゃなくて
雪の様に白くって・・・ 」




身振り手振りで忙しく驚きを表し
そして両手で顔を抑えて言った





かぁ~・・・・
「お・・・・王子様みたいだった・・」





次に玄関に出てきたのは
角ばった顔とブルネットの髪の
ジャスティンの母親のジェシカだった


やはり病気なのだろう
彼女も顔色が悪く痩せていた



竜馬はジャスティンはきっと父親似だと思った





「まぁ・・・・・
こんなに綺麗なのね・・・」





ジェシカが口に手をあてて竜馬をまじまじと見る


そしてニッコリ微笑んだ
目じりにカラスの足跡のようなしわが寄った

あきらかにその笑顔は歓迎していた






「ジャスティンから聞いているわ・・・
あなた竜馬ね?・・・    」




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