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chaputar18 ジャスティンの宝物

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その時計は回りにダイヤモンドがちりばめられ
ハイテク機能が装備されて
見るからに高級な時計だった



長いベルトには彼女の肌のぬくもりがまだ残っていた
急に竜馬は心臓がドキドキしだした


 


「さぁ・・・
これで時間がハッキリわかるでしょ?
その時計は人質よ
私のゲームが終わるまで持っていて」





他の椅子に座っている女性が腹立だし気に言った




「ちょっと!ゲームを続けてよ!」





アクセントの強い英語のその女性はいかにも
気を悪くしてジャスティンを睨む



女優はその女性の言葉などどこ吹く風とばかりに
平然とカクテルを飲んでいるが

ジャスティンのテーブルは今や
ルビーの出現で一触即発の空気をはらんでいる



ここに女優のルビーが来ていると聞きつけた
見物人がチラホラとジャスティンのテーブルに
集まって来ていた





「さぁ!お美しい皆さん!
次の勝負の準備はできていますか?」






ジャスティンが明るくパンッと手を鳴らして
仕切り直しのカードを見事な手さばきで切った



竜馬はさっき掴まれた手の感覚を思い出して
ドキドキしながらカウンターのうしろに引っ込んで
荒くなる呼吸を整えた




腕時計にチラリと目をやる
確かにこの時計は逸品だ

このブランドでこのクラスの時計を買うには
ひと財産が必要だと聞いたことがある




彼女がこの時計をはめてくれる前に
どんなふうに自分を見たかを思い出すと
なぜかドキドキして体に熱いモノが走る気がした
 


そしてきっかり30分後
竜馬はルビーの傍に行った



彼女の視線から避けるように頬を染めて目線を落とし
彼女の美しい丸出しの背中をなるべく見ないように






新しい飲み物をテーブルのコースターの上に置いて
ほぼ空になっているグラスを
そっと取り上げトレーに置いた




その時ルビーが竜馬をもっとよく見ようと
じっと顔を見つめてくる




「ありがとう」





獲物を狙う野獣のような光が
チラリとルビーの目をよぎる




「次は15分後にお願い 」






ルビーはさっきより青ざめて見える
賭けの勝負相手に厳しい視線を戻した






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