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chaputar18 ジャスティンの宝物
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彼を観察して分かったことだが
彼も竜馬と同じ100%幸せとは感じた事は
彼の人生ではそれほど多くないのではないかと思っていた
ジャスティンに自分の事を
ありのままに話せることが出来たのも
そんな彼に竜馬は親近感を湧いたからだ
そしてある夜二人で遠出して
コンバーチブルのボンネットの上に
横になって降ってきそうな星空を眺めている時に
ジャスティンがポツリ・・ポツリと
語ってくれた生い立ちはそれはそれは
壮絶なものだった
ジッポライターに火を付け
マールボロのタバコを吹かしながら語る
ジャステインをぼんやり見る
アメリカでは父親がいない家庭はよく見かける
しかしジャスティンの母親みたいに
三回も離婚、再婚を繰り返した人は少ないだろう
ジャスティンの母親はどうしようもない男を好む
傾向があったらしく三番目に再婚した男は
幼いジャスティンと母親を酷く殴ったらしい
しかし彼はただ大人しく殴られているのは
子供の時だけで大きくなって力がついて来たある日
その男をボコボコに殴って家から追い出した
そして今は郊外のトレーラーハウスで
血の繋がっていない妹と母親は
二人でひっそりと暮らしているそうだ
ジャスティンは奨学金で大学に進んでみたが
自分で生活費を稼ぎ
さらに母親に仕送りをしているため
今期は働きづくめでなかなか学校に行けず
もう進学を半分諦めていると言った
そして竜馬も自分の事を語った
突然の両親の交通事故死・・・
父親の会社の倒産・・・
父の犯罪・・・
それらすべてのモノから逃げるように
アメリカに来たことを
ただ・・・
お世話になったあの家の美しい少女のことだけは
なぜかジャスティンには言えなかった
「・・・・別にさ・・・ 」
「うん?」
「借金したならさ・・・僕も働いたし
母さんも働いて・・・
みんなで働いて返せばよかったんだ・・・
犯罪を犯したとしても・・・
ちゃんと罪を償ったらよかったんだよ」
竜馬は体育座りでうずくまった
「死ぬ必要なんて何もなかったんだ・・・」
ジャスティンは背筋を伸ばしエヘンと咳払いした
「でも自殺と決まったわけじゃないんだろう?」
「同じだよ・・・・ 」
ジャスティンが大きくタバコの煙を吐いた
「親がどうとか環境とか関係ないよ竜馬
お前はこれから自分の力で好きな事がやれるさ
俺も今の所はただのジャスティンだけどさ・・・」
「その後はどんなジャステインになるっていうの?」
竜馬は聞いた
「さぁな・・・・
でもこのままでは俺は終わらない
ここはアメリカだ!どんな血筋とか
どんな家柄とかまったく関係ないさ
おれはいつかのし上がって見せる!
そのためならどんなことでもする」
そう言ったジャスティンが星を見上げる目は
とても美しかった
エンジンを切ったばかりのコンバーチブルの
ボンネットはホットカーペットのように温かく
ひんやりとした秋の夜風が吹いても
背中は温かくいつまでも二人の話はつきなかった
彼も竜馬と同じ100%幸せとは感じた事は
彼の人生ではそれほど多くないのではないかと思っていた
ジャスティンに自分の事を
ありのままに話せることが出来たのも
そんな彼に竜馬は親近感を湧いたからだ
そしてある夜二人で遠出して
コンバーチブルのボンネットの上に
横になって降ってきそうな星空を眺めている時に
ジャスティンがポツリ・・ポツリと
語ってくれた生い立ちはそれはそれは
壮絶なものだった
ジッポライターに火を付け
マールボロのタバコを吹かしながら語る
ジャステインをぼんやり見る
アメリカでは父親がいない家庭はよく見かける
しかしジャスティンの母親みたいに
三回も離婚、再婚を繰り返した人は少ないだろう
ジャスティンの母親はどうしようもない男を好む
傾向があったらしく三番目に再婚した男は
幼いジャスティンと母親を酷く殴ったらしい
しかし彼はただ大人しく殴られているのは
子供の時だけで大きくなって力がついて来たある日
その男をボコボコに殴って家から追い出した
そして今は郊外のトレーラーハウスで
血の繋がっていない妹と母親は
二人でひっそりと暮らしているそうだ
ジャスティンは奨学金で大学に進んでみたが
自分で生活費を稼ぎ
さらに母親に仕送りをしているため
今期は働きづくめでなかなか学校に行けず
もう進学を半分諦めていると言った
そして竜馬も自分の事を語った
突然の両親の交通事故死・・・
父親の会社の倒産・・・
父の犯罪・・・
それらすべてのモノから逃げるように
アメリカに来たことを
ただ・・・
お世話になったあの家の美しい少女のことだけは
なぜかジャスティンには言えなかった
「・・・・別にさ・・・ 」
「うん?」
「借金したならさ・・・僕も働いたし
母さんも働いて・・・
みんなで働いて返せばよかったんだ・・・
犯罪を犯したとしても・・・
ちゃんと罪を償ったらよかったんだよ」
竜馬は体育座りでうずくまった
「死ぬ必要なんて何もなかったんだ・・・」
ジャスティンは背筋を伸ばしエヘンと咳払いした
「でも自殺と決まったわけじゃないんだろう?」
「同じだよ・・・・ 」
ジャスティンが大きくタバコの煙を吐いた
「親がどうとか環境とか関係ないよ竜馬
お前はこれから自分の力で好きな事がやれるさ
俺も今の所はただのジャスティンだけどさ・・・」
「その後はどんなジャステインになるっていうの?」
竜馬は聞いた
「さぁな・・・・
でもこのままでは俺は終わらない
ここはアメリカだ!どんな血筋とか
どんな家柄とかまったく関係ないさ
おれはいつかのし上がって見せる!
そのためならどんなことでもする」
そう言ったジャスティンが星を見上げる目は
とても美しかった
エンジンを切ったばかりのコンバーチブルの
ボンネットはホットカーペットのように温かく
ひんやりとした秋の夜風が吹いても
背中は温かくいつまでも二人の話はつきなかった
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