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chapter17 世界の果てで君を想う

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そこには凄まじいまでの容赦の無さが伺えた
煉瓦の壁を壊す解体用の鉄球を見るようだった



この騒動でセドリックは新たな
観客を引き寄せているようだった
牛が仁王立ちしているほどの大男が
頑丈なセダンをスクラップにしている場面など
そう簡単に見れるものじゃない




「アイツどうしたんだい?」




竜馬の後ろでバイカー風の男が尋ねて来た
竜馬はあっけに取られて首を振った



このままでは警察が来てもおかしくないし
いったいコイツは何でこんなに怒っているのだろうと
竜馬は不思議に思った




ばんっ ぐしゃ がしゃん

セドリックは唸りながら
破壊行為を延々と続けている




「やめろっっ!!セドリック!!」




その時ジャスティンが大声でセドリックに
怒鳴った




凶暴な目つきでセドリックは
ジャスティンの方を向いた
どこか正気を失っているようで
思わず竜馬はゾっとした




どうしよう・・・・・
ジャステインがやられたら・・・・

そうなったら助けなきゃ・・・・





どうしてジャスティンは
こんなヤツを放っておかないのだろう



日本にいた頃は竜馬は喧嘩なんて
無縁の世界で生きて来たし
人を殴ったことなんてなかった



でもそんな事を言ってはいられない
ジャスティンがやるならば
自分もそれに加勢しないと






グルルルル・・・・・
「ジャスティン・・・  」





ふぅふぅ興奮しているセドリックが
ドシンッドシンッとジャスティンの
目の前にやって来た
途端に竜馬は恐怖で背筋が凍り付いた




顔は真っ赤でその牛のような顔は
怒りに憤慨している




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