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chapter17 世界の果てで君を想う
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しおりを挟むアメリカを横断している国道ルート66沿いに
あるサーティーワンアイスクリームショップの
スチール製の椅子に向かい合わせに座って
竜馬とジャスティンがいた
ここはサーティーワンアイスクリーム屋と
カフェが繋がっていて
街の不良仲間のたまり場となっていた
髪をスプレーで膨らませたウェイトレスが
トレイに竜馬が注文した
ジェリー・ドーナツを皿に二個持って来た
「ハーイ!午後から雨が降ってくるわよ」
「え?そうなの?どうしてわかるの?ナンシー?」
竜馬がナンシーと言うウエイトレスに聞いた
「空気が湿気ると
あたしの髪が膨らまなくなるからわかるのよ」
と二人のカップにバシャバシャコーヒーを注ぐと
不機嫌に去って行った
もう充分膨らんでいると思うけど・・・・
竜馬はそう思ったけど
口には出さなかった
そしてジェリー・ドーナツをかじりながら
目の前で眉間にしわを寄せて
英語吹き替え版のドラえもんの漫画を
読んでいるジャスティンを見ていた
竜馬がホールストリートにある
「セント・マイルズ・リサイクルショップ」
で見つけてジャスティンにプレゼントしたのだ
あそこの仕入れルートはいったい
どうなっているのだろうと不思議に思うのだが
毎回店を訪れると思いもよらない商品が
新しく入荷しているので
とにかく日用品から日本製品まで
何でも置いているあの店が好きで
今や竜馬はあの店の常連になっていたし
格安で調達できる古着を
カルロスが酔っ払って寝てから
洗濯機を使って丁寧に洗濯して着ていたので
学校でも女の子達にファッションセンスゼロの
烙印はなんとか押されないで済んだ
竜馬はこの学校でも日本の高校のように
制服制度を取り入れてくれたらいいのにと思っていた
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