【R18】堅物敏腕ボスと初恋の君の運命的な再会~父の会社を買収した憎いアイツは幼い頃に一緒に暮らした大好きなお兄ちゃんだった~

星キラリ

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chapter17 世界の果てで君を想う

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「竜馬!来いよ!」

タトゥーを入れ終わったジャスティンが
まだマックスに度肝を抜かれている
竜馬をタトゥーショップの倉庫に呼んだ  


そこには旧型のハーレダビッドソンが置いてあった

 

「ロックハウンドさんがお前にくれるって」




竜馬は信じられなくて言葉を失った
ロックハウンドが笑顔で言った




「ずっと乗ってなかったからお前が乗ってくれたら
コイツも嬉しいだろうよ
ただし壊れたらお前が直せよ 」




竜馬はジャスティンに勧められて
車と自動二輪の運転免許を取得していた
免許はあまりにもあっけなく簡単に取れた



試験当日ジャスティンが試験場に連れて行って
ジャスティンが後ろに乗ったまま
この車で試験督を助手席に乗せて試験を受けた




あらかじめジャスティンから交通ルールと
運転の仕方を習っていたので
竜馬は一発合格しその日に運転免許を取得した



後は車を買うために何かアルバイトを
しようと考えていた所だった
ジャスティンが言った




「お前が足にマウンテンバイクしかないと言ったら
譲ってくれるって」



「ありがとう!ロックハウンドさん!」





竜馬は感激に震えていた
まるで羽が生えた気分だ
これでどこへでも好きな所へ行ける




「いいってことよ!
ずっと倉庫に置きっぱなしだったんだ 」





そしてロックハウンドは
じーっと竜馬を見つめて言った




「その変わりタトゥーを彫る気になったら
いつでも言ってくれ 
お前にぴったりのデザインがあるんだ」




どうやらロックハウンドは竜馬の東洋人特有の
きめ細かい肌をとても気に入ったようだ



彼の頭の中でどういう色の墨を入れたら
映えるだろうとグルグル考えているのが
丸わかりだった


竜馬は引きつりながら高校を卒業したら
タトゥーを入れたくなるかもしれないと誤魔化した











:.   .:*゚:.。





赤い夕陽を背に荒野の中をどこまでも続く一筋の道


ゆらゆらと立ち昇る陽炎の向こうから
青のコンバーチブルと一台のハーレーが並んで
姿を現わした





オープンカーのコンバーチブルにはジャスティン
おんぼろのハーレーにはゴーグルを付けた
竜馬が運転し

この二台は檻から解き放たれた
野生動物のように疾走していた




その日の夕方二人はひたすら地平線目指して
ひとけのない道を突っ走っていた







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