370 / 700
chapter16 LAST STAGE 竜馬
5
しおりを挟む夏休み中はアメリカの学校に編入するために
竜馬は一つでも多くの英単語を覚えようと
四六時中机にしがみ付いて
英語を必死に覚えていた
時々編入する学校のパンフレットを眺め
向こうへ行けば何かプランなり希望なりを持てるのではないかと竜馬は密かにアメリカの地を夢見た
そして立派に優秀な成績で卒業し
良い就職先を見つけ
一郎さんに恩返しをできればいいなと思っていた
その時中庭から激しく泣くジェニの悲鳴が聞こえた
一郎さんが仕事でいない昼間は
豊とジェニと通いの家政婦さんと竜馬だけだ
二人に何かあったら一郎さんに申し訳ないと
竜馬は慌てて中庭にいるジェニの元へ駆けつけた
ジェニは中庭の楓の木の下で半狂乱になって
泣きじゃくっていた
「ジェニちゃん!どうしたの?」
「お兄ちゃんのばかぁ~~~~」
ふと竜馬が楓の木を見ると
枝葉にジェニのお人形の「メルちゃん」が
吊るされていた
ジェニが自分の妹のように大切にしていた
メルちゃんは裸にされ
ピンクのボディが紐やテープやクリップで
がんじがらめにされその先にはビニール袋がついていた
どうやらジェニの大切なメルちゃんは
パラシュート部隊のジャンパーに任命されたようだ
憐れなメルちゃんは訓練もまともに受けずに
豊に即席のパラシュートを装着されて
ベランダから放り投げられた所
楓の木に引っかかったみたいだ
そしてメルちゃんの顔は眉毛はマジックで
1本につながり口は泥棒のようにグルグル口ひげを
べったり書かれていた
ジェニは木の下でどうしようもない
パニックに襲われ絶望的な怒りを爆発させ
泣き喚いていた
ジェニはたとえ豊が本物の赤ちゃんを木に吊るしたとしても
ここまで激しいショックは受けなかっただろう
というくらいのショックを受けていた
木の下で声の限りに手が付けられないほど
ギャーギャー泣き喚いているジェニ
騒ぎを聞きつけて駆けつけて来た竜馬が
なんとか木に登り
メルちゃんを救い出した
5
お気に入りに追加
58
あなたにおすすめの小説
タイプではありませんが
雪本 風香
恋愛
彼氏に振られたばかりの山下楓に告白してきた男性は同期の星野だった。
顔もいい、性格もいい星野。
だけど楓は断る。
「タイプじゃない」と。
「タイプじゃないかもしれんけどさ。少しだけ俺のことをみてよ。……な、頼むよ」
懇願する星野に、楓はしぶしぶ付き合うことにしたのだ。
星野の3カ月間の恋愛アピールに。
好きよ、好きよと言われる男性に少しずつ心を動かされる女の子の焦れったい恋愛の話です。
※体の関係は10章以降になります。
※ムーンライトノベルズ様、エブリスタ様にも投稿しています。
鬼上官と、深夜のオフィス
99
恋愛
「このままでは女としての潤いがないまま、生涯を終えてしまうのではないか。」
間もなく30歳となる私は、そんな焦燥感に駆られて婚活アプリを使ってデートの約束を取り付けた。
けれどある日の残業中、アプリを操作しているところを会社の同僚の「鬼上官」こと佐久間君に見られてしまい……?
「婚活アプリで相手を探すくらいだったら、俺を相手にすりゃいい話じゃないですか。」
鬼上官な同僚に翻弄される、深夜のオフィスでの出来事。
※性的な事柄をモチーフとしていますが
その描写は薄いです。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
冷徹上司の、甘い秘密。
青花美来
恋愛
うちの冷徹上司は、何故か私にだけ甘い。
「頼む。……この事は誰にも言わないでくれ」
「別に誰も気にしませんよ?」
「いや俺が気にする」
ひょんなことから、課長の秘密を知ってしまいました。
※同作品の全年齢対象のものを他サイト様にて公開、完結しております。
昨日、課長に抱かれました
美凪ましろ
恋愛
金曜の夜。一人で寂しく残業をしていると、課長にお食事に誘われた! 会社では強面(でもイケメン)の課長。お寿司屋で会話が弾んでいたはずが。翌朝。気がつけば見知らぬ部屋のベッドのうえで――!? 『課長とのワンナイトラブ』がテーマ(しかしワンナイトでは済まない)。
どっきどきの告白やベッドシーンなどもあります。
性描写を含む話には*マークをつけています。
お見合い相手はお医者さん!ゆっくり触れる指先は私を狂わせる。
すずなり。
恋愛
母に仕組まれた『お見合い』。非の打ち所がない相手には言えない秘密が私にはあった。「俺なら・・・守れる。」終わらせてくれる気のない相手に・・私は折れるしかない!?
「こんな溢れさせて・・・期待した・・?」
(こんなの・・・初めてっ・・!)
ぐずぐずに溶かされる夜。
焦らされ・・焦らされ・・・早く欲しくてたまらない気持ちにさせられる。
「うぁ・・・気持ちイイっ・・!」
「いぁぁっ!・・あぁっ・・!」
何度登りつめても終わらない。
終わるのは・・・私が気を失う時だった。
ーーーーーーーーーー
「・・・赤ちゃん・・?」
「堕ろすよな?」
「私は産みたい。」
「医者として許可はできない・・!」
食い違う想い。
「でも・・・」
※お話はすべて想像の世界です。出てくる病名、治療法、薬など、現実世界とはなんら関係ありません。
※ただただ楽しんでいただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
それでは、お楽しみください。
【初回完結日2020.05.25】
【修正開始2023.05.08】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる