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chapter16 LAST STAGE 竜馬
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しおりを挟むジェニは玄関から二階に続く階段の一番前に座り
兄の豊が友達を連れて帰ってくるのを今か今かと
ワクワクして待っていた
その瞬間バタンッと玄関扉が開き
豊率いる友達がワッと溢れた
豊はゲーマーで夏休みの登校日が終わると
よくゲーム仲間を家に連れてきて
リビングの大画面のテレビで今流行りの
レンジャー系シューティングバトルの
ゲーム大会を開催していた
一瞬で玄関は脱ぎ捨てられた沢山の運動靴で
大理石の床が見えなくなり
お手伝いさんが慌しく
おやつのパンケーキを焼いている匂いが
キッチンから漂ってくる
待ちかまえていた
ジェニ自身もゲームをしたくて豊達の後を
金魚のフンのように後追いする
しかしジェニは彼らの「あぶらむし仲間外れ」だ
一緒の空間にいるのだけれども
誰もジェニのことを気にしないし
当然ジェニの番も回ってこない
「お兄ちゃん!次!ジェニの番!」
「ちょっと待ってろ!」
待てど暮らせどジェニにコントローラーは
回ってこない
豊達はバトル系のゲームに夢中だ
「お兄ちゃん!ジェニにやらせて!」
「うるせー!あっちいってろ!」
みんなジェニの事など無視して
最高潮に盛り上がり
大きなテレビ画面に夢中になっている
カチンと来たジェニはすっくと立ちあがり
スタスタテレビの前にある
ゲーム機本体の前に行った
ガシャン!ッッ
ジェニは本体を蹴飛ばし
テレビ画面は電源が消えて真っ黒になった
「あーーーーーーーっっ!!(怒)」
「あーーーーーーーっっ!!(怒)」
「あーーーーーーーっっ!!(怒)」
「あーーーーーーーっっ!!(怒)」
豊達は今回最高のヒットポイントを決めていた
スコアもろともジェニに台無しにされたのだった
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