上 下
369 / 700
chapter16 LAST STAGE 竜馬

しおりを挟む

ジェニは玄関から二階に続く階段の一番前に座り
兄の豊が友達を連れて帰ってくるのを今か今かと
ワクワクして待っていた




その瞬間バタンッと玄関扉が開き
豊率いる友達がワッと溢れた



豊はゲーマーで夏休みの登校日が終わると
よくゲーム仲間を家に連れてきて

リビングの大画面のテレビで今流行りの
レンジャー系シューティングバトルの
ゲーム大会を開催していた




一瞬で玄関は脱ぎ捨てられた沢山の運動靴で
大理石の床が見えなくなり
  


お手伝いさんが慌しく
おやつのパンケーキを焼いている匂いが
キッチンから漂ってくる





待ちかまえていた
ジェニ自身もゲームをしたくて豊達の後を
金魚のフンのように後追いする



しかしジェニは彼らの「あぶらむし仲間外れ」だ
一緒の空間にいるのだけれども
誰もジェニのことを気にしないし
当然ジェニの番も回ってこない




「お兄ちゃん!次!ジェニの番!」

「ちょっと待ってろ!」




待てど暮らせどジェニにコントローラーは
回ってこない
豊達はバトル系のゲームに夢中だ




「お兄ちゃん!ジェニにやらせて!」

「うるせー!あっちいってろ!」




みんなジェニの事など無視して
最高潮に盛り上がり
大きなテレビ画面に夢中になっている

 



カチンと来たジェニはすっくと立ちあがり
スタスタテレビの前にある
ゲーム機本体の前に行った





ガシャン!ッッ




ジェニは本体を蹴飛ばし
テレビ画面は電源が消えて真っ黒になった







「あーーーーーーーっっ!!(怒)」
「あーーーーーーーっっ!!(怒)」
「あーーーーーーーっっ!!(怒)」
「あーーーーーーーっっ!!(怒)」






豊達は今回最高のヒットポイントを決めていた
スコアもろともジェニに台無しにされたのだった


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ぽっちゃりOLが幼馴染みにマッサージと称してエロいことをされる話

よしゆき
恋愛
純粋にマッサージをしてくれていると思っているぽっちゃりOLが、下心しかない幼馴染みにマッサージをしてもらう話。

鬼上官と、深夜のオフィス

99
恋愛
「このままでは女としての潤いがないまま、生涯を終えてしまうのではないか。」 間もなく30歳となる私は、そんな焦燥感に駆られて婚活アプリを使ってデートの約束を取り付けた。 けれどある日の残業中、アプリを操作しているところを会社の同僚の「鬼上官」こと佐久間君に見られてしまい……? 「婚活アプリで相手を探すくらいだったら、俺を相手にすりゃいい話じゃないですか。」 鬼上官な同僚に翻弄される、深夜のオフィスでの出来事。 ※性的な事柄をモチーフとしていますが その描写は薄いです。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

タイプではありませんが

雪本 風香
恋愛
彼氏に振られたばかりの山下楓に告白してきた男性は同期の星野だった。 顔もいい、性格もいい星野。 だけど楓は断る。 「タイプじゃない」と。 「タイプじゃないかもしれんけどさ。少しだけ俺のことをみてよ。……な、頼むよ」 懇願する星野に、楓はしぶしぶ付き合うことにしたのだ。 星野の3カ月間の恋愛アピールに。 好きよ、好きよと言われる男性に少しずつ心を動かされる女の子の焦れったい恋愛の話です。 ※体の関係は10章以降になります。 ※ムーンライトノベルズ様、エブリスタ様にも投稿しています。

冷徹上司の、甘い秘密。

青花美来
恋愛
うちの冷徹上司は、何故か私にだけ甘い。 「頼む。……この事は誰にも言わないでくれ」 「別に誰も気にしませんよ?」 「いや俺が気にする」 ひょんなことから、課長の秘密を知ってしまいました。 ※同作品の全年齢対象のものを他サイト様にて公開、完結しております。

昨日、課長に抱かれました

美凪ましろ
恋愛
金曜の夜。一人で寂しく残業をしていると、課長にお食事に誘われた! 会社では強面(でもイケメン)の課長。お寿司屋で会話が弾んでいたはずが。翌朝。気がつけば見知らぬ部屋のベッドのうえで――!? 『課長とのワンナイトラブ』がテーマ(しかしワンナイトでは済まない)。 どっきどきの告白やベッドシーンなどもあります。 性描写を含む話には*マークをつけています。

彼氏が完璧すぎるから別れたい

しおだだ
恋愛
月奈(ユエナ)は恋人と別れたいと思っている。 なぜなら彼はイケメンでやさしくて有能だから。そんな相手は荷が重い。

お見合い相手はお医者さん!ゆっくり触れる指先は私を狂わせる。

すずなり。
恋愛
母に仕組まれた『お見合い』。非の打ち所がない相手には言えない秘密が私にはあった。「俺なら・・・守れる。」終わらせてくれる気のない相手に・・私は折れるしかない!? 「こんな溢れさせて・・・期待した・・?」 (こんなの・・・初めてっ・・!) ぐずぐずに溶かされる夜。 焦らされ・・焦らされ・・・早く欲しくてたまらない気持ちにさせられる。 「うぁ・・・気持ちイイっ・・!」 「いぁぁっ!・・あぁっ・・!」 何度登りつめても終わらない。 終わるのは・・・私が気を失う時だった。 ーーーーーーーーーー 「・・・赤ちゃん・・?」 「堕ろすよな?」 「私は産みたい。」 「医者として許可はできない・・!」 食い違う想い。    「でも・・・」 ※お話はすべて想像の世界です。出てくる病名、治療法、薬など、現実世界とはなんら関係ありません。 ※ただただ楽しんでいただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 それでは、お楽しみください。 【初回完結日2020.05.25】 【修正開始2023.05.08】

処理中です...