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chapter15 スーパーシャイボーイPart2

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「文也君も社長もバス釣りは経験豊富だそうよ」




藤子が微笑んで言った




「船の安全手順も文也君私に話して聞かせてくれたし
無茶なことをするような性格でもないし・・・
だからすぐ連絡が取れるわよ」




まるで自分に言い聞かせるように
藤子はジェニに言った





「もう真っ暗よ・・・・
琵琶湖も真っ暗でしょうね・・・ 」





ジェニは窓を見てスマートフォンを探し
もう一回line通話にかけてみた

しかし今度は呼び出し音さえも鳴らなかった



それから30分は
藤子と宗一郎はインターネットを使って
琵琶湖周辺の水難事故の情報を集めていた



そして宗一郎が本日の午後にフリーボートから
湖岸警備舩が二艘失踪した船の捜索に出た
記事を見つけた


その時宗一郎の携帯が鳴った

ジェニも藤子も飛び上がった





宗一郎が着信番号を見てすっくと立ちあがり
オフィスの奥へ足を進めながら
電話の相手としゃべっている



突然彼が動きを止めて黙り込んだので
ジェニの全身の毛が逆立つのを感じた



彼がスマホを片手に話に耳を傾ける




ジェニの心臓が激しく鳴りはじめ
意識が朦朧とし
吐き気がしてきた




「わかりました・・・・
今からすぐにそちらに向かいます」




そう言って彼は電話を終えた




「何の電話?二人のこと?」





藤子が宗一郎に詰め寄った
ジェニはその場に動けなくなった



宗一郎は一瞬ジェニから視線をそらした
顎が硬く張り詰め
頬の筋肉が引きつっている





「・・・・今日の午前・・・10時・・・
一艘のフローボートのエンジンがガソリン漏れで
爆発した・・・・
煙が空高く上がった所を
湖岸の淡水海老漁師が目撃したそうだ・・・・」






ジェニは頭が真っ白になった

宗一郎を見つめ
この人は本当に今自分が聞いたと
思った通りの言葉を発したのだろうか



隣で藤子も真っ青な顔をしている






「その爆発したボートを
貸りた人物の名義が・・・ 」






宗一郎はなんとかこの状況を
のみこもうとしてるようにゴクンを唾を呑み
目を閉じて言った

 





「松下竜馬・・・・・   」



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