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chapter15 スーパーシャイボーイPart2

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「ルビー・・ガーネット・・・最近では
深紅のルビーと言われるビジョン・プラネット・・・
ああ・・・
こちらはロシアのウラル山脈から発掘された
きわめて貴重なレッドダイヤモンドでして・・・」





少なくとも半時間にわたり
金剛石はジェニの目の前に座って
折り畳み式のテーブルのベルベットのトレーに
さまざまな指輪を見せ
それぞれの石や台の美点について語った




次第に打ち解けて来たジェニが金剛石に
自分の意見を自由に言う様になってきた



隣で豊が感心して指輪を見ている
竜馬はネクタイを緩め
キッチンカウンターでコーヒーを入れながら



神崎兄弟が自分の家のリビングで
くつろいでいる光景を目を細めて見ていた




今ではジェニは広告代理店で磨いた自分の
カラー診断について金剛石と自由に意見交換し
金剛石の語るパリでの仕事の思い出話に感心し
積極的に会話をはずませていた




そして竜馬の目に一つの指輪が止まった




「これは?」




竜馬が宝石商人に問いかけた
金剛石はニッコリ笑った




「お目が高い!
こちらはダイヤモンドで囲んだ
プラチナルビーです 」




ホウッとジェニがため息をついた




「なんて美しいのかしら・・・
これはどうしてこんな風に輝くの?」





「閃光効果と申します
お嬢様・・・・
ルビーには元々二種類の長石が層を
構築していまして光を屈折させるため
さらに周りの小さなダイヤの効果も相まって
内側から輝いているように見えるのです 」





「竜馬さん・・・これがいいの?」





その指輪を竜馬が気に入ったのがわかったジェニは
竜馬からジェニに指輪を手渡され
じっくり眺めた





「う~ん・・・いいと思ったけど・・・・
ちょっと君には幅が太すぎるかな?
僕の意見はいいよ
君が付けるんだから
君の気に入ったので 」





クスクス・・・
「凶器にもなりそうね 」





シルバーの太幅のカボションカットの
ルビーの周りに小さなダイヤがちりばめられている
アニメの魔法使いがはめるような
指輪だった

たしかにジェニの薬指にはめると存在感が大きい




でもその存在感こそいつも自分を
守ってくれている竜馬そのものに思えた




二人は星が10個ほど入ってるかのように
目を煌めかせて見つめ合った





「お二人ともとてもお目が高い!
この指輪はおそらくお二人がお考えになっている
以上の価値があります

たとえば
こちらの一級のサファイヤやルビーよりも― 」




「これにします!」





ジェニが素っ気なく金剛石に言った
瞳はまだ竜馬を捉えている




自慢の宝石説明を途中で遮られて一瞬残念そうにした
金剛石はすぐに気を取り直し鑑定書と装飾箱付きで
後日に届けると契約書を書いた



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