【R18】堅物敏腕ボスと初恋の君の運命的な再会~父の会社を買収した憎いアイツは幼い頃に一緒に暮らした大好きなお兄ちゃんだった~

星キラリ

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chapter15 スーパーシャイボーイPart2

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・・・・


彼と婚約してから2か月が過ぎた
ジェニの薬指には素敵な婚約指輪が輝いている



彼が選んで付けて欲しいと言った指輪だ
ジェニはその時を思い出していた




穏やかな日曜日の午後
彼の家でジェニと豊はハナを散歩した後

竜馬が一件の仕事の打ち合わせを
済まして帰ってくるまで彼の好きなうどんを作って待っていようとしていた



その時竜馬の家のチャイムが鳴った
阪急百貨店梅田店の宝石商人【金剛石】と
名乗る人が玄関先に立っていた



片手に大きなケース
もう片手に小さな折り畳み式テーブルを持って
後ろにはボディーガードらしき大男を従えていた




金剛石は小柄なやせ型の男性で
若くして髪の生え際が後退しつつあり
射貫くような鋭い眼の持ち主だった



彼は竜馬に頼まれたと言って
ガードマンと一緒にリビングに入って来て
恭しくジェニと豊に挨拶をした




「お嬢様!
この度は松下社長とのご婚約おめでとうございます
松下社長からご婚約指輪をお嬢様のために
ご用意して欲しいとのことです」





それから数分ジェニと豊は
金剛石の経歴自慢を聞かされた

彼はフランスで生まれて二歳でロンドンに住み
成功したガラス工芸家である父に芸術的才能を
後押しされ

やがて貴金属職人の元で修業をし最終的にパリで
(カルティエ)や(ブシュロン)でデザイナーと
して働いた後母親の故郷に帰り


日本最大の百貨店【阪急百貨店梅田店】の
最上級宝石商人になったそうだ





彼には豊かな技術と自らの傑出した才能に対する
絶対的な自信があった




ここまで説明を聞くと豊はぐるりと目玉を回したが
その場にまだ辛抱強く居るという事は
これから見せられる最高級の
宝石を一目拝みたいのだろうとジェニは思った




「ぜひともお嬢様のご満足いただけるものを
見つけましょう
見つからなかったとしても
お望みのものをなんでもお作りいたします
松下社長からくれぐれもと言い使っております
特にこれという宝石は?―― 」




「え~っと・・・無いわ 」





ジェニは少し圧倒されて肩をすくめた




「もちろんですとも 」






金剛石はニッと笑った






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