【R18】堅物敏腕ボスと初恋の君の運命的な再会~父の会社を買収した憎いアイツは幼い頃に一緒に暮らした大好きなお兄ちゃんだった~

星キラリ

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chapter13 スーパーシャイボーイ

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ジェニにとっては一生忘れようもない出来事だった
あの夏の日我が家には
お手伝いさんが作ったホットケーキを食べに
豊のゲーム友達が大勢遊びに来ていた




豊は彼の友達と金魚のフンのようにくっついてくる
妹ジェニと一緒に嬉々としてそのケーキを食べた


そして喉を詰まらせた豊が目の前にある
1杯のコップに入った牛乳をいっきに飲み干した



現場はまたたく間に惨状と化した
牛乳が床一面に散乱し
豊が息を詰まらせて床をのたうち回った



近所の豊の友人達は悲鳴をあげて
パニック状態になった
彼らは10歳児らしく
一目散に逃げ帰った




その時の彼かれはみごとな落ち着きぶりで
豊を背負って近所の個人医院に駆けこんでくれた



ジェニはずっと泣きじゃくっていた
兄が死んだと思っていたからだ


ちょっと待って・・・・彼ってだれだっけ?



ジェニは思った
所どころ記憶の断片に
落とし穴のような空洞がぽっかりある



誰が兄を病院に連れて行ってくれたんだっけ?



父ではないはずだ
だって彼はとても背が高かった・・・・




その彼って誰?
短い夏の季節・・・・・
ジェニの家に家族以外に
誰かが暮らしていたような気がする・・・




思い出そうとしたら明美の話でその記憶が
パチンッと無くなった




「病院を退院して行く所が無いって言う
豊ちゃんをあたいが連れて帰ったの
まだアレルギーでフラフラしてたから
これなんかどう?ベルサーチだよ 
シャツを合わせたら素敵だよ」




明美が自分のブラックのシンプルな
ベルサーチのドレスをジェニに着るように言った






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