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chapter13 スーパーシャイボーイ

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・・・・・・・




エレベータ―事件から竜馬とはゆっくり会う時間が
なかなか取れなかった



そしてとうとう痺れを切らして
ジェニは竜馬に電話をかけた
ジュニアのお礼と声が聞きたかったからだ



そしてある計画も練っていた



4コール目で竜馬が電話に出た
ジェニの心臓がドクンと跳ねる





「もしもし」


「竜馬さん?誰だかわかる?」





ジェニはすっとんきょうな声で呼びかけた
彼にもらった新しいスマートフォンを握りしめる




「ジェニ」




彼は言った
問いかける調子でもなく優しい声だった




「切らないで!」


「・・・わかった」





ジェニにそう言われたのが
意外そうな口ぶりだった
ジェニは両手でスマホを握りしめた




「あの・・・あした土曜でしょ?
デートしない?」




ジェニはここで一呼吸おいた




「お願い!断らないで!」




彼がハハッと笑った
ジェニはボスンッとベッドに横たわって
彼の温かな笑い声が全身を流れるのを感じた




彼の電話の声っていい
深くて
豊かで
うっとりしてしまう




「僕にどう答えて欲しいかもう決めてるんなら
なんで訊くんだ?」



「そうじゃなくて・・・
もし都合が悪くてもすぐには
断らないでってこと・・・」



「いいよ」



「そうじゃなくて― 」





ジェニはごくりとのどを鳴らした





「なんて言ったの?」



「いいよって言ったんだ
一緒に夕食を食べよう」


「そう・・・ 」



「なんでそんなにガッカリするんだ?」





ジェニはベッドの上で身をよじった
彼の声が聞けて嬉しくてたまらない
羽がはえてたら今すぐ彼のもとに飛んで行くのに





「デートしてくれるのに
説得しなきゃ来てくれないと
思ってたから色々作戦を考えていたの」




クスクス・・・
「たとえば?」





その声から彼が機嫌が良いのがわかる







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