【R18】堅物敏腕ボスと初恋の君の運命的な再会~父の会社を買収した憎いアイツは幼い頃に一緒に暮らした大好きなお兄ちゃんだった~

星キラリ

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chapter12 愛が止まらない

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「もっとひどい死に方は
いくらでもあるじゃない・・・」




そう自分に言い聞かせた
自分が死んで悲しんでくれる親はもういない



そりや・・・
同僚の藤子達は悲しんでくれるだろうけど

大学を諦める時に色々考えていた
人生でやりたいことの
まだ10分の一も出来ていない





仕事が落ち着いたら大学の経営学を学びたかった・・・


藤子の結婚式にも出たかった



そして何より自分が愛する人と
結婚式を挙げたかった 


猫を飼いたかった



もっと理想をいえば恵まれない人々の
手助けなどもしてみたかった



可愛い赤ちゃんを産みたかった








竜馬さん・・・・・
:*゚..:。:.   .:*゚:.。






何を考えているの
彼は私が死んだところで悲しむはずが無い
だってあんな素敵な婚約者がいるんだもの

 

それにくらべて私は27歳にもなって
セックスさえしていない



死に瀕した人間はもっと
高尚な事を考えると思っていたのに
私の死ぬ間際に後悔していることがアホすぎる




情けなくてポロポロ涙が出てくる




それでもジェニの頭に浮かんでくるのは
彼の優しい笑顔と筋肉質の温かい体 



彼に抱かれてプリンセスと呼ばれたあの時こそ
人生で一番幸せだった
 



ずっと立ったままだ
爪先はジンジン痺れている
とにかくどこでもいいから座りたかった





ジェニはとうとうこらえきれずにパソコンを
力なく離した


パソコンはドボンッと音を立てて
水の底へと沈んだ


そして数分後画面の光は消え
ジェニはとうとう冷たい真っ暗闇に包まれた







ヒック・・・ヒック・・・・
「こんなことなら・・・・こんなことなら・・・」








ジェニは思いっきり叫んだ





「竜馬さんとセックスして
おけばよかったーーーーーーーーーーっっ!」







うわぁ~~~~~~ん
「竜馬さんのバカバカバカーーーーーー!
どうしてあの時
セックスしてくれなかったのぉーーー?」






ジェニは声のかぎり叫んだ







「竜馬さーーーーーーーーーんーーーーーー」








その時ドカンッっとエレベーターが揺れた

「キャァ!!!」




ジェニは慌てて水をかいて
エレベーターの隅に逃げ込んだ



ふと天井の上で何やら話し声が聞こえる






人の気配がしている!!!





そしてバーンッと天井から衝撃音が鳴った





「ヒィッ!!」





一瞬エレベーターのロープが切れたのかと思った

そして続く激しい金属音




バーンッ!バーンッ!
シュイ―----ン




バリバリバリッッ!!




天井がバリバリはがされ途端に眩しいライトの
光が天井から降って来た





「ここよ!ここ!!」





ジェニは心臓を高鳴らせて
大声で叫んだ




真っ暗闇から差し込んでくる光があまりにも
眩しくてジェニは目を手で覆った



エレベーターはグラグラ揺れている
くぐもった人の声がどんどん聞こえる




明らかにエレベーターの天井に何人かいる
けたたましい金属音を出しながら
何やら必死に作業している




ああっ!助かる!



ジェニは泣きながら
怪我をしないように降ってくる火花や
木の破片をよけるようにエレベーターの隅に
逃げて必死で天井を見上げる





「ここよ!!
閉じ込められているの!
助けて!! 」






必死に叫んだ




やがて天井のパネルがメリメリはがされ
眩しい光が真っ黒なエレベーターの中を照らした




そして一人の男性がひょこっと中を覗き込んだ






「よぉ!ジェニ!」







竜馬が後光のように光を背負って闇の中で
ジェニを見つめた






「聞こえたぞ!!セックスしてやるから泣くな!」








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