上 下
212 / 700
chapter10 寂しいジュリエット

しおりを挟む

竜馬は4人の話を聞いていて
その「ハイヒールの君」は
信用できない相手の様に思えた
 

彼女と会って二回もデートをキャンセル
したことが気に入らない



男たるもの約束したことを簡単に覆すなら
初めから約束などしない方がいい
相手との信頼関係が結べないじゃないか



それにジェニにもムカついた


そんなにデートをキャンセルされるなら
自分は大事にされていないと判断し
さっさとソイツと縁を切るべきだ



ムカムカして黙って聞いていたら
すっと横から玄米茶が差し出された



竹のコースターに黄金色に光った
金縁のグラスには水滴がついていた
よく冷えていて旨そうだ



タバコを沢山吸ってイガイガしている喉には
たまらない

竜馬はそのお茶を啜った





・・・うまっ




香ばしくて良く冷えていた
竜馬はこれから毎朝はコーヒーよりも
これにしようかと思った




「速報ですけどね」
 
 


隣に座っている佐々木がとりとめもなく話し出した

 


「(アビアンテ)という梅田第三ビル30階の
イタリアンバルらしいですよ
「ハイヒールの君」との初デートですからね
おしゃれな所でお互いの事をゆっくり
語り合うのには最適な場所だそうです
インスタとやらで、レストラン→夜景で検索して
一番人気の所に奇跡的に予約が取れたそうです
さっきご本人がここに立ち寄った時に
私に話してくれたので確かな情報です」





しばらく二人の間で沈黙が漂った







「今夜8時です、いよいよご対面ですよ」







佐々木が竜馬の方を見ないで独り言のようにつぶやいた
そして観葉植物に鼻歌を歌いながらせっせと
水をやっている
竜馬がコトンと玄米茶をテーブルに置いた





「・・・お茶・・・・ご馳走様でした 
美味しかったです 」




「いえいえ」





佐々木はニッコリ竜馬に笑った





「また いらして下さい」



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

タイプではありませんが

雪本 風香
恋愛
彼氏に振られたばかりの山下楓に告白してきた男性は同期の星野だった。 顔もいい、性格もいい星野。 だけど楓は断る。 「タイプじゃない」と。 「タイプじゃないかもしれんけどさ。少しだけ俺のことをみてよ。……な、頼むよ」 懇願する星野に、楓はしぶしぶ付き合うことにしたのだ。 星野の3カ月間の恋愛アピールに。 好きよ、好きよと言われる男性に少しずつ心を動かされる女の子の焦れったい恋愛の話です。 ※体の関係は10章以降になります。 ※ムーンライトノベルズ様、エブリスタ様にも投稿しています。

ぽっちゃりOLが幼馴染みにマッサージと称してエロいことをされる話

よしゆき
恋愛
純粋にマッサージをしてくれていると思っているぽっちゃりOLが、下心しかない幼馴染みにマッサージをしてもらう話。

鬼上官と、深夜のオフィス

99
恋愛
「このままでは女としての潤いがないまま、生涯を終えてしまうのではないか。」 間もなく30歳となる私は、そんな焦燥感に駆られて婚活アプリを使ってデートの約束を取り付けた。 けれどある日の残業中、アプリを操作しているところを会社の同僚の「鬼上官」こと佐久間君に見られてしまい……? 「婚活アプリで相手を探すくらいだったら、俺を相手にすりゃいい話じゃないですか。」 鬼上官な同僚に翻弄される、深夜のオフィスでの出来事。 ※性的な事柄をモチーフとしていますが その描写は薄いです。

昨日、課長に抱かれました

美凪ましろ
恋愛
金曜の夜。一人で寂しく残業をしていると、課長にお食事に誘われた! 会社では強面(でもイケメン)の課長。お寿司屋で会話が弾んでいたはずが。翌朝。気がつけば見知らぬ部屋のベッドのうえで――!? 『課長とのワンナイトラブ』がテーマ(しかしワンナイトでは済まない)。 どっきどきの告白やベッドシーンなどもあります。 性描写を含む話には*マークをつけています。

彼氏が完璧すぎるから別れたい

しおだだ
恋愛
月奈(ユエナ)は恋人と別れたいと思っている。 なぜなら彼はイケメンでやさしくて有能だから。そんな相手は荷が重い。

お見合い相手はお医者さん!ゆっくり触れる指先は私を狂わせる。

すずなり。
恋愛
母に仕組まれた『お見合い』。非の打ち所がない相手には言えない秘密が私にはあった。「俺なら・・・守れる。」終わらせてくれる気のない相手に・・私は折れるしかない!? 「こんな溢れさせて・・・期待した・・?」 (こんなの・・・初めてっ・・!) ぐずぐずに溶かされる夜。 焦らされ・・焦らされ・・・早く欲しくてたまらない気持ちにさせられる。 「うぁ・・・気持ちイイっ・・!」 「いぁぁっ!・・あぁっ・・!」 何度登りつめても終わらない。 終わるのは・・・私が気を失う時だった。 ーーーーーーーーーー 「・・・赤ちゃん・・?」 「堕ろすよな?」 「私は産みたい。」 「医者として許可はできない・・!」 食い違う想い。    「でも・・・」 ※お話はすべて想像の世界です。出てくる病名、治療法、薬など、現実世界とはなんら関係ありません。 ※ただただ楽しんでいただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 それでは、お楽しみください。 【初回完結日2020.05.25】 【修正開始2023.05.08】

王女、騎士と結婚させられイかされまくる

ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。 性描写激しめですが、甘々の溺愛です。 ※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。

冷徹上司の、甘い秘密。

青花美来
恋愛
うちの冷徹上司は、何故か私にだけ甘い。 「頼む。……この事は誰にも言わないでくれ」 「別に誰も気にしませんよ?」 「いや俺が気にする」 ひょんなことから、課長の秘密を知ってしまいました。 ※同作品の全年齢対象のものを他サイト様にて公開、完結しております。

処理中です...