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chapter9 がむしゃらロミオ
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・・・・
真紀の結婚式も滞りなく済んで
いつもの日常がジェニ達に戻って来た
「これはいいわね、行けるわ!」
動画制作スタッフでアルバイト社員の
小林がジェニの誉め言葉に頬を赤らめた
「この老舗香水化粧品メーカーは今まで
広告業務を社内で扱ってきたけど
トップがその部署の切り離しを考えてるという
噂があるの!
となると・・・大きな穴があく・・・ 」
のっぽの小林は首をポリポリ掻きながら
ジェニの話しにコクコク頷いた
対人恐怖症の彼は緊張すると
体の皮膚病が酷くなるのだ
しかし彼の作る動画は信じられないぐらいセンスがある
新婚旅行から帰ってきたばかりの
天才グラフィックデザイナーの真紀のお墨付きだ
あとは少し匂う彼が毎日お風呂にさえ
入ってくれれば言う事がないのに・・・・
「私の勘ではどうも役員議会は広告部門を閉鎖して
外注するために外の手ごろな広告代理店を探す
つもりらしいの・・・
もしそうならうちを最前線にすべり込ませたいわ
そのために私は血の汗を流したのよ 」
小林は今度は手の甲をポリポリ掻きながら
ジェニの話をじっと聞く
長い前髪で目を覆っているので
どこを見ているのかわからない
「いい?香水って実は一番売れにくいの!
まずバッグでしょ?それにブランドがついたら
今後は服・・・靴・・・そして一番最後に
香水でしょ?
でもこの動画は何を持っても一番にこの香水を
買いたいって気持ちにさせてくれるわ!
この水の演出も素敵!
人に強い印象を与える魅力を漂わせている!」
小林はもう一度動画を巻き戻そうと
マウスをいじりながら頭を掻き始めた
ジェニに褒められて照れているのだ
「そうね・・・・
そこはもう少しスローにして
このロゴをもうちょっと強調できる?
そつのない都会派と見せかけて
意外に逞しい感じ・・・ああ・・そうそう・・
厳しさ・・・権威といった感じよ・・・・
もっと太く・・・影をつけて・・・
うん!完璧よ!!
映像で一番表現できにくい「匂い」を
あなたは実にうまくイメージさせているわ!」
二人は何度も話し合い
(というか一方的にジェニが話しているのだが)
納得のいくものが出来てハイタッチをした
「明日この動画をクラアント達が見たら
誰が作ったか自慢してくるわね!
あなたはたちまちうちのスターよ! 」
小林は顔を真っ赤にしてコクコクと頷いて
ミーティングルームから出て行くジェニを見送った
真紀の結婚式も滞りなく済んで
いつもの日常がジェニ達に戻って来た
「これはいいわね、行けるわ!」
動画制作スタッフでアルバイト社員の
小林がジェニの誉め言葉に頬を赤らめた
「この老舗香水化粧品メーカーは今まで
広告業務を社内で扱ってきたけど
トップがその部署の切り離しを考えてるという
噂があるの!
となると・・・大きな穴があく・・・ 」
のっぽの小林は首をポリポリ掻きながら
ジェニの話しにコクコク頷いた
対人恐怖症の彼は緊張すると
体の皮膚病が酷くなるのだ
しかし彼の作る動画は信じられないぐらいセンスがある
新婚旅行から帰ってきたばかりの
天才グラフィックデザイナーの真紀のお墨付きだ
あとは少し匂う彼が毎日お風呂にさえ
入ってくれれば言う事がないのに・・・・
「私の勘ではどうも役員議会は広告部門を閉鎖して
外注するために外の手ごろな広告代理店を探す
つもりらしいの・・・
もしそうならうちを最前線にすべり込ませたいわ
そのために私は血の汗を流したのよ 」
小林は今度は手の甲をポリポリ掻きながら
ジェニの話をじっと聞く
長い前髪で目を覆っているので
どこを見ているのかわからない
「いい?香水って実は一番売れにくいの!
まずバッグでしょ?それにブランドがついたら
今後は服・・・靴・・・そして一番最後に
香水でしょ?
でもこの動画は何を持っても一番にこの香水を
買いたいって気持ちにさせてくれるわ!
この水の演出も素敵!
人に強い印象を与える魅力を漂わせている!」
小林はもう一度動画を巻き戻そうと
マウスをいじりながら頭を掻き始めた
ジェニに褒められて照れているのだ
「そうね・・・・
そこはもう少しスローにして
このロゴをもうちょっと強調できる?
そつのない都会派と見せかけて
意外に逞しい感じ・・・ああ・・そうそう・・
厳しさ・・・権威といった感じよ・・・・
もっと太く・・・影をつけて・・・
うん!完璧よ!!
映像で一番表現できにくい「匂い」を
あなたは実にうまくイメージさせているわ!」
二人は何度も話し合い
(というか一方的にジェニが話しているのだが)
納得のいくものが出来てハイタッチをした
「明日この動画をクラアント達が見たら
誰が作ったか自慢してくるわね!
あなたはたちまちうちのスターよ! 」
小林は顔を真っ赤にしてコクコクと頷いて
ミーティングルームから出て行くジェニを見送った
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