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chapter9 がむしゃらロミオ

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・・・・・


「それでね!
もうすっごく素敵な出会いだったの!」




ジェニは藤子がいたテーブルでみんなに囲まれて
脚を組んで面白おかしく話している
 

珍しく注目を浴びて
ジェニの頬は興奮してピンクに染まっている



あまり親族のいない新郎と新婦は
この結婚式に自分の職場仲間を
ほとんど招待していたため


神崎広告代理店の面々はほぼ全員この披露宴に
出席し、酒も入りまるで忘年会のノリだ


その後ろを藤子と文也がぴったりと寄り添いながら
傍を通って行ったので
ジェニは藤子に微笑んだ



行きのリムジンの中で藤子と真紀には
このとてもラッキーでロマンティックで
運命的な出会いはもう逐一全部話していた



とてもではないがジェニは黙っていられなかった




「それで?」


「彼とどうなったの?」





メビウス本社双子の受付嬢達も
目をキラキラしてジェニの話の先を促した


双子の受付嬢はサクランボやサンダルのごとく
必ずペアで行動する


今回も同じようなドレスを着て
同じ髪型をしている




「早くもったいぶらないで教えろよ!」




少し酒癖が悪い三浦も酔った赤い顔で
本人は気にしていないが大きな声で
ジェニを催促した






「そう・・・・・あの時・・・
まさに運命の女神が私に微笑んだの・・・」





コホンッと咳をしてジェニが話し始めた






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