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chapter7 渚のバルコニーで待ってて
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文也と藤子は怪しいクリニックの灰色のビルを
ゴクンと唾を飲んで見上げていた
明洞でもひときわ怪しい界隈に
その4階建ての小さなクリニックビルは建っていた
細い路地にうずたかく積み上げられたごみの山には
不気味な虫がうごめいている
近くに食肉解体処理場があるらしく
血なまぐさい匂いが風に漂ってくる
あたり一帯が喧騒に包まれており
行きかう車のクラクションや爆音
どこかで喧嘩する酔っ払いの罵声にまみれて
時折爆竹が破裂する音がする
見るからに怪しい・・・
とても治安が悪くて
清潔とは言い難かった
「ここに入るの?」
「う・・・・うん・・・
メンズ施術の予約サイトの口コミは
ここがランキング1位よ!」
二人はその怪しい建物の最上階のクリニックに
向かうためにエレベーターに乗った
エレベーターのボタンはなぜかベトベトした
「本当にここで施術するの?」
「うん・・・確かに外観をみた時は驚いたけど
見た目で物事を判断するの良くないわ
本当に予約が半年待ちなのは
施術を受けたら納得すると思うわよ
とりあえず行ってみましょう」
クリニック内に足を踏み入れると
その優雅なしつらえに文也は少し安心した
クリニック内はなんだかまともな雰囲気がした
美しい壁紙で彩られた壁には
中国風の絵画がかけられ
クラッシックのピアノが流れていた
藤子が受付を済ませてくれて
必要事項書類に何やら記入してくれている
その時奥のいくつもある施術室から
叫び声が聞こえた
緊張で手に汗がにじんできた
文也は藤子の手を握った
「ふ・・・・藤子ちゃん・・・」
「だ・・・大丈夫よ・・・きっと・・」
そこに日本語も話せると言う
白衣を着た男性のここのクリニックの
医院長だという人がやってきた
やたら声が大きい人だった
「ハイ・・・アナタノバアイネ
フィクショナリ―・ハイフレーザー200パワート
アトハポテンツァチュウシャネ!
マスイナシノホウガヨクキクネ!
アナタ!オトコ!ガマンスル!ケンチャナヨ! 」
「ええ?藤子ちゃん!
コイツ何て言ってんの!
なんか不安でしかないんだけど!
本当に大丈夫? 」
文也が焦って言う
「た・・・多分・・・ 」
ゴクンと唾を飲んで見上げていた
明洞でもひときわ怪しい界隈に
その4階建ての小さなクリニックビルは建っていた
細い路地にうずたかく積み上げられたごみの山には
不気味な虫がうごめいている
近くに食肉解体処理場があるらしく
血なまぐさい匂いが風に漂ってくる
あたり一帯が喧騒に包まれており
行きかう車のクラクションや爆音
どこかで喧嘩する酔っ払いの罵声にまみれて
時折爆竹が破裂する音がする
見るからに怪しい・・・
とても治安が悪くて
清潔とは言い難かった
「ここに入るの?」
「う・・・・うん・・・
メンズ施術の予約サイトの口コミは
ここがランキング1位よ!」
二人はその怪しい建物の最上階のクリニックに
向かうためにエレベーターに乗った
エレベーターのボタンはなぜかベトベトした
「本当にここで施術するの?」
「うん・・・確かに外観をみた時は驚いたけど
見た目で物事を判断するの良くないわ
本当に予約が半年待ちなのは
施術を受けたら納得すると思うわよ
とりあえず行ってみましょう」
クリニック内に足を踏み入れると
その優雅なしつらえに文也は少し安心した
クリニック内はなんだかまともな雰囲気がした
美しい壁紙で彩られた壁には
中国風の絵画がかけられ
クラッシックのピアノが流れていた
藤子が受付を済ませてくれて
必要事項書類に何やら記入してくれている
その時奥のいくつもある施術室から
叫び声が聞こえた
緊張で手に汗がにじんできた
文也は藤子の手を握った
「ふ・・・・藤子ちゃん・・・」
「だ・・・大丈夫よ・・・きっと・・」
そこに日本語も話せると言う
白衣を着た男性のここのクリニックの
医院長だという人がやってきた
やたら声が大きい人だった
「ハイ・・・アナタノバアイネ
フィクショナリ―・ハイフレーザー200パワート
アトハポテンツァチュウシャネ!
マスイナシノホウガヨクキクネ!
アナタ!オトコ!ガマンスル!ケンチャナヨ! 」
「ええ?藤子ちゃん!
コイツ何て言ってんの!
なんか不安でしかないんだけど!
本当に大丈夫? 」
文也が焦って言う
「た・・・多分・・・ 」
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