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chapter6 あいつは可愛い年下の男の子

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クッションとかそういう藤子の家の様に
温かみのある小物はまったくなく
余りにもスッキリしすぎていて
いかにも独身男性の家だ


そしてまだ新築の樹脂の匂いが家全体に
こもっている



藤子がお部屋探検を楽しんでいると
彼は黒のTシャツと紺のジーンズに着替えてきた

腕や胸の筋肉がTシャツに
ぴったり張り付いているのに嫌でも目がいく



彼の体はほっそりしていると思っていたが
やはり運動選手だ
とても鍛えられていた

ダークスーツの下にはこんな素敵な
肉体が隠されていたのだ



彼がオープンキッチンに向かったので
藤子もキッチンカウンターの向かいに座った




「あなたのおうちでディナーを
ご馳走してくれると聞いた時は驚いたけど
本当にお料理をするのね 」




彼は紺色のデニムのエプロンを付けると
冷蔵庫からシャンパンを出して言った



「色々考えたけど
何が藤子ちゃんの好物か分からなかったから
君が好きなものをその場で作るのが
一番かなって思ったんだ 」




藤子の目が輝いた



「まぁ!そんなこと考えてくれてたの?」



「料理が趣味なんだ
魚と肉ならどっちが好き?」





ほほ笑みながら藤子は目の前で
二つのグラスに注がれるシャンパンの
泡を覗いて言った 

 

「お魚かしら? 」



「いよっしゃ!
すごくいいサーモンが手に入ったんだ」





パンッと彼が手を叩いて言った





クスクス
「喉スプレーが素敵なディナーになって
返って来たわ」





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