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chapter6 あいつは可愛い年下の男の子

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「あなたも藤子の信者なの?」



ジェニはいたずらっぽく笑った



「ちょっと!ジェニ!」



藤子は頬を染めてジェニのおふざけを止めようとした


「最近熱烈信者になったんだ」




皆その場で笑った
真紀とジェニがさっきからクスクスとずっと笑っている



もう!
二人とも女子高生みたいなマネは止めて!





「僕もこの部署に来ようかな?」

「歓迎するわ!まずは広告とは何ぞやからね!」



ジェニが珍しく気に入った相手に必ずする
彼を冗談攻めにしている


さっきまでの彼は極上の微笑みを見せていたのに
今は真っ白な歯を見せて笑っていた
唇の両端が頬にえくぼの窪みを作っている




ああ・・・かわいい・・・・




「あ・・あの・・おなかすいてる?
何かお菓子食べる?」



藤子が文也に笑顔で言うと
デスクの引き出しから藤子のピンクの籐で出来た
お菓子が入っているバスケットを取り出した


そして真紀も自分のポテトチップスやグミを
文也の前に置いて
ジェニはチョコレートバーを
全種類文也に選ばせようとしていた


文也は笑いながら
チュッパチャップスミルク味だけもらった





「実は先日助けて頂いた特別な女性との
夕食のために腹を空かせておくつもりなんだ 」




彼はにやりと笑った
キャーッとジェニと真紀が藤子の後ろで
手を組んでピョンピョン跳ねている




もう!いい加減にして




ジェニが言った




「文也君!
藤子はこの所残業を沢山こなしたのよ
今日は早上がりにしたらいいわ
彼女と何かしたいことはある?」



「早上がりにするかどうかは私が決める事よ」




藤子の反論もこの二人はまったく聞いていない




「やだ!ジェニさんその言い方
なんかいやらしいですよ 」




真紀がジェニを叩いてジェニが噴き出した
いったい何をそんなに浮かれているのだろう




「いやらしく聞こえるのは
あなた達がいやらしいことを考えているからよ」




藤子があきれて目玉を回す
二人は噴き出し終始
何がおかしいのかケラケラ笑っている




もうこの二人がいるとまともに
彼と話が出来ないじゃないの
彼はただ喉スプレーの
お礼を言いにきてくれただけなのに


しかし文也は藤子をじっと見て
頬づえをついて言った




「夕食をたべた後
何かいやらしいことを
藤子ちゃんがしたいなら僕はかまわないよ?」





またまたジェニと真紀の甲高い声が
「キヤーーーーっ」と上がった
もう手が付けられないぐらい興奮している




文也の言葉に藤子が真っ赤になった


思いがけずジェニ達の冗談に文也が
乗って来たので驚いたが

彼は気さくで藤子の同僚にも愛想がよくて
冗談が通じる素敵な男性だということもわかった




彼はチュッパチャップスを頬張ってこう言った





「おなかすいてる?藤子ちゃん」









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