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chapter3 シングルマザーの秘密兵器
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病み上がりで体力が消耗していたのもあって
食欲が刺激され複雑な感情が胸に
渦巻いていたのが嘘のようだ
目の前に出された真紀お手製の
うどんとチラシ寿司を綺麗に平らげ
なんとおかわりまでした
どれも美味すぎて宗一郎は食べ過ぎた
真紀はクスクス笑いながらも
宗一郎に沢山食べさせてくれた
以前から思っていた事が今改めて実感できた
彼女は強い・・・・
なんていうか・・・・
最初はこんなに小さくて儚げなので
守ってやりたいと保護欲を駆り立てられたのだが
母親だという理由だけではない
彼女の性格の中には芯の強さがある
彼女が子供を理由に楽をしようとしたり
嘆いたりした所は見たことがない
しばらくして真紀は麗華を寝かしつけて
二人でリビングで沢山話をした
話の内容は尽きなかった
彼女のパリでの生活の話や
仕事の話
宗一郎の大学時代の話し
そして・・・・会話は
次第に宗一郎の母親の話に移って行った
はじめて自分が母親の事を他人に
話している自分に驚いていたが
真紀が素晴らしい聞き役になってくれていたので
自然と自分の気持ちを整理しているように
母との話はどんどん出て来た
「お母様はどうやって生計を立てていたんですか?」
囁くように尋ねる真紀の声は温かだった
「親も相手からも強要された中絶を拒んで
俺を産んでからは良い仕事が見つからなかった
やっと見つけてからは身を粉にして働いたよ」
「・・・・生活保護は? 」
「受けなかったんだ
多い時は一日3つの仕事を掛け持ちしていた
そして・・・・
母は見事俺が通う海外の大学の費用を貯めたんだ
でも学費を助けてもらっているんだから
生活費はなんとか自分で稼がないと・・・と
その頃かな竜馬と知り合ったのは・・・・ 」
宗一郎は彼女の入れてくれた食後のコーヒーを
啜りながら思い出話に花を咲かした
「カレッジ3回生の夏は夏休み中竜馬と一緒に
牧場地に一日中フェンスを張るアルバイトをしたよ
アイツも俺と一緒で働かないと生活できなかったから
その時によく二人で絶対この生活から
抜け出すと言ってたんもんだ」
ベビーベッドに眠っている麗華の寝息が聞こえる
「でも・・・・やっと大学を卒業して
働きだして親孝行出来ると思った矢先
母が倒れたんだ
癌だった・・・・
しかもステージ4だ・・・・
母は・・・
ずっと体調が悪い事を俺に黙っていた」
食欲が刺激され複雑な感情が胸に
渦巻いていたのが嘘のようだ
目の前に出された真紀お手製の
うどんとチラシ寿司を綺麗に平らげ
なんとおかわりまでした
どれも美味すぎて宗一郎は食べ過ぎた
真紀はクスクス笑いながらも
宗一郎に沢山食べさせてくれた
以前から思っていた事が今改めて実感できた
彼女は強い・・・・
なんていうか・・・・
最初はこんなに小さくて儚げなので
守ってやりたいと保護欲を駆り立てられたのだが
母親だという理由だけではない
彼女の性格の中には芯の強さがある
彼女が子供を理由に楽をしようとしたり
嘆いたりした所は見たことがない
しばらくして真紀は麗華を寝かしつけて
二人でリビングで沢山話をした
話の内容は尽きなかった
彼女のパリでの生活の話や
仕事の話
宗一郎の大学時代の話し
そして・・・・会話は
次第に宗一郎の母親の話に移って行った
はじめて自分が母親の事を他人に
話している自分に驚いていたが
真紀が素晴らしい聞き役になってくれていたので
自然と自分の気持ちを整理しているように
母との話はどんどん出て来た
「お母様はどうやって生計を立てていたんですか?」
囁くように尋ねる真紀の声は温かだった
「親も相手からも強要された中絶を拒んで
俺を産んでからは良い仕事が見つからなかった
やっと見つけてからは身を粉にして働いたよ」
「・・・・生活保護は? 」
「受けなかったんだ
多い時は一日3つの仕事を掛け持ちしていた
そして・・・・
母は見事俺が通う海外の大学の費用を貯めたんだ
でも学費を助けてもらっているんだから
生活費はなんとか自分で稼がないと・・・と
その頃かな竜馬と知り合ったのは・・・・ 」
宗一郎は彼女の入れてくれた食後のコーヒーを
啜りながら思い出話に花を咲かした
「カレッジ3回生の夏は夏休み中竜馬と一緒に
牧場地に一日中フェンスを張るアルバイトをしたよ
アイツも俺と一緒で働かないと生活できなかったから
その時によく二人で絶対この生活から
抜け出すと言ってたんもんだ」
ベビーベッドに眠っている麗華の寝息が聞こえる
「でも・・・・やっと大学を卒業して
働きだして親孝行出来ると思った矢先
母が倒れたんだ
癌だった・・・・
しかもステージ4だ・・・・
母は・・・
ずっと体調が悪い事を俺に黙っていた」
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