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chapter4 シングルマザーの初恋
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しおりを挟む「どれぐらい眠ってた?」
「1日半ですよ
もう夜です 熱が下がってよかったですね 」
目が覚めた宗一郎は
とんでもない失態に呆然となっていた
そして白のTシャツにグレーのスウェット姿の
自分をマジマジと見る
「・・・・もしかして・・・・
着替えさせてくれたのか? 」
真紀が頬を染めてコクンと頷いた
「シャツとスラックスは洗濯しました
大変だったんですよ岩を動かすみたいで
ユニクロの店員さんにとても大きい人だと言ったら
XXLサイズを出して来て・・・ 」
その時を思い出したのか
クスクス笑った
「ぴったりだよ・・・・ 」
なんと・・・・・
彼女は自分を看病してくれた以外にも
着替えを買いに行って
自分のシャツまでも洗濯してくれたのだ
「いや・・・・もうすまない・・・
本当に何て言って詫びればいいか・・・」
「私だっておしゃぶりを届けてくださったのだから
助かりました
その後倒れるなんてびっくりしましたけど 」
その時ぐぅ~~~・・・
と宗一郎の腹が鳴った
「・・・たびたび・・・すまない・・・」
クスクス・・・・
「すぐ晩御飯にしますね」
そう言うと真紀はキッチンへ向かった
「あ~~~~~~い♪ 」
麗華がハイハイで宗一郎の膝によじ登って来た
「わぁ!」
そしてブッチュ~~~(はぁと)と
宗一郎のほっぺにキスしたというか…食べられた
「すいません、その子ジェニさん達の
おかげでキス魔なんです」
真希が申し訳なさそうに言う
「う~~~~~~~~い♪」
キラキラした目で「さぁ!キスしましょう」と
目で訴えてくる
宗一郎は暫くためらったが
あまりにもグイグイ来る積極的なこの子の
愛情に恥ずかしさが負けて
そっと大福みたいな可愛い頰にキスをした
柔らかくて暖かい
何故か心臓がドキドキした
そこから宗一郎は麗華をあやし
真紀は3人分の食事を作ってくれた
なぜか今までもそうしていたかのように
二人は麗華を挟んで自然に振舞った
こんなことが自分に起こっているなんて
とうてい想像できなかった・・・
いや・・もしかしたら心の底では
気づいていたのかもしれない
あの時・・・・
資料室でベビーベッドを組み立てている
宗一郎にそっと寄り添ってきた
麗華を抱っこした彼女・・・
あの時に三人を包んでいる空気は
なぜか三人でいる事が自然で当たり前のように思えた
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