【R18】堅物敏腕ボスと初恋の君の運命的な再会~父の会社を買収した憎いアイツは幼い頃に一緒に暮らした大好きなお兄ちゃんだった~

星キラリ

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chapter2 メビウスと猟奇的なキス

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最上階に到着し
さらにその最奥まで細い廊下を進みやっと
我が家のセキュリティパネルに番号を打ち込む



すると中からドアを
爪でひっかくような音が聞こえる


ゴールデンレトリバーのハナが
主人を迎えに来ているのがわかった
愛犬の姿を見て竜馬は微笑んだ

愛犬は竜馬に飛びつき
寂しかった旨を全身をくねらせて訴え
とにかく顔を舐めさせろと意気込んでいる



竜馬は笑いながら
しばらくこの可愛い存在が興奮から収まるのを
待つために存分に好きにさせる





「遅くなって悪かったね
今日は楽しかったかい?」




愛犬の耳の後ろをかいてやりながら彼は訪ねた




「僕の方は疲れたけど
それなりに楽しかったよ 」




まだ子供のハナは首をかしげて
竜馬の話を聞いていた


一人暮らしには広すぎる寒々とした
大理石のアイランドキッチンに無造作に
ジャケットを放りなげる



日中はドッグトレーナーの田宮さんが
ハナの食事や運動の世話をしてくれている


アイランドキッチンにおかれた
田宮さんの手紙を読む



今日のハナの散歩トレーニングメニューと
なかなか覚えられなかった
リール無しで飼い主にぴったりと寄り添って歩ける
訓練をほぼ習得したとのことだった




「ふ~ん・・・・・
お前は賢いなぁ~ 」



そう褒めて存分に耳の後ろを掻いてやる
ハナのしっぽが豪雨の時のマックスレベルの
ワイパーのようにブンブン左右に揺れている



そして田宮さんの最後の手紙には



「ハナは十分晩御飯を食べたので騙されないでください」



と書いてあった
しかしハナは餌入れのボウルを前足でひっかき
いかにも期待するようなまなざしを竜馬にむけた




「ごはんを食べさせてもらったのは知ってるぞ」






肩眉を上げてひとさし指をかかげハナを睨む




しかしこの可愛い生き物は
きゅ~ん・・・
といかにも情けない茶色い眼をして
まだ食べたいと必死で訴える




「甘いな僕は」




ため息をついて棚からドッグフードを出し
ボウルに入れてやる





「また僕が田宮さんに怒られるじゃないか」




そう言いながらもガツガツ食べて
満足そうなハナを見てフフフと少年の様に笑う
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