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chapter2ビビデ・バビデ・ブー

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桃子は瞳をきらめかせた
今や早苗は新しいおもちゃを手に入れた子供
のように意気揚々として語った



「まず!見てくれよ!
あなたは決してブスではないけど
そのメガネが野暮ったさを醸し出してるのよ

シンデレラさえ外見を整えないと
王子様に見つけてもらえなかったのよ!」




「そうね!その通りだわ!」







今や桃子はスマホのメモ機能に
早苗の言葉を一言一句残さず
書き留めていた






「まずコンタクトレンズにすることね
今日の午後 眼科の松下先生のスケジュールを
押さえてあげるから処方箋を書いてもらって
買いに行きなさい!         」



「イエッサー!」






桃子は勢いよく答えた




「それから服装ね!
黒やグレーや茶色はもうやめて!
おばあちゃんじゃないんだから

女らしくかといって年相応に見える
エレガントな服でないと!
すなわち!
いつもあなたが来ている服と
真逆ということね!     」






「どこで買えばいいのかしら?」






「駅前のショッピング・モールはダメよ!
あそこはギャルや子供っぽい服しかないし
店員も子供だらけだわ   」 






「そうね・・・
難波に出て高島屋に行きなさい! 
下着も忘れないでね!セクシーすぎてもダメ!
シンプルすぎてもてもダメ!  」



「むずかしいわ!」






今や桃子は数学の講義を聞いているように
眉間に皺を寄せて言った






さらに早苗はスマホを出し
自分の行きつけのヘアサロンに予約を取った





「OK!
22日の午後6時ね!
人気のあるヘアスタイリストだから
任せちゃっていいわよ!
遅れないでね!彼遅刻する客を嫌がるから 」





その素早さに桃子は感心した
いつもは段取り魔とからかう
早苗をこの時ばかりは逞しく感じた






「早苗・・・・ありがとう 」






桃子は本心から早苗に例を言った
早苗も微笑んで言った





「まだお礼を言ってもらうのは
早すぎるわ
上手く言ったら奢ってね   」



「もちろんよ!」






二人は空のコーヒーカップで乾杯をした






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