69 / 79
召喚される者、召喚した者
別れですか?
しおりを挟む
約束の日は瞬く間に来てしまった。
シェリーと共に過ごしてから四週間。つまり、今日はシェリーの門出の日である。
正確に言うならば、この後しばらくは別の冒険者の元で、パーティーとしての動きなどを学ぶ期間になるのだが、ひとまずはハルトたちから卒業の日なのである。
最終的に、ハルトたちの協力も経てだが、Cランクの魔物を討伐するところまでたどり着いた。本来であれば、冒険者が三年間地道に実力を付けていき、ようやくたどり着くことのできるCランクレベルまでわずか一か月ほどで到達したことになる。
普通に考えれば、あり得ない早さだ。
では、何がシェリーをそこまで強くしたのか。要因は様々であるが、やはり大きな原因とすれば死地を乗り越えたことだろう。
純粋な戦闘的な面で見るとするならば、異世界渡りによる特殊能力である魔力吸収が大きい。実際、シェリーが魔力吸収を発動した瞬間、村の一つや二つを簡単に壊滅させるだけの危険を誇るCランクの魔物が即座に地にひれ伏す結果となった。
試してはいないが、おそらくCランク以上の魔物にも魔力吸収は有効な攻撃手段となりうるだろう。
実際、対人戦を想定しての一騎打ちを何度かした際、ハルトは彼女の手がほんの少しだけ腕にかすっただけで、魔力吸収により一瞬ではあるが、膝を折る結果になった。それも、パーティーバフの効いた状態で。
正直、理不尽なスキルだ。しかし、もちろん目に見える欠点として触れられなければ効果が発動しないわけだが、その弱点を補うためのパーティーだ。そこらへんは他の理不尽能力持ちの勇者たちと相談しながらカバーしていくしかない。
ハルトの想像していた以上に勇者という存在は、現地人である冒険者をはるかに凌駕した存在だった。地力は変わらないものの、やはり圧倒的な能力により、普通に相対せば絶対に敵わない。普通ならば――
「それでは、皆さん一か月間お世話になりました!」
ギルドの正門。赤毛の少女は礼儀正しく頭を下げた。出会ったころの挙動不審はもう面影もない。
それにしても、意外に淡泊である。もう少し別れを惜しむ的な感じになると想像していたが、それも彼女が考えて押し殺したのだろう。
そんな大人びた小さな少女とは打って変わって、指導者的立場のマナツやモミジはずいぶんと別れを惜しんでいるように見える。
「シェリーちゃん、辛いことがあったら何でも言ってね。私がすぐに駆け付けるから」
「そうだよ……。近くに来たら顔、出してね」
マナツとモミジは瞳を潤ませながらシェリーの手を取って強く握りしめている。その様子を見て、シェリーの瞳も少しだけ潤むが、彼女はずいぶんと意志が強いようだ。唇をきつくかみしめて、意地でも涙は流さないようにしている。
「僕たち、あんまり役に立てなかったけど、シェリーの部屋はそのままにしておくからね」
ユキオも随分としょげた顔だ。普段の柔和な顔が、さらに砕けている。
「皆さん……本当にありがとうございます! 正直、不安でたまらないですが、生きるために頑張ります!」
生きるため。独特な言い回しではあるが、彼女なりにこの四週間で導き出した今後の軸となる指標なのだろう。様々な経験を経たシェリーだからこそ言える言葉である。
マナツとモミジに抱きしめられ、うれしそうに苦しい仕草を取るシェリーの視線がハルトに向けられた。その純粋な目が、「何も言ってくれないんですか?」と意地悪そうに伝えてくる。
正直、言葉の用意はしていない。その時になれば自然と出てくるものだと思ったが、どうやらハルトも別れを受け止め切れていないようだ。ぽっかりと空いた胸の空虚な部分から、たくさんのものが外へ出てしまっているような感覚。
案外、シェリーがこの中で一番大人なのかもしれない。
「あー、そうだな……頑張れ! シェリー!」
絞りだした言葉は単調なものであった。しかし、素直に今の感情を表すのには最適な言葉であり、シェリーにもしっかりと届いたようだ。
シェリーが嫣然とした笑みをつくる。
思わず、泣きそうになった。
理由はよくわからない。それでも、ぶわっとあふれ出した涙を隠すように下を向いた。
気が付けば、ずいぶんと辛気臭い雰囲気が漂っている。マナツやモミジはそれはもう、シェリーよりも子供に見えるくらいには号泣している。
「まぁ、まぁ、皆さん。もう会えないってわけじゃないんですから、いつかは絶対に帰ってきますよ。私のこの世界での故郷はここなんですからね」
「それもそうだ。もう、家族みたいなもんだしな」
「そうだね。いつでも帰っておいで」
マナツとモミジは声にならないようで、首を縦にぶんぶんと振っている。
「それでは、行ってきま――」
劈くような殺意の塊が、突如全身を覆った。気を抜けば意識すら危うい。
殺気に次いで、恐怖・畏怖・憎悪といった様々な感情が一帯を支配する。
「な、なに!?」
マナツは既に鞘から剣を取り出して周囲に目を配っている。もちろん、シェリーを含めた他四人も剣を引き抜いてとっさに臨戦態勢に入った。
視界に映る冒険者の何人かが、糸の切れた人形のように意識を失い、地面に倒れこんだ。いや、冒険者だけではない、ギルドの外を往来していた大勢の人が地面に伏している。むしろ、気を失っていない人の方が少なそうだ。
「何だ!? これ!」
「きゃぁああああああっ!」
「何が起きてるんだよ! おい!」
瞬く間に一帯はパニックと化した。ハルトたちも思わずその場で案山子のように立ち尽くし、茫然とその様子を眺めることしかできなかった。
刹那、全身を包み込んでいた殺気がより一層濃くなった。
本能がガンガンと警鐘を打ち鳴らす。口は乾き、瞬きすら恐怖で出来ない。目を閉じた瞬間、見えない何かに一瞬で串刺しにされてしまいそうだ。
そして、不気味すぎるほどの静寂が訪れる。先ほどまでの喧噪が嘘のように物音一つしない。街に吹き抜けていたそよ風すらも、いつの間にか消え去っている。
どうやら、この理不尽で抗いようのない世界は、どこまでもふざけているらしい。
空が灰鼠色の雲に支配される。
凍てつくような冷気が漂い、ハルトは白い息を吐いたのであった。
シェリーと共に過ごしてから四週間。つまり、今日はシェリーの門出の日である。
正確に言うならば、この後しばらくは別の冒険者の元で、パーティーとしての動きなどを学ぶ期間になるのだが、ひとまずはハルトたちから卒業の日なのである。
最終的に、ハルトたちの協力も経てだが、Cランクの魔物を討伐するところまでたどり着いた。本来であれば、冒険者が三年間地道に実力を付けていき、ようやくたどり着くことのできるCランクレベルまでわずか一か月ほどで到達したことになる。
普通に考えれば、あり得ない早さだ。
では、何がシェリーをそこまで強くしたのか。要因は様々であるが、やはり大きな原因とすれば死地を乗り越えたことだろう。
純粋な戦闘的な面で見るとするならば、異世界渡りによる特殊能力である魔力吸収が大きい。実際、シェリーが魔力吸収を発動した瞬間、村の一つや二つを簡単に壊滅させるだけの危険を誇るCランクの魔物が即座に地にひれ伏す結果となった。
試してはいないが、おそらくCランク以上の魔物にも魔力吸収は有効な攻撃手段となりうるだろう。
実際、対人戦を想定しての一騎打ちを何度かした際、ハルトは彼女の手がほんの少しだけ腕にかすっただけで、魔力吸収により一瞬ではあるが、膝を折る結果になった。それも、パーティーバフの効いた状態で。
正直、理不尽なスキルだ。しかし、もちろん目に見える欠点として触れられなければ効果が発動しないわけだが、その弱点を補うためのパーティーだ。そこらへんは他の理不尽能力持ちの勇者たちと相談しながらカバーしていくしかない。
ハルトの想像していた以上に勇者という存在は、現地人である冒険者をはるかに凌駕した存在だった。地力は変わらないものの、やはり圧倒的な能力により、普通に相対せば絶対に敵わない。普通ならば――
「それでは、皆さん一か月間お世話になりました!」
ギルドの正門。赤毛の少女は礼儀正しく頭を下げた。出会ったころの挙動不審はもう面影もない。
それにしても、意外に淡泊である。もう少し別れを惜しむ的な感じになると想像していたが、それも彼女が考えて押し殺したのだろう。
そんな大人びた小さな少女とは打って変わって、指導者的立場のマナツやモミジはずいぶんと別れを惜しんでいるように見える。
「シェリーちゃん、辛いことがあったら何でも言ってね。私がすぐに駆け付けるから」
「そうだよ……。近くに来たら顔、出してね」
マナツとモミジは瞳を潤ませながらシェリーの手を取って強く握りしめている。その様子を見て、シェリーの瞳も少しだけ潤むが、彼女はずいぶんと意志が強いようだ。唇をきつくかみしめて、意地でも涙は流さないようにしている。
「僕たち、あんまり役に立てなかったけど、シェリーの部屋はそのままにしておくからね」
ユキオも随分としょげた顔だ。普段の柔和な顔が、さらに砕けている。
「皆さん……本当にありがとうございます! 正直、不安でたまらないですが、生きるために頑張ります!」
生きるため。独特な言い回しではあるが、彼女なりにこの四週間で導き出した今後の軸となる指標なのだろう。様々な経験を経たシェリーだからこそ言える言葉である。
マナツとモミジに抱きしめられ、うれしそうに苦しい仕草を取るシェリーの視線がハルトに向けられた。その純粋な目が、「何も言ってくれないんですか?」と意地悪そうに伝えてくる。
正直、言葉の用意はしていない。その時になれば自然と出てくるものだと思ったが、どうやらハルトも別れを受け止め切れていないようだ。ぽっかりと空いた胸の空虚な部分から、たくさんのものが外へ出てしまっているような感覚。
案外、シェリーがこの中で一番大人なのかもしれない。
「あー、そうだな……頑張れ! シェリー!」
絞りだした言葉は単調なものであった。しかし、素直に今の感情を表すのには最適な言葉であり、シェリーにもしっかりと届いたようだ。
シェリーが嫣然とした笑みをつくる。
思わず、泣きそうになった。
理由はよくわからない。それでも、ぶわっとあふれ出した涙を隠すように下を向いた。
気が付けば、ずいぶんと辛気臭い雰囲気が漂っている。マナツやモミジはそれはもう、シェリーよりも子供に見えるくらいには号泣している。
「まぁ、まぁ、皆さん。もう会えないってわけじゃないんですから、いつかは絶対に帰ってきますよ。私のこの世界での故郷はここなんですからね」
「それもそうだ。もう、家族みたいなもんだしな」
「そうだね。いつでも帰っておいで」
マナツとモミジは声にならないようで、首を縦にぶんぶんと振っている。
「それでは、行ってきま――」
劈くような殺意の塊が、突如全身を覆った。気を抜けば意識すら危うい。
殺気に次いで、恐怖・畏怖・憎悪といった様々な感情が一帯を支配する。
「な、なに!?」
マナツは既に鞘から剣を取り出して周囲に目を配っている。もちろん、シェリーを含めた他四人も剣を引き抜いてとっさに臨戦態勢に入った。
視界に映る冒険者の何人かが、糸の切れた人形のように意識を失い、地面に倒れこんだ。いや、冒険者だけではない、ギルドの外を往来していた大勢の人が地面に伏している。むしろ、気を失っていない人の方が少なそうだ。
「何だ!? これ!」
「きゃぁああああああっ!」
「何が起きてるんだよ! おい!」
瞬く間に一帯はパニックと化した。ハルトたちも思わずその場で案山子のように立ち尽くし、茫然とその様子を眺めることしかできなかった。
刹那、全身を包み込んでいた殺気がより一層濃くなった。
本能がガンガンと警鐘を打ち鳴らす。口は乾き、瞬きすら恐怖で出来ない。目を閉じた瞬間、見えない何かに一瞬で串刺しにされてしまいそうだ。
そして、不気味すぎるほどの静寂が訪れる。先ほどまでの喧噪が嘘のように物音一つしない。街に吹き抜けていたそよ風すらも、いつの間にか消え去っている。
どうやら、この理不尽で抗いようのない世界は、どこまでもふざけているらしい。
空が灰鼠色の雲に支配される。
凍てつくような冷気が漂い、ハルトは白い息を吐いたのであった。
2
お気に入りに追加
1,731
あなたにおすすめの小説

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!
石のやっさん
ファンタジー
皆さまの応援のお陰でなんと【書籍化】しました。
応援本当に有難うございました。
イラストはサクミチ様で、アイシャにアリス他美少女キャラクターが絵になりましたのでそれを見るだけでも面白いかも知れません。
書籍化に伴い、旧タイトル「パーティーを追放された挙句、幼馴染も全部取られたけど「ざまぁ」なんてしない!だって俺の方が幸せ確定だからな!」
から新タイトル「勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!」にタイトルが変更になりました。
書籍化に伴いまして設定や内容が一部変わっています。
WEB版と異なった世界が楽しめるかも知れません。
この作品を愛して下さった方、長きにわたり、私を応援をし続けて下さった方...本当に感謝です。
本当にありがとうございました。
【以下あらすじ】
パーティーでお荷物扱いされていた魔法戦士のケインは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことを悟った彼は、一人さった...
ここから、彼は何をするのか? 何もしないで普通に生活するだけだ「ざまぁ」なんて必要ない、ただ生活するだけで幸せなんだ...俺にとって勇者パーティーも幼馴染も離れるだけで幸せになれるんだから...
第13回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作品。
何と!『現在3巻まで書籍化されています』
そして書籍も堂々完結...ケインとは何者か此処で正体が解ります。
応援、本当にありがとうございました!

【二章開始】『事務員はいらない』と実家からも騎士団からも追放された書記は『命名』で生み出した最強家族とのんびり暮らしたい
斑目 ごたく
ファンタジー
「この騎士団に、事務員はいらない。ユーリ、お前はクビだ」リグリア王国最強の騎士団と呼ばれた黒葬騎士団。そこで自らのスキル「書記」を生かして事務仕事に勤しんでいたユーリは、そう言われ騎士団を追放される。
さらに彼は「四大貴族」と呼ばれるほどの名門貴族であった実家からも勘当されたのだった。
失意のまま乗合馬車に飛び乗ったユーリが辿り着いたのは、最果ての街キッパゲルラ。
彼はそこで自らのスキル「書記」を生かすことで、無自覚なまま成功を手にする。
そして彼のスキル「書記」には、新たな能力「命名」が目覚めていた。
彼はその能力「命名」で二人の獣耳美少女、「ネロ」と「プティ」を生み出す。
そして彼女達が見つけ出した伝説の聖剣「エクスカリバー」を「命名」したユーリはその三人の家族と共に賑やかに暮らしていく。
やがて事務員としての仕事欲しさから領主に雇われた彼は、大好きな事務仕事に全力に勤しんでいた。それがとんでもない騒動を巻き起こすとは知らずに。
これは事務仕事が大好きな余りそのチートスキルで無自覚に無双するユーリと、彼が生み出した最強の家族が世界を「書き換えて」いく物語。
火・木・土曜日20:10、定期更新中。
この作品は「小説家になろう」様にも投稿されています。

自分が作ったSSSランクパーティから追放されたおっさんは、自分の幸せを求めて彷徨い歩く。〜十数年酷使した体は最強になっていたようです〜
ねっとり
ファンタジー
世界一強いと言われているSSSランクの冒険者パーティ。
その一員であるケイド。
スーパーサブとしてずっと同行していたが、パーティメンバーからはただのパシリとして使われていた。
戦闘は役立たず。荷物持ちにしかならないお荷物だと。
それでも彼はこのパーティでやって来ていた。
彼がスカウトしたメンバーと一緒に冒険をしたかったからだ。
ある日仲間のミスをケイドのせいにされ、そのままパーティを追い出される。
途方にくれ、なんの目的も持たずにふらふらする日々。
だが、彼自身が気付いていない能力があった。
ずっと荷物持ちやパシリをして来たケイドは、筋力も敏捷も凄まじく成長していた。
その事実をとあるきっかけで知り、喜んだ。
自分は戦闘もできる。
もう荷物持ちだけではないのだと。
見捨てられたパーティがどうなろうと知ったこっちゃない。
むしろもう自分を卑下する必要もない。
我慢しなくていいのだ。
ケイドは自分の幸せを探すために旅へと出る。
※小説家になろう様でも連載中

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

家の全仕事を請け負っていた私ですが「無能はいらない!」と追放されました。
水垣するめ
恋愛
主人公のミア・スコットは幼い頃から家の仕事をさせられていた。
兄と妹が優秀すぎたため、ミアは「無能」とレッテルが貼られていた。
しかし幼い頃から仕事を行ってきたミアは仕事の腕が鍛えられ、とても優秀になっていた。
それは公爵家の仕事を一人で回せるくらいに。
だが最初からミアを見下している両親や兄と妹はそれには気づかない。
そしてある日、とうとうミアを家から追い出してしまう。
自由になったミアは人生を謳歌し始める。
それと対象的に、ミアを追放したスコット家は仕事が回らなくなり没落していく……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる