65 / 79
召喚される者、召喚した者
友達……いますよね?
しおりを挟む
刀身が鈍い輝きを放つ。
徐々に眩くなる両刃の剣を体の中段に構え、地を蹴りだす。同時に、ハルトから数メートル距離を取っていたユキオも大きな図体とは思えないほど軽やかに駆けた。
後方ではマナツとモミジが魔法を詠唱している。もちろん、振り向いて確認するわけにはいかないが、とりわけ問題が発生する心配はなさそうだ。
ハルトは今一度、眼前のハーピィーの動きを凝視した。微塵の動きも見逃さない。
ハーピィーの右腕兼右翼が若干、上に持ち上がる。その動きを見た瞬間には既にハルトは剣を後ろに引き、前方方向へスライディング。
一拍置いて頭上を透明な刃が通りすぎ、髪を数本切り裂いた。
ハーピィーはすかさず左翼を下向きに振り切った。
スライディングの威力を消すことなく、十分に輝きを放つ剣を勢いよく振り上げる。空を切る感触が最初に訪れ、顔面の高さで透明な何かと剣がぶつかり合い、激しい金属音が鳴り響く。
手にビリビリと振動が伝わるが、体は既に半自動的に次の動作へと移っていた。頭上高く振り上げられた剣が、一瞬時が止まったようにピタッと静止。次の瞬間には目にも止まらぬ速さで振り下ろされた。
高さ三メートルはある巨大な銀朱の衝撃波が発生し、地を抉りながらハーピィーに向かってまるで飢えた獣のごとく襲いかかる。
ハーピィーは両翼を羽ばたかせ、宙に逃れようとする。しかし、そこにユキオの斬るというよりは殴るような連撃が叩き込まれる。天色に輝くそのスキルはまるで流星ようだ。
右翼に降り注がれた流星により、ハーピィーは地に叩き落された。
そして、飢えた獣が墜落した鳥に襲いかかる。衝撃波がハーピィーに触れた瞬間、目を開けていられないほどの一閃と爆発音。
「魔法行くよ! 3、2、1――!」
確かな手応えと共に、幾度となく聞いてきた個性的な後方からの知らせが耳に届く。
土煙でぼんやりと浮かび上がる残像に向かって、無数の氷結の矢が降り注ぎ、またしても鋭く輝きを放つと巨大な氷柱にハーピィーを閉じ込める。
ハルトの横をふよふよと光球が通り過ぎた。めまぐるしい戦況の中で、明らかに温かみを感じるし、何よりもゆっくりとした独特のテンポに腰を折られる。
たっぷりと時間をかけて、光球が氷柱に触れる。刹那、パンッという破裂音。
一瞬、時が止まる。誰もピクリとも動かない。ハルトが息を吸い込んだ瞬間、地面から巨大な光剣が飛び出し、氷柱を貫いた。
時が動き出し、いまだに閃々と眩い光剣に貫かれる獲物の息が完全に止まっていることを確信すると、深く息をついた。
座り込みたい思いをグッと抑え、振り返る。どうやら、負傷者は出なかったようだ。三人ともピンピンしている。そして、三人のさらに後方。ディザスターの外で一連の様子を眺めていたシェリーとリリーも特に被害は及んでなさそうだ。
「よし、依頼完了! 帰るぞー!」
最後にもう一度、周囲を見渡して脅威がないことを確認し、剣を腰に吊るした鞘に収める。
「終わった、終わったー! この解放感が堪らないー!」
「慢心はよくない……と思う」
「久しぶりのBランクだったから、ちょっと緊張したね」
ハルトは三人に帰りの荷支度を任せ、一足先にシェリーとリリーの元へと向かう。二人は目をキラキラと輝かせて、今にもディザスターに足を踏み入れてしまいそうな勢いだ。
手でどうどうと動物をなだめるような仕草をとる。
「二人とも、怪我はなかったか?」
「大丈夫です!」
「はいなのです!」
さて、どうして二人がハルトたちのクエストに同行しているのかと言うと、端的に言えば実際の連携などを見て、学ばせるためである。
リリーに関しては、ソーサルを出発する時に偶然――ではないのだが、出会い、強く同行したいと言って来たので、仕方なくシェリーの護衛という名目で連れて来た。正直、リリーのパーティーメンバーにバレたら、何を言われるのかわかったもんじゃないので結構ヒヤヒヤである。
「ちょっとは参考になったか?」
「はいはい! ハルトさんがとても! それはそれはとっっっってもカッコよかったです!」
「リリーは少し黙ってなさい」
「あう。了解なのです」
全然反省をしている気配のないリリーに小さいため息をつき、シェリーを一瞥する。
「は、はい! 初めてみなさんのパーティーの様子を見ましたが、とてもすごかったです! でも……」
「ん? でも……?」
「私もこれからこんな風に、他の勇者の方とパーティーを組んで戦うと思ったら、出来るのかなって思って……」
「なんだ、そんな心配か。大丈夫だよ。ちゃんと事前に話し合って役割を決めておけば、ある程度はそれに乗っ取って動くわけだし。もちろん、イレギュラーも多々あるけど」
確かにシェリーは今まで、一人もしくはハルトと二人で魔物と対峙していたため、パーティーでの動きというのはピンと来ないのかもしれない。残された短い時間の中で、四人での動き方の練習もする必要がありそうだ。
「そうですよシェリー! リリーも最初は不安でしたけど、案外なんとかなるものです!」
「リリーちゃん……そういうものかなぁ」
「そういうものなのです!」
駆け出しの冒険者が何を言ってるんだ、と先輩面するリリーを見て口角を少しあげた。もちろん、微笑ましいという意味でだ。
「同じ魔剣士として、リリーもシェリーに色々教えてあげるのです」
「ほんと!? ありがとう、リリーちゃん!」
やはり、歳が近い彼女たちは良き仲になってくれそうだ。ハルトはシェリーの友達にはなれない。もちろん、マナツもユキオもモミジもである。
知らない土地で生活するのに、心おきなく語り合える友達の一人や二人は必要だろう。
そこまで考えて、ふと自分の親友はどこにいるのだろうと思った。元パーティーメンバーであり、心通わせる親友たちは今、どこで何をしているのだろう。
魔軍侵略以降、彼らの姿は見ていない。ライズ曰く、イルコスタに長期クエストで出向いているらしい。何をしているのかはわからないが、無事を祈ることにしよう。
「ハルトさん? どうかしましたか?」
気がつくとシェリーが不思議そうに見上げていた。
「いや、なんでもない。友達っていいなって」
「あっ、もしかしてハルトさん友達いないんですか? リリーはお嫁さん希望なので、友達にはなれないですけど、大丈夫ですよ。友達いなくても、なんとかなりますから!」
「あの……私もハルトさんは友達っていうよりは、その……お兄ちゃん、みたいなイメージなので」
「おい、俺にだって友達くらいいるわ。憐れむな」
そうだ。別に数は多くないけどいるのだ。……うん、少ないけど。
テトラたちに次いで浮かんでくる顔ぶれがないが、まぁ大丈夫だ。
不意にスミノの顔が浮かんだが、あれは友達ではない。断じて違う。
「おーい! 三人とも帰るよー!」
マナツが馬車の側で大きく手を振っている。
その日の夜は、なぜか色々と考えさせられることになった。
徐々に眩くなる両刃の剣を体の中段に構え、地を蹴りだす。同時に、ハルトから数メートル距離を取っていたユキオも大きな図体とは思えないほど軽やかに駆けた。
後方ではマナツとモミジが魔法を詠唱している。もちろん、振り向いて確認するわけにはいかないが、とりわけ問題が発生する心配はなさそうだ。
ハルトは今一度、眼前のハーピィーの動きを凝視した。微塵の動きも見逃さない。
ハーピィーの右腕兼右翼が若干、上に持ち上がる。その動きを見た瞬間には既にハルトは剣を後ろに引き、前方方向へスライディング。
一拍置いて頭上を透明な刃が通りすぎ、髪を数本切り裂いた。
ハーピィーはすかさず左翼を下向きに振り切った。
スライディングの威力を消すことなく、十分に輝きを放つ剣を勢いよく振り上げる。空を切る感触が最初に訪れ、顔面の高さで透明な何かと剣がぶつかり合い、激しい金属音が鳴り響く。
手にビリビリと振動が伝わるが、体は既に半自動的に次の動作へと移っていた。頭上高く振り上げられた剣が、一瞬時が止まったようにピタッと静止。次の瞬間には目にも止まらぬ速さで振り下ろされた。
高さ三メートルはある巨大な銀朱の衝撃波が発生し、地を抉りながらハーピィーに向かってまるで飢えた獣のごとく襲いかかる。
ハーピィーは両翼を羽ばたかせ、宙に逃れようとする。しかし、そこにユキオの斬るというよりは殴るような連撃が叩き込まれる。天色に輝くそのスキルはまるで流星ようだ。
右翼に降り注がれた流星により、ハーピィーは地に叩き落された。
そして、飢えた獣が墜落した鳥に襲いかかる。衝撃波がハーピィーに触れた瞬間、目を開けていられないほどの一閃と爆発音。
「魔法行くよ! 3、2、1――!」
確かな手応えと共に、幾度となく聞いてきた個性的な後方からの知らせが耳に届く。
土煙でぼんやりと浮かび上がる残像に向かって、無数の氷結の矢が降り注ぎ、またしても鋭く輝きを放つと巨大な氷柱にハーピィーを閉じ込める。
ハルトの横をふよふよと光球が通り過ぎた。めまぐるしい戦況の中で、明らかに温かみを感じるし、何よりもゆっくりとした独特のテンポに腰を折られる。
たっぷりと時間をかけて、光球が氷柱に触れる。刹那、パンッという破裂音。
一瞬、時が止まる。誰もピクリとも動かない。ハルトが息を吸い込んだ瞬間、地面から巨大な光剣が飛び出し、氷柱を貫いた。
時が動き出し、いまだに閃々と眩い光剣に貫かれる獲物の息が完全に止まっていることを確信すると、深く息をついた。
座り込みたい思いをグッと抑え、振り返る。どうやら、負傷者は出なかったようだ。三人ともピンピンしている。そして、三人のさらに後方。ディザスターの外で一連の様子を眺めていたシェリーとリリーも特に被害は及んでなさそうだ。
「よし、依頼完了! 帰るぞー!」
最後にもう一度、周囲を見渡して脅威がないことを確認し、剣を腰に吊るした鞘に収める。
「終わった、終わったー! この解放感が堪らないー!」
「慢心はよくない……と思う」
「久しぶりのBランクだったから、ちょっと緊張したね」
ハルトは三人に帰りの荷支度を任せ、一足先にシェリーとリリーの元へと向かう。二人は目をキラキラと輝かせて、今にもディザスターに足を踏み入れてしまいそうな勢いだ。
手でどうどうと動物をなだめるような仕草をとる。
「二人とも、怪我はなかったか?」
「大丈夫です!」
「はいなのです!」
さて、どうして二人がハルトたちのクエストに同行しているのかと言うと、端的に言えば実際の連携などを見て、学ばせるためである。
リリーに関しては、ソーサルを出発する時に偶然――ではないのだが、出会い、強く同行したいと言って来たので、仕方なくシェリーの護衛という名目で連れて来た。正直、リリーのパーティーメンバーにバレたら、何を言われるのかわかったもんじゃないので結構ヒヤヒヤである。
「ちょっとは参考になったか?」
「はいはい! ハルトさんがとても! それはそれはとっっっってもカッコよかったです!」
「リリーは少し黙ってなさい」
「あう。了解なのです」
全然反省をしている気配のないリリーに小さいため息をつき、シェリーを一瞥する。
「は、はい! 初めてみなさんのパーティーの様子を見ましたが、とてもすごかったです! でも……」
「ん? でも……?」
「私もこれからこんな風に、他の勇者の方とパーティーを組んで戦うと思ったら、出来るのかなって思って……」
「なんだ、そんな心配か。大丈夫だよ。ちゃんと事前に話し合って役割を決めておけば、ある程度はそれに乗っ取って動くわけだし。もちろん、イレギュラーも多々あるけど」
確かにシェリーは今まで、一人もしくはハルトと二人で魔物と対峙していたため、パーティーでの動きというのはピンと来ないのかもしれない。残された短い時間の中で、四人での動き方の練習もする必要がありそうだ。
「そうですよシェリー! リリーも最初は不安でしたけど、案外なんとかなるものです!」
「リリーちゃん……そういうものかなぁ」
「そういうものなのです!」
駆け出しの冒険者が何を言ってるんだ、と先輩面するリリーを見て口角を少しあげた。もちろん、微笑ましいという意味でだ。
「同じ魔剣士として、リリーもシェリーに色々教えてあげるのです」
「ほんと!? ありがとう、リリーちゃん!」
やはり、歳が近い彼女たちは良き仲になってくれそうだ。ハルトはシェリーの友達にはなれない。もちろん、マナツもユキオもモミジもである。
知らない土地で生活するのに、心おきなく語り合える友達の一人や二人は必要だろう。
そこまで考えて、ふと自分の親友はどこにいるのだろうと思った。元パーティーメンバーであり、心通わせる親友たちは今、どこで何をしているのだろう。
魔軍侵略以降、彼らの姿は見ていない。ライズ曰く、イルコスタに長期クエストで出向いているらしい。何をしているのかはわからないが、無事を祈ることにしよう。
「ハルトさん? どうかしましたか?」
気がつくとシェリーが不思議そうに見上げていた。
「いや、なんでもない。友達っていいなって」
「あっ、もしかしてハルトさん友達いないんですか? リリーはお嫁さん希望なので、友達にはなれないですけど、大丈夫ですよ。友達いなくても、なんとかなりますから!」
「あの……私もハルトさんは友達っていうよりは、その……お兄ちゃん、みたいなイメージなので」
「おい、俺にだって友達くらいいるわ。憐れむな」
そうだ。別に数は多くないけどいるのだ。……うん、少ないけど。
テトラたちに次いで浮かんでくる顔ぶれがないが、まぁ大丈夫だ。
不意にスミノの顔が浮かんだが、あれは友達ではない。断じて違う。
「おーい! 三人とも帰るよー!」
マナツが馬車の側で大きく手を振っている。
その日の夜は、なぜか色々と考えさせられることになった。
2
お気に入りに追加
1,731
あなたにおすすめの小説

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!
石のやっさん
ファンタジー
皆さまの応援のお陰でなんと【書籍化】しました。
応援本当に有難うございました。
イラストはサクミチ様で、アイシャにアリス他美少女キャラクターが絵になりましたのでそれを見るだけでも面白いかも知れません。
書籍化に伴い、旧タイトル「パーティーを追放された挙句、幼馴染も全部取られたけど「ざまぁ」なんてしない!だって俺の方が幸せ確定だからな!」
から新タイトル「勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!」にタイトルが変更になりました。
書籍化に伴いまして設定や内容が一部変わっています。
WEB版と異なった世界が楽しめるかも知れません。
この作品を愛して下さった方、長きにわたり、私を応援をし続けて下さった方...本当に感謝です。
本当にありがとうございました。
【以下あらすじ】
パーティーでお荷物扱いされていた魔法戦士のケインは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことを悟った彼は、一人さった...
ここから、彼は何をするのか? 何もしないで普通に生活するだけだ「ざまぁ」なんて必要ない、ただ生活するだけで幸せなんだ...俺にとって勇者パーティーも幼馴染も離れるだけで幸せになれるんだから...
第13回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作品。
何と!『現在3巻まで書籍化されています』
そして書籍も堂々完結...ケインとは何者か此処で正体が解ります。
応援、本当にありがとうございました!

【二章開始】『事務員はいらない』と実家からも騎士団からも追放された書記は『命名』で生み出した最強家族とのんびり暮らしたい
斑目 ごたく
ファンタジー
「この騎士団に、事務員はいらない。ユーリ、お前はクビだ」リグリア王国最強の騎士団と呼ばれた黒葬騎士団。そこで自らのスキル「書記」を生かして事務仕事に勤しんでいたユーリは、そう言われ騎士団を追放される。
さらに彼は「四大貴族」と呼ばれるほどの名門貴族であった実家からも勘当されたのだった。
失意のまま乗合馬車に飛び乗ったユーリが辿り着いたのは、最果ての街キッパゲルラ。
彼はそこで自らのスキル「書記」を生かすことで、無自覚なまま成功を手にする。
そして彼のスキル「書記」には、新たな能力「命名」が目覚めていた。
彼はその能力「命名」で二人の獣耳美少女、「ネロ」と「プティ」を生み出す。
そして彼女達が見つけ出した伝説の聖剣「エクスカリバー」を「命名」したユーリはその三人の家族と共に賑やかに暮らしていく。
やがて事務員としての仕事欲しさから領主に雇われた彼は、大好きな事務仕事に全力に勤しんでいた。それがとんでもない騒動を巻き起こすとは知らずに。
これは事務仕事が大好きな余りそのチートスキルで無自覚に無双するユーリと、彼が生み出した最強の家族が世界を「書き換えて」いく物語。
火・木・土曜日20:10、定期更新中。
この作品は「小説家になろう」様にも投稿されています。

自分が作ったSSSランクパーティから追放されたおっさんは、自分の幸せを求めて彷徨い歩く。〜十数年酷使した体は最強になっていたようです〜
ねっとり
ファンタジー
世界一強いと言われているSSSランクの冒険者パーティ。
その一員であるケイド。
スーパーサブとしてずっと同行していたが、パーティメンバーからはただのパシリとして使われていた。
戦闘は役立たず。荷物持ちにしかならないお荷物だと。
それでも彼はこのパーティでやって来ていた。
彼がスカウトしたメンバーと一緒に冒険をしたかったからだ。
ある日仲間のミスをケイドのせいにされ、そのままパーティを追い出される。
途方にくれ、なんの目的も持たずにふらふらする日々。
だが、彼自身が気付いていない能力があった。
ずっと荷物持ちやパシリをして来たケイドは、筋力も敏捷も凄まじく成長していた。
その事実をとあるきっかけで知り、喜んだ。
自分は戦闘もできる。
もう荷物持ちだけではないのだと。
見捨てられたパーティがどうなろうと知ったこっちゃない。
むしろもう自分を卑下する必要もない。
我慢しなくていいのだ。
ケイドは自分の幸せを探すために旅へと出る。
※小説家になろう様でも連載中

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

家の全仕事を請け負っていた私ですが「無能はいらない!」と追放されました。
水垣するめ
恋愛
主人公のミア・スコットは幼い頃から家の仕事をさせられていた。
兄と妹が優秀すぎたため、ミアは「無能」とレッテルが貼られていた。
しかし幼い頃から仕事を行ってきたミアは仕事の腕が鍛えられ、とても優秀になっていた。
それは公爵家の仕事を一人で回せるくらいに。
だが最初からミアを見下している両親や兄と妹はそれには気づかない。
そしてある日、とうとうミアを家から追い出してしまう。
自由になったミアは人生を謳歌し始める。
それと対象的に、ミアを追放したスコット家は仕事が回らなくなり没落していく……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる