38 / 79
例えどんな理不尽な世界だとしても
バカですか?
しおりを挟む
少しだけ、いや猛烈に予想外だった。そもそもこんな裏路地で、偶然死にそうな瞬間に助けてもらうなんて意味がわからない。
ハルトは荒れ狂う脳内を放棄し、ただただ目の前のテンプルナイトを眺めた。金色の短髪で細い目をしている。首と手元には、動くたびにジャラジャラとうるさいアクセサリーの数々。細身のレイピアを携え、金の箔をところどころに配ったフルプレートに身を包んでいた。騎士を思わせる風貌だが、いかんせんアクセサリーが邪魔すぎる。完全にミスマッチでしかない。あと、うるさいし。
彼はハルトを見た瞬間、何かを恨めしむような、少しだけ嫌な顔を見せた。しかし、数拍おいて頭を大きく振ると、ハルトのよく知る彼に変わった。
「あれれー? なんか死にそうな人を助けたら、ハルト君じゃーん。あれでしょ。マナツのとこのリーダーさん。いやー偶然、偶然。ベリーベリー偶然!」
「……助かったよ、スミノ。でも、どうしてこんなところに?」
スミノはレイピアをくるくると手元で回し、飄々とした態度でもどきを足蹴にする。
「いやいやホントに偶然! ……って言いたいところだけど、実はハルトっちを尾けてきたんだよねぇ。たまたま路地入ってくの見えたからさー。俺ちゃんも仲間とはぐれちゃってたから、まぁ尾いてくかーくらいのテンションでふらふらーとね」
「……はあ? 物好きなの?」
「いやいやー尾いてきたのにはちゃんとした理由があるんよー。だって俺、デッドリーパーと戦うハルトっち見てたもん。ライズさんのパーティーを颯爽と助けたときは、俺ちゃんビックリボンボンだったわー!」
デッドリーパーの戦いをあの場で見ていたのは門兵くらいだと思っていたが、まさかスミノが見ていたとは予想外だ。そもそも、スミノは若干、というかかなり苦手だ。独特の明るいオーラがなんとも鼻につく。隠キャなハルトからすると、どうにも取っつきにくい。
「ふーん……。じゃ、俺行くわ。助けてくれてありがとな」
「ちょちょーい! それで終わり!? もうちょっとなんか、ほら! 会話! コミュニケーション!」
「うーん……。俺、お前のこと苦手なんだよなぁ。前もマナツにちょっかい出してたし。そもそも性格が無理だし……」
「うっはー! 辛辣! 俺っち泣くよ? 泣いちゃうよ? というか、マナツのことに関しては許してほしーっつーか、むしろ協力してほしい? 的な?」
支離滅裂に聞こえるのは自分だけだろうか。許して欲しくて、かつ協力してほしいは結びつかないと思うんだが……。
「いやいやーだって俺っち、マナツのことずっと好きでさー。やっぱり? パーティー的に追放ってカタチになっちゃったわけだけど、どうしてもこう、ときめくっていうか! 見ていると意地悪したくなるっていうか! あっ、ハルトっちも男ならわかるよねー? うん、うん!」
……何を言っているのだろうか。
奇妙に身をくねらせる騎士は、過去の愚行をちょっかいの類だというのだ。確かに少しからかわれて反応したのはマナツだけども。いや、そもそもそれ以前にマナツのことを好いていることに驚きだ。
「うん……? たぶん、マナツはスミノのことかなり嫌っていると思うけど……」
「うそ! わっつ? どうして!」
気が付いていないことに心底呆れた。少しだけ取っつきやすくなったのは内緒だが……。
要するにチャラいだけのやつだと思っていたが、チャラくて、なおかつバカなのである。それも、かなりのバカ。ハルトの中で印象は百八十度変わった。苦手なのは変わらないけど。
ひとまず、先を急ぐことにした。ようやく落ち着いた脳で冷静に考えると、アホみたいな恋愛話に惚けている暇はない。もちろん、スミノもしっかりとハルトの後ろに追随している。
苦手とはいえど、個人技の得意なテンプルナイトが一緒に行動してくれることは非常にありがたい。
道中、ゴブリンもどきと、蜘蛛を想起させる魔物『ポイズンスパー』に出くわすが、二人になったことで難なく突破。危なげなくギルドの裏手までたどり着くことができた。
息の詰まる細道を抜け、ひらけたギルド裏手に出ると、やはりいくばくかの冒険者が立ち往生していた。皆、同じことを考えて人の少ない道を辿ってギルドの裏手までやってきたのだろう。ギルドの門は開いている。しかし、ここで道草を食っている人たちは、ハルト同様に仲間を待っているのだろう。
「おりょ? 俺ちゃんの仲間みっけー! そんじゃ、ハルトっちここでばいにゃらー! あっ、さっき言ったマナツのこと考えといてねーん」
「それは無理。助けてもらったことには感謝するけど、マナツの件に関しては無理」
「うっひょー! てっきびしー!」
スミノの走る方向に目を向けると、ハルトよりも体格の良い女性と、凄まじい猫背で肩までつきそうな長い髪の男性がいた。ハルトは軽く会釈をすると、しっかりと返してくれた。どうやらスミノと同じような種の人間ではないようだ。
「さて、みんなは……まだ来てなさそうだな」
先に誰かが待っていてくれれば、という淡い期待も虚しく、ハルトは一番乗りでギルドまでたどり着いたらしい。
もちろん、ギルドまで来たからとはいえ、油断はできない。魔物は街中に散らばり、もちろんここにも来るのだから。先ほどから端のほうでは、魔物とバチバチやりあっている冒険者がいた。しかし、さすがはここまで残って来た冒険者だ。難なく魔物をねじ伏せている。
ギルドの裏手に到着し、五分ほど経過した。依然、三人の姿は見えない。もしかしたらギルドの中に既にいるのではないかと思い、確認してみるも、それらしき人物は見当たらなかった。
ついでに慌ただしく駆け回る職員に話を聞くが、現在ギルドマスターと街の領主、それと貴族たちが会議をしており、それが終わるまでは指示の出しようがないらしい。
さらに十分が経過。徐々に嫌な想像が意識を支配し始めた。
もしかしたら、また人を助けて遅くなっているだけ? それとも迷った? ……何か起きている?
胸のざわつきが治らない。せわしなく視線を左右に揺らし、三人を探すが見当たらない。
今すぐ駆け出して、みんなを探しに行きたい気持ちを必死に押さえつける。
「ハルトくん……?」
不意に声をかけられ、体がびくりと硬直する。声の主を確認した瞬間、思わず力が抜けた。
ほんっっっっとによかった。
「モミジ……!」
彼女は乱れた髪を思い出したかのように急いで整え、ホッと息をついた。
「ハルトくん、早かったね。私、ちょっと魔物に苦戦しちゃって……」
よくみると、身につけた黒と紫の外套は所々破けている。外傷がないだけで、相当激しく戦ったのだろう。
「いやいや、俺は道すがらの冒険者に助けてもらったから早かっただけで、今来たばっかりだから」
よくわからない嘘を付く。
「そうなんだ……。マナツとユキオくんはまだ?」
「ああ……。二人とも無事だといいん――」
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガッッッッッッッ――――――――ンン!!
不意をついたように絶望がもう一度、街を襲った。
ハルトは荒れ狂う脳内を放棄し、ただただ目の前のテンプルナイトを眺めた。金色の短髪で細い目をしている。首と手元には、動くたびにジャラジャラとうるさいアクセサリーの数々。細身のレイピアを携え、金の箔をところどころに配ったフルプレートに身を包んでいた。騎士を思わせる風貌だが、いかんせんアクセサリーが邪魔すぎる。完全にミスマッチでしかない。あと、うるさいし。
彼はハルトを見た瞬間、何かを恨めしむような、少しだけ嫌な顔を見せた。しかし、数拍おいて頭を大きく振ると、ハルトのよく知る彼に変わった。
「あれれー? なんか死にそうな人を助けたら、ハルト君じゃーん。あれでしょ。マナツのとこのリーダーさん。いやー偶然、偶然。ベリーベリー偶然!」
「……助かったよ、スミノ。でも、どうしてこんなところに?」
スミノはレイピアをくるくると手元で回し、飄々とした態度でもどきを足蹴にする。
「いやいやホントに偶然! ……って言いたいところだけど、実はハルトっちを尾けてきたんだよねぇ。たまたま路地入ってくの見えたからさー。俺ちゃんも仲間とはぐれちゃってたから、まぁ尾いてくかーくらいのテンションでふらふらーとね」
「……はあ? 物好きなの?」
「いやいやー尾いてきたのにはちゃんとした理由があるんよー。だって俺、デッドリーパーと戦うハルトっち見てたもん。ライズさんのパーティーを颯爽と助けたときは、俺ちゃんビックリボンボンだったわー!」
デッドリーパーの戦いをあの場で見ていたのは門兵くらいだと思っていたが、まさかスミノが見ていたとは予想外だ。そもそも、スミノは若干、というかかなり苦手だ。独特の明るいオーラがなんとも鼻につく。隠キャなハルトからすると、どうにも取っつきにくい。
「ふーん……。じゃ、俺行くわ。助けてくれてありがとな」
「ちょちょーい! それで終わり!? もうちょっとなんか、ほら! 会話! コミュニケーション!」
「うーん……。俺、お前のこと苦手なんだよなぁ。前もマナツにちょっかい出してたし。そもそも性格が無理だし……」
「うっはー! 辛辣! 俺っち泣くよ? 泣いちゃうよ? というか、マナツのことに関しては許してほしーっつーか、むしろ協力してほしい? 的な?」
支離滅裂に聞こえるのは自分だけだろうか。許して欲しくて、かつ協力してほしいは結びつかないと思うんだが……。
「いやいやーだって俺っち、マナツのことずっと好きでさー。やっぱり? パーティー的に追放ってカタチになっちゃったわけだけど、どうしてもこう、ときめくっていうか! 見ていると意地悪したくなるっていうか! あっ、ハルトっちも男ならわかるよねー? うん、うん!」
……何を言っているのだろうか。
奇妙に身をくねらせる騎士は、過去の愚行をちょっかいの類だというのだ。確かに少しからかわれて反応したのはマナツだけども。いや、そもそもそれ以前にマナツのことを好いていることに驚きだ。
「うん……? たぶん、マナツはスミノのことかなり嫌っていると思うけど……」
「うそ! わっつ? どうして!」
気が付いていないことに心底呆れた。少しだけ取っつきやすくなったのは内緒だが……。
要するにチャラいだけのやつだと思っていたが、チャラくて、なおかつバカなのである。それも、かなりのバカ。ハルトの中で印象は百八十度変わった。苦手なのは変わらないけど。
ひとまず、先を急ぐことにした。ようやく落ち着いた脳で冷静に考えると、アホみたいな恋愛話に惚けている暇はない。もちろん、スミノもしっかりとハルトの後ろに追随している。
苦手とはいえど、個人技の得意なテンプルナイトが一緒に行動してくれることは非常にありがたい。
道中、ゴブリンもどきと、蜘蛛を想起させる魔物『ポイズンスパー』に出くわすが、二人になったことで難なく突破。危なげなくギルドの裏手までたどり着くことができた。
息の詰まる細道を抜け、ひらけたギルド裏手に出ると、やはりいくばくかの冒険者が立ち往生していた。皆、同じことを考えて人の少ない道を辿ってギルドの裏手までやってきたのだろう。ギルドの門は開いている。しかし、ここで道草を食っている人たちは、ハルト同様に仲間を待っているのだろう。
「おりょ? 俺ちゃんの仲間みっけー! そんじゃ、ハルトっちここでばいにゃらー! あっ、さっき言ったマナツのこと考えといてねーん」
「それは無理。助けてもらったことには感謝するけど、マナツの件に関しては無理」
「うっひょー! てっきびしー!」
スミノの走る方向に目を向けると、ハルトよりも体格の良い女性と、凄まじい猫背で肩までつきそうな長い髪の男性がいた。ハルトは軽く会釈をすると、しっかりと返してくれた。どうやらスミノと同じような種の人間ではないようだ。
「さて、みんなは……まだ来てなさそうだな」
先に誰かが待っていてくれれば、という淡い期待も虚しく、ハルトは一番乗りでギルドまでたどり着いたらしい。
もちろん、ギルドまで来たからとはいえ、油断はできない。魔物は街中に散らばり、もちろんここにも来るのだから。先ほどから端のほうでは、魔物とバチバチやりあっている冒険者がいた。しかし、さすがはここまで残って来た冒険者だ。難なく魔物をねじ伏せている。
ギルドの裏手に到着し、五分ほど経過した。依然、三人の姿は見えない。もしかしたらギルドの中に既にいるのではないかと思い、確認してみるも、それらしき人物は見当たらなかった。
ついでに慌ただしく駆け回る職員に話を聞くが、現在ギルドマスターと街の領主、それと貴族たちが会議をしており、それが終わるまでは指示の出しようがないらしい。
さらに十分が経過。徐々に嫌な想像が意識を支配し始めた。
もしかしたら、また人を助けて遅くなっているだけ? それとも迷った? ……何か起きている?
胸のざわつきが治らない。せわしなく視線を左右に揺らし、三人を探すが見当たらない。
今すぐ駆け出して、みんなを探しに行きたい気持ちを必死に押さえつける。
「ハルトくん……?」
不意に声をかけられ、体がびくりと硬直する。声の主を確認した瞬間、思わず力が抜けた。
ほんっっっっとによかった。
「モミジ……!」
彼女は乱れた髪を思い出したかのように急いで整え、ホッと息をついた。
「ハルトくん、早かったね。私、ちょっと魔物に苦戦しちゃって……」
よくみると、身につけた黒と紫の外套は所々破けている。外傷がないだけで、相当激しく戦ったのだろう。
「いやいや、俺は道すがらの冒険者に助けてもらったから早かっただけで、今来たばっかりだから」
よくわからない嘘を付く。
「そうなんだ……。マナツとユキオくんはまだ?」
「ああ……。二人とも無事だといいん――」
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガッッッッッッッ――――――――ンン!!
不意をついたように絶望がもう一度、街を襲った。
2
お気に入りに追加
1,731
あなたにおすすめの小説

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!
石のやっさん
ファンタジー
皆さまの応援のお陰でなんと【書籍化】しました。
応援本当に有難うございました。
イラストはサクミチ様で、アイシャにアリス他美少女キャラクターが絵になりましたのでそれを見るだけでも面白いかも知れません。
書籍化に伴い、旧タイトル「パーティーを追放された挙句、幼馴染も全部取られたけど「ざまぁ」なんてしない!だって俺の方が幸せ確定だからな!」
から新タイトル「勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!」にタイトルが変更になりました。
書籍化に伴いまして設定や内容が一部変わっています。
WEB版と異なった世界が楽しめるかも知れません。
この作品を愛して下さった方、長きにわたり、私を応援をし続けて下さった方...本当に感謝です。
本当にありがとうございました。
【以下あらすじ】
パーティーでお荷物扱いされていた魔法戦士のケインは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことを悟った彼は、一人さった...
ここから、彼は何をするのか? 何もしないで普通に生活するだけだ「ざまぁ」なんて必要ない、ただ生活するだけで幸せなんだ...俺にとって勇者パーティーも幼馴染も離れるだけで幸せになれるんだから...
第13回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作品。
何と!『現在3巻まで書籍化されています』
そして書籍も堂々完結...ケインとは何者か此処で正体が解ります。
応援、本当にありがとうございました!

【二章開始】『事務員はいらない』と実家からも騎士団からも追放された書記は『命名』で生み出した最強家族とのんびり暮らしたい
斑目 ごたく
ファンタジー
「この騎士団に、事務員はいらない。ユーリ、お前はクビだ」リグリア王国最強の騎士団と呼ばれた黒葬騎士団。そこで自らのスキル「書記」を生かして事務仕事に勤しんでいたユーリは、そう言われ騎士団を追放される。
さらに彼は「四大貴族」と呼ばれるほどの名門貴族であった実家からも勘当されたのだった。
失意のまま乗合馬車に飛び乗ったユーリが辿り着いたのは、最果ての街キッパゲルラ。
彼はそこで自らのスキル「書記」を生かすことで、無自覚なまま成功を手にする。
そして彼のスキル「書記」には、新たな能力「命名」が目覚めていた。
彼はその能力「命名」で二人の獣耳美少女、「ネロ」と「プティ」を生み出す。
そして彼女達が見つけ出した伝説の聖剣「エクスカリバー」を「命名」したユーリはその三人の家族と共に賑やかに暮らしていく。
やがて事務員としての仕事欲しさから領主に雇われた彼は、大好きな事務仕事に全力に勤しんでいた。それがとんでもない騒動を巻き起こすとは知らずに。
これは事務仕事が大好きな余りそのチートスキルで無自覚に無双するユーリと、彼が生み出した最強の家族が世界を「書き換えて」いく物語。
火・木・土曜日20:10、定期更新中。
この作品は「小説家になろう」様にも投稿されています。

自分が作ったSSSランクパーティから追放されたおっさんは、自分の幸せを求めて彷徨い歩く。〜十数年酷使した体は最強になっていたようです〜
ねっとり
ファンタジー
世界一強いと言われているSSSランクの冒険者パーティ。
その一員であるケイド。
スーパーサブとしてずっと同行していたが、パーティメンバーからはただのパシリとして使われていた。
戦闘は役立たず。荷物持ちにしかならないお荷物だと。
それでも彼はこのパーティでやって来ていた。
彼がスカウトしたメンバーと一緒に冒険をしたかったからだ。
ある日仲間のミスをケイドのせいにされ、そのままパーティを追い出される。
途方にくれ、なんの目的も持たずにふらふらする日々。
だが、彼自身が気付いていない能力があった。
ずっと荷物持ちやパシリをして来たケイドは、筋力も敏捷も凄まじく成長していた。
その事実をとあるきっかけで知り、喜んだ。
自分は戦闘もできる。
もう荷物持ちだけではないのだと。
見捨てられたパーティがどうなろうと知ったこっちゃない。
むしろもう自分を卑下する必要もない。
我慢しなくていいのだ。
ケイドは自分の幸せを探すために旅へと出る。
※小説家になろう様でも連載中

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

家の全仕事を請け負っていた私ですが「無能はいらない!」と追放されました。
水垣するめ
恋愛
主人公のミア・スコットは幼い頃から家の仕事をさせられていた。
兄と妹が優秀すぎたため、ミアは「無能」とレッテルが貼られていた。
しかし幼い頃から仕事を行ってきたミアは仕事の腕が鍛えられ、とても優秀になっていた。
それは公爵家の仕事を一人で回せるくらいに。
だが最初からミアを見下している両親や兄と妹はそれには気づかない。
そしてある日、とうとうミアを家から追い出してしまう。
自由になったミアは人生を謳歌し始める。
それと対象的に、ミアを追放したスコット家は仕事が回らなくなり没落していく……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる