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例えどんな理不尽な世界だとしても
絶体絶命ですか?
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鉄の味が口いっぱいに広がる。汗なのか血なのかわからないが、目に入り視界がぼやける。
ハーピィーと相対してどれくらい経っただろうか。とても長いような気もするが、実際は五分とかそこらなのかもしれない。
ハーピィーの振り抜くかぎ爪を盾で弾き、体勢を崩したところに踏み込んで剣を入れる。
浅い。
ハーピィーは体勢が崩れるとすぐさま両方の翼を羽ばたかせ、空中でバランスを取り戻す。故に、聖騎士の基本スタイルの弾いて踏み込むが通用しにくい。
後方から黒いもやもやした霧がテトラ上空を通り過ぎ、宙を羽ばたくハーピィーに絡みつく。ハーピィーの動きが明らかに鈍くなった。デバフ魔法――『アンチボーカー』だ。黒精霊の力によって対象の動きを鈍らせることができる。
しかし、ハーピィーはすぐさま竜巻を作り出し、テトラに向けて放つ。竜巻を使われると、テトラは防御に徹するしか無くなる。アンチボーカーの効力時間も防御に徹する羽目になるであろう。
魔法職は個人ごとに使える魔法が違う。シャンディとアカメは味方へのバフ魔法は持ち合わせていない。無論、治癒魔法など持っているはずもないため、このように持久戦を強いられると、どうしても前衛の負担が大きくなる。テトラ自身は光魔法が使えるため、バフ魔法も簡単なものであれば使用できるが、いかんせん詠唱する暇などない。
盾をすり抜けてきたかまいたちが、額を軽くえぐる。血が頬を伝うが、そんなこと気にしている余裕はない。
後方を一瞬だけ確認する。ロインは既に満身創痍だ。着ていた麻服は真っ赤に染まり、遠目からでも肩で息をしているのがわかる。
「ンッッッッッオラッ!」
スキルを発動する。盾が光の加護を帯び、輝く。盾に食い入るようにぶつかっていた竜巻がパンッという軽快な破裂音と共に弾ける。
どうにかこうにか凌いではいるが、いまだに救援は来ない。周りの民間人は完全にいなくなっていた。故にハーピィーは最初に見つけたテトラたちに標的を向け続けている。
運がよかったと言うべきか、悪かったと言うべきか。民間人や駆け出しの冒険者の目の前にハーピィーが舞い降りていたら、おそらく死者が出ていただろう。
なんにせよ、一体であればどうにかやり過ごすくらいのことはできるが、Bランクの魔物二体は本気でまずい。
早いところ救援が欲しいが、冒険者と思しき見た目の者は割って入ることはなく、先ほどから視界の遠く先の方で、物陰からチラチラ様子を見ている存在がいることを、テトラは気づいていた。
触らぬ神に祟りなし、といったところだろうか。ハーピィーは一体でも村なら全壊させられる程度には凶悪だ。凶悪と言うか、ハーピィーの一段上は準災害級。それが二体。もはや、準災害級レベルなのでは? とよくわからないことをぼんやり考える。
駄目だ、飲まれるな。
頭を振って逃避しかけた思考を無理やり戻しこむ。
「神将の名の下に――『バニッシュ』!」
光を放つ盾で力任せにハーピィーを殴る。そして、続けざまに剣で三連突きを見舞う。鮮血がハーピィーから溢れるように流れる。
「俺は一人でいい! アカメとシャンディはロインにつけ!」
おそらく、二人をロインの援護に添わせたとしても、時間の問題だ。前線なんて言葉は、この戦闘では最初から半壊している。
もう、誰でもいいから早く来てくれ。そこのさっきから剣を抱きしめてチラチラ見ている奴でもいいし、右前方の飲み屋の中からおずおずと首を出す狩人でもいい。誰か助けてくれ。
当然、彼らは出て来ない。この街でハーピィーと戦える冒険者のパーティーなど、十組もいない。しかも、今は武器だけは持っていても、防具はつけていない者たちが多い。万全の状態ならハーピィーと退治できるBランク冒険者も、無装備の状態では飛び出してくることはないだろう。
しかし、薄情だ。ロインなんてあんなに血まみれなのに、皆、我大切と言わんばかりに他人事のように見ている。
見世物じゃないんだぞ。
「テトラ危ないッ!」
刹那、右腕に激しい痛みが生じた。えぐられている。肉ごとごっそりと。
思考が停止した一瞬の隙に、ハーピィーは硬質化した羽を飛ばしていた。反射的に動かした盾で大半は撃ち落としたが、漏らした一つがテトラの右腕を貫通した。
耐え難い激痛で危うく剣を落としそうになる。感覚がない。たぶん、もう剣は振るえない。戦闘中に野暮なことを考えるなど、あってはならない。つい、理不尽すぎてあってはならないことをしてしまった。その代償がこの右腕だ。
ハーピィーは続けざまに竜巻を巻き起こす。しかし、それは今までの大きさではない。二倍はある。
決めに来ている。瞬時に悟った。
止めれるか? いや、無理だ。見上げるほどの高さだし……。
思わず死を連想した。結構、はっきりと――。
竜巻は唸り声をあげながら迫り来る。体を盾に預けるようにして衝撃に備える。
しかし、竜巻はテトラの体を切り刻むことはなかった。
突然、竜巻が消え去った。いや、地面をよく見ると、右方向にえぐれている。つまり、その方向からのなんらかしらの力によって打ち消されたと言うことだ。
「――テトラ! 大丈夫か!?」
懐かしい声。テトラは知っている。この声の主を――
「ハルト……!?」
声をかけた時には既にハルトはハーピィーに肉薄していた。紫色の薄いオーラを帯びた剣で、防具はテトラ同様に身につけていない。遅れて、横からハルトと同じ剣を持った大柄な男が、ハーピィーの横っ腹に剣を突き立てる。
「テトラ! 全員を下げろ! 早く!」
「えっ……?」
ロインたちの方に目を向けると、そちらには四人の見覚えのある顔ぶれの冒険者が、既にハーピィーとこぜりあっていた。
「ほらっ。さっさと退いた退いた」
テトラの真横に立ち、大きな銀の弓をつがえた女性は限界まで弦をひきしぼり、放射した。一本だった矢は空中で五本に分裂し、それぞれ弧を描いてハーピィーに全て突き刺さる。その瞬間、ハーピィーの体が大爆発する。
「えっと、確か……Aランク冒険者……ですよね?」
名前は確か……コマチさんだったか。
コマチはこちらをチラッと見たが、すぐさま視線を戻す。前方には白衣を着た魔導士が魔術を既に詠唱させている。
「テトラ先輩! 大丈夫っすか?」
ロインたちが駆け寄ってくる。身の安全を心配してくれたのはロインだったが、その彼も相当に満身創痍だ。
「ひとまず、邪魔にならないところへ」
アカメに肩を借り、後方へと身を寄せる。そして、ようやく事態を静観。Aランクのライズさんのパーティーと、おそらくハルトたちのパーティー。いや、確実にハルトたちのパーティーだろう。武器からして全員魔剣士のようだ。
前衛はハルトと大柄な男一人。後衛は金髪と薄い桃色の髪の女性。魔剣士だけでは正直、ハーピィーと戦うには無謀すぎる。一刻も早く助けに行きたいが、体が全く動かない。
「なにあれ……」
シャンディが呟いた。三人も目を疑った。視界の左では白衣の男性が、右ではハルトのパーティーメンバーの女性二人が、それぞれ特大の氷球を作り上げていた。
「デカ過ぎる……私の三倍はある……」
「イアンさんは理解できますが、ハルトさんたちのお二方……魔剣士ですよね?」
「魔剣士があのレベルの魔法を――!?」
魔法職二人が唖然としているが、もちろんテトラとロインも度肝を抜いていた。なぜなら、魔法を発動した頃には既にハーピィーは地に膝を付いていたからだ。
前衛陣のとめどない猛追。ハルトももう一人の大柄な男性と代わる代わるタンク、スキル、タンク、スキルと繰り返していたが、その威力は理解し難かった。明らかにパーティーにいたときのハルトが使用していた威力ではなかった。
そして、ゆっくりと宙を浮かぶ氷球がハーピィーの上空に到達すると、まるで上から殴られたように急降下。周囲の地面ごとハーピィーを叩き割った。
「あれが、ハルト先輩のパーティー……?」
腕の痛みなど等に忘れていた。圧倒的すぎて、全く理解が追いつかなかった。気が付けば、口を開いていた。
「運、よかったな……」
ハーピィーと相対してどれくらい経っただろうか。とても長いような気もするが、実際は五分とかそこらなのかもしれない。
ハーピィーの振り抜くかぎ爪を盾で弾き、体勢を崩したところに踏み込んで剣を入れる。
浅い。
ハーピィーは体勢が崩れるとすぐさま両方の翼を羽ばたかせ、空中でバランスを取り戻す。故に、聖騎士の基本スタイルの弾いて踏み込むが通用しにくい。
後方から黒いもやもやした霧がテトラ上空を通り過ぎ、宙を羽ばたくハーピィーに絡みつく。ハーピィーの動きが明らかに鈍くなった。デバフ魔法――『アンチボーカー』だ。黒精霊の力によって対象の動きを鈍らせることができる。
しかし、ハーピィーはすぐさま竜巻を作り出し、テトラに向けて放つ。竜巻を使われると、テトラは防御に徹するしか無くなる。アンチボーカーの効力時間も防御に徹する羽目になるであろう。
魔法職は個人ごとに使える魔法が違う。シャンディとアカメは味方へのバフ魔法は持ち合わせていない。無論、治癒魔法など持っているはずもないため、このように持久戦を強いられると、どうしても前衛の負担が大きくなる。テトラ自身は光魔法が使えるため、バフ魔法も簡単なものであれば使用できるが、いかんせん詠唱する暇などない。
盾をすり抜けてきたかまいたちが、額を軽くえぐる。血が頬を伝うが、そんなこと気にしている余裕はない。
後方を一瞬だけ確認する。ロインは既に満身創痍だ。着ていた麻服は真っ赤に染まり、遠目からでも肩で息をしているのがわかる。
「ンッッッッッオラッ!」
スキルを発動する。盾が光の加護を帯び、輝く。盾に食い入るようにぶつかっていた竜巻がパンッという軽快な破裂音と共に弾ける。
どうにかこうにか凌いではいるが、いまだに救援は来ない。周りの民間人は完全にいなくなっていた。故にハーピィーは最初に見つけたテトラたちに標的を向け続けている。
運がよかったと言うべきか、悪かったと言うべきか。民間人や駆け出しの冒険者の目の前にハーピィーが舞い降りていたら、おそらく死者が出ていただろう。
なんにせよ、一体であればどうにかやり過ごすくらいのことはできるが、Bランクの魔物二体は本気でまずい。
早いところ救援が欲しいが、冒険者と思しき見た目の者は割って入ることはなく、先ほどから視界の遠く先の方で、物陰からチラチラ様子を見ている存在がいることを、テトラは気づいていた。
触らぬ神に祟りなし、といったところだろうか。ハーピィーは一体でも村なら全壊させられる程度には凶悪だ。凶悪と言うか、ハーピィーの一段上は準災害級。それが二体。もはや、準災害級レベルなのでは? とよくわからないことをぼんやり考える。
駄目だ、飲まれるな。
頭を振って逃避しかけた思考を無理やり戻しこむ。
「神将の名の下に――『バニッシュ』!」
光を放つ盾で力任せにハーピィーを殴る。そして、続けざまに剣で三連突きを見舞う。鮮血がハーピィーから溢れるように流れる。
「俺は一人でいい! アカメとシャンディはロインにつけ!」
おそらく、二人をロインの援護に添わせたとしても、時間の問題だ。前線なんて言葉は、この戦闘では最初から半壊している。
もう、誰でもいいから早く来てくれ。そこのさっきから剣を抱きしめてチラチラ見ている奴でもいいし、右前方の飲み屋の中からおずおずと首を出す狩人でもいい。誰か助けてくれ。
当然、彼らは出て来ない。この街でハーピィーと戦える冒険者のパーティーなど、十組もいない。しかも、今は武器だけは持っていても、防具はつけていない者たちが多い。万全の状態ならハーピィーと退治できるBランク冒険者も、無装備の状態では飛び出してくることはないだろう。
しかし、薄情だ。ロインなんてあんなに血まみれなのに、皆、我大切と言わんばかりに他人事のように見ている。
見世物じゃないんだぞ。
「テトラ危ないッ!」
刹那、右腕に激しい痛みが生じた。えぐられている。肉ごとごっそりと。
思考が停止した一瞬の隙に、ハーピィーは硬質化した羽を飛ばしていた。反射的に動かした盾で大半は撃ち落としたが、漏らした一つがテトラの右腕を貫通した。
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ハーピィーは続けざまに竜巻を巻き起こす。しかし、それは今までの大きさではない。二倍はある。
決めに来ている。瞬時に悟った。
止めれるか? いや、無理だ。見上げるほどの高さだし……。
思わず死を連想した。結構、はっきりと――。
竜巻は唸り声をあげながら迫り来る。体を盾に預けるようにして衝撃に備える。
しかし、竜巻はテトラの体を切り刻むことはなかった。
突然、竜巻が消え去った。いや、地面をよく見ると、右方向にえぐれている。つまり、その方向からのなんらかしらの力によって打ち消されたと言うことだ。
「――テトラ! 大丈夫か!?」
懐かしい声。テトラは知っている。この声の主を――
「ハルト……!?」
声をかけた時には既にハルトはハーピィーに肉薄していた。紫色の薄いオーラを帯びた剣で、防具はテトラ同様に身につけていない。遅れて、横からハルトと同じ剣を持った大柄な男が、ハーピィーの横っ腹に剣を突き立てる。
「テトラ! 全員を下げろ! 早く!」
「えっ……?」
ロインたちの方に目を向けると、そちらには四人の見覚えのある顔ぶれの冒険者が、既にハーピィーとこぜりあっていた。
「ほらっ。さっさと退いた退いた」
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「えっと、確か……Aランク冒険者……ですよね?」
名前は確か……コマチさんだったか。
コマチはこちらをチラッと見たが、すぐさま視線を戻す。前方には白衣を着た魔導士が魔術を既に詠唱させている。
「テトラ先輩! 大丈夫っすか?」
ロインたちが駆け寄ってくる。身の安全を心配してくれたのはロインだったが、その彼も相当に満身創痍だ。
「ひとまず、邪魔にならないところへ」
アカメに肩を借り、後方へと身を寄せる。そして、ようやく事態を静観。Aランクのライズさんのパーティーと、おそらくハルトたちのパーティー。いや、確実にハルトたちのパーティーだろう。武器からして全員魔剣士のようだ。
前衛はハルトと大柄な男一人。後衛は金髪と薄い桃色の髪の女性。魔剣士だけでは正直、ハーピィーと戦うには無謀すぎる。一刻も早く助けに行きたいが、体が全く動かない。
「なにあれ……」
シャンディが呟いた。三人も目を疑った。視界の左では白衣の男性が、右ではハルトのパーティーメンバーの女性二人が、それぞれ特大の氷球を作り上げていた。
「デカ過ぎる……私の三倍はある……」
「イアンさんは理解できますが、ハルトさんたちのお二方……魔剣士ですよね?」
「魔剣士があのレベルの魔法を――!?」
魔法職二人が唖然としているが、もちろんテトラとロインも度肝を抜いていた。なぜなら、魔法を発動した頃には既にハーピィーは地に膝を付いていたからだ。
前衛陣のとめどない猛追。ハルトももう一人の大柄な男性と代わる代わるタンク、スキル、タンク、スキルと繰り返していたが、その威力は理解し難かった。明らかにパーティーにいたときのハルトが使用していた威力ではなかった。
そして、ゆっくりと宙を浮かぶ氷球がハーピィーの上空に到達すると、まるで上から殴られたように急降下。周囲の地面ごとハーピィーを叩き割った。
「あれが、ハルト先輩のパーティー……?」
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