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1-10 クレハさんは勇者の称号は欲しくない?
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「「はい!って勇者!?」」
「な、何か問題でもあったのか?」
「い、いや!問題あり過ぎですよ!異世界に呼び出されて魔王を倒しに行けって……ん?なぁクレハ。これ俺たちの立場って完全に……。」
「勇者だね~」
そうだ。勇者だ。冷静に考えてみると立場的に考えたら、完全に勇者だ……。いや、しかし俺たちはそんな力を持って無い・・・訳でも無いか。
クレハは苦笑いのままこちらを見ているが、きっと俺と同じような事を考えているのだろう。四季王を見るてみると、「何か変なことでも言ったか?」とでも言いだしそうだ。
きっと、四季王は元から勇者を召喚するつもりで俺たちを召喚したのだろう。つまり、俺たちが昨日立ち会ったのはまさに、勇者召喚の儀式だったというわけだ……。マジかよ……。
「ふ、2人は今。正式な勇者として認められたわけであって後日、正式な貴族としての地位を手に入れる事になる。そして私も四季王として、全力でサポートさせてもらう。頼んだぞ。勇者達よ。」
俺はあまり勇者と呼ばれるのは好きでは無い。ただ単に恥ずかしいからなどという理由ではなく、俺は中学の頃、今では黒歴史とまで言える、とても恥ずかしい病気をこじらせていたのだ。
そう。厨二病だ。
中学の頃の俺は何を血迷ったのか、とあるゲームの影響で自分が魔王を倒すために生まれた勇者だと錯覚していたのだ。あの頃の俺にとっては、いまの俺の状況が夢のような状況なのだろう。ちなみに、勿論クレハもその事を知っている訳で、厨二病が収まってからも、クレハがその事を掘り返してきて、周りにいじられた事もあったりした……。そんな事もあって俺は、勇者と呼ばれるのに良い気はしないのだが……
「仕方ないよレイ!そういうのはだんだんと慣れていくから、がんばれ勇者!」
クレハめ…こいつ絶対に覚えてやがる!今度何かしら痛い目に合わせてやる!
「あーーもう!勇者って呼ぶなぁぁー!」
「ハハハハ!仲が良くて良いな!ちなみに勇者はレイ殿だけじゃなくて、クレハ殿もだぞ?」
「え……」
クレハが珍しく本気で嫌な顔をしている。いや、うん。気持ちはわかる。でも、そこまで嫌なのか?勇者って呼ばれるのそんなに嫌なのか?
「え~っと。冗談、ですよね?」
クレハは急に笑顔に切り替えて、四季王に威圧をかけながら聞き直した。いや、そうまでして勇者の称号を得たく無いのか!
「いや、冗談では無い!勇者の称号を得られるのはお二方の様な知識、実力のある特別な者のみだ!この世界の子供は皆、勇者を目指して学業に励むんだぞ?この世界では勇者というのは特別な存在なのだ!2人は胸を張って堂々としていれば良い!」
「いや、私たちにそんな知識も実力もありませんから、それにみんなが目指している様な者ならどうぞ皆様に差し上げますからどうか昔のレイみたいな、あんなかわいそうなキャラにだけはしないで下さいお願いしますよ本当に……」
クレハよ……あの時の俺をどんな目で見ていたんだ……。あんなかわいそうなキャラ、ってどんだけ俺を哀れみの目で……。む、よく考えろ俺。ここはクレハにさっきのお返しをしてやるチャンスでは無いか!ふふふ。さっきかなり失礼な事を言ってくれたからな、その分のお返しだ!
「ま、まぁ慣れればいいさ。一緒に頑張ろうな勇者クレハ!」
「な、何か問題でもあったのか?」
「い、いや!問題あり過ぎですよ!異世界に呼び出されて魔王を倒しに行けって……ん?なぁクレハ。これ俺たちの立場って完全に……。」
「勇者だね~」
そうだ。勇者だ。冷静に考えてみると立場的に考えたら、完全に勇者だ……。いや、しかし俺たちはそんな力を持って無い・・・訳でも無いか。
クレハは苦笑いのままこちらを見ているが、きっと俺と同じような事を考えているのだろう。四季王を見るてみると、「何か変なことでも言ったか?」とでも言いだしそうだ。
きっと、四季王は元から勇者を召喚するつもりで俺たちを召喚したのだろう。つまり、俺たちが昨日立ち会ったのはまさに、勇者召喚の儀式だったというわけだ……。マジかよ……。
「ふ、2人は今。正式な勇者として認められたわけであって後日、正式な貴族としての地位を手に入れる事になる。そして私も四季王として、全力でサポートさせてもらう。頼んだぞ。勇者達よ。」
俺はあまり勇者と呼ばれるのは好きでは無い。ただ単に恥ずかしいからなどという理由ではなく、俺は中学の頃、今では黒歴史とまで言える、とても恥ずかしい病気をこじらせていたのだ。
そう。厨二病だ。
中学の頃の俺は何を血迷ったのか、とあるゲームの影響で自分が魔王を倒すために生まれた勇者だと錯覚していたのだ。あの頃の俺にとっては、いまの俺の状況が夢のような状況なのだろう。ちなみに、勿論クレハもその事を知っている訳で、厨二病が収まってからも、クレハがその事を掘り返してきて、周りにいじられた事もあったりした……。そんな事もあって俺は、勇者と呼ばれるのに良い気はしないのだが……
「仕方ないよレイ!そういうのはだんだんと慣れていくから、がんばれ勇者!」
クレハめ…こいつ絶対に覚えてやがる!今度何かしら痛い目に合わせてやる!
「あーーもう!勇者って呼ぶなぁぁー!」
「ハハハハ!仲が良くて良いな!ちなみに勇者はレイ殿だけじゃなくて、クレハ殿もだぞ?」
「え……」
クレハが珍しく本気で嫌な顔をしている。いや、うん。気持ちはわかる。でも、そこまで嫌なのか?勇者って呼ばれるのそんなに嫌なのか?
「え~っと。冗談、ですよね?」
クレハは急に笑顔に切り替えて、四季王に威圧をかけながら聞き直した。いや、そうまでして勇者の称号を得たく無いのか!
「いや、冗談では無い!勇者の称号を得られるのはお二方の様な知識、実力のある特別な者のみだ!この世界の子供は皆、勇者を目指して学業に励むんだぞ?この世界では勇者というのは特別な存在なのだ!2人は胸を張って堂々としていれば良い!」
「いや、私たちにそんな知識も実力もありませんから、それにみんなが目指している様な者ならどうぞ皆様に差し上げますからどうか昔のレイみたいな、あんなかわいそうなキャラにだけはしないで下さいお願いしますよ本当に……」
クレハよ……あの時の俺をどんな目で見ていたんだ……。あんなかわいそうなキャラ、ってどんだけ俺を哀れみの目で……。む、よく考えろ俺。ここはクレハにさっきのお返しをしてやるチャンスでは無いか!ふふふ。さっきかなり失礼な事を言ってくれたからな、その分のお返しだ!
「ま、まぁ慣れればいいさ。一緒に頑張ろうな勇者クレハ!」
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