季節をめぐって魔王討伐!~無能力者から最強魔導師に!

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1-5 夢の世界で危機一髪!?

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俺は夢でも見ているのだろうか……暗闇の中、俺1人だけが立っている。そして大きな岩のような障害物があちらこちらに置いてあるように見える。

どうして俺はさっき倒れたんだ?

……魔法を使おうとして倒れた。だろうか。なるほど。俗に言う魔力切れみたいなものを引き起こしたのか

しかし何故だろうか。夢、ならばそろそろ覚めても良いと思うのだが一向に覚める予感がしない。と言ってもきっとクレハの事だ。倒れた俺の前で永遠と俺を呼んでいるだろうな。きっと目が覚める時はどうせクレハに呼ばれて起きるんだろうな

グ    ガ   ァァ   ァ

ん?なんだ?唸り声が聞こえる。声のする方向へ向かってみよう。どうせココは夢の世界だ俺が死ぬなんてことはないだろう。

グガアァァァ!!

歩いて行くうちに声の主の姿が見えるようになってきた。それはまさに俺たちの世界で俺たちがやっていたゲームに出てくる様な獣が吠えていた。

見た感じだと狼の骨格で狼が3倍くらいのサイズになった様な見た目だ。よし、3倍狼と名付けよう。

しかし、先ほどの鳴き声は遠吠え。つまり仲間を呼んでいる。俺の予測が正しければこれからあの3倍狼がわらわらと集まり、俺の匂いを嗅ぎつけてガブガブと襲いかかる……

マズい!逃げなければ俺は喰われる!
よし。ここから音を立てずにこの場を離れよう。

む、よく考えろ俺。このまま逃げるとしてどこに逃げるというのだ。周りは暗くて10メートル先は少し見えないくらいだ。この状態で走ったらいつかは小岩に引っかかって転んでしまいそうだ。

夢とは言えど狼に喰われる夢など見たくないし、もしこれで痛みもあるとしたら最悪だ。
それに、まだこれが夢だと決まったわけではない。この世界の何者かが俺を幻術にでも掛けて殺そうとしているかもしれない。

考えていても仕方がない。とりあえずこの場からは離れよう。それでもまだ追ってきたらまた考えよう。

そーっと、そーっと、抜き足、差し足。
心の中で足に合わせて掛け声をする。初めて「抜き足差し足」をちゃんと使ったなと思いながら1人で微笑。

はぁ。なんであんなに危険なところで幼稚になるんだよ俺は……

まぁいい。とりあえずは抜け出せただろう。しかし安心はできない。足音を出来るだけ立てないようにして、もっと遠くへ歩いてみよう。

そろそろ目を覚ましてもいいと思うけどな。なかなか目が覚めないな。きっと昨日ちゃんと寝れなかったせいで俺は熟睡なのだろうな。

いい加減に起きろー!オレー!

って言っても無理だろな。普段俺は一人暮らしだから寝坊したら誰も起こしてくれない。だからクレハに俺の家の合鍵を渡してある。そして集合時間に俺が来なかったらクレハが俺を起こしにくる。そしてクレハが朝ごはんを作ってくれて、学校へ。みたいな流れだ。

つまり俺が寝てる時は俺だけでは起きれない!

そうだ!

クレハ!早く俺を起こせー!

いつもみたいに寝ている俺に容赦なく!スッパーンと!



スッパーン!!
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