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旧作
カイと天狗
しおりを挟むカイ「あれ……葵…さん?」
「目を覚ましたようですね、お怪我はありませんか?」
カイ「頭が少し痛むけど、多分怪我はないと思う」
「きっと、あの時の頭痛が少し残っているのでしょう。
カイさん。実はですね、とても大事なお話があるのです」
カイ「大事な話?」
「はい。カイさんと、こちらの…」
天狗「私だ!」
天狗はいきなりカイから光と共に天狗が姿を現すと、軽く挨拶をするように手を出した
カイはいきなり自分から出てきた天狗に驚いていた
さとり「おい天狗!葵のセリフを取るな!カイもビビっちまっただろう!」
天狗「おっと、すまんな。あまり待つというのは得意ではなくてな」
すると、カイが何か言いたそうにしていた
「カイさん?どうかしましたか?」
すると、カイは慌てた様子で
カイ「て、て、天さん!だよね!?し、しかも僕の中から!?」
天狗「おぉ少年!私の事を覚えていてくれたか!なぜお前の中にいたかはあとで説明するとしようか」
カイ「あの日、村のみんなに追い出されてから何年も経って今まで姿も見せてくれなかったから…てっきり…」
天狗「ガハハハ!死んだかと思ったか?そんな訳あるか。私を誰だと思っている」
カイ「あの山に住んでた。ひとりぼっちのおっちゃん」
天狗「あ、そういえばお前には教えていなかったな…うむ、そうか」
「あ、あのすみません。色々と説明していただいてもよろしいですか?」
天狗「ん?なんだ?」
「天さんというのは?」
カイ「僕は昔、小さめの村に住んでいたんだ。その村のある山にこの天さんが住んでいて、いつも1人だった天さんと僕が小さい時にずっと遊んでいたんだよ」
天狗「今の言葉で言えば、ニックネームってところだな、ガハハハ」
いつ見ても悪意を感じさせない笑い方で天狗は笑った
「そ、そうでしたか」
さとり「なぁカイ。そいつは私と同じ妖怪だぞ?しかもそいつは天狗。かなりの力を持っていて、下手すりゃかなり危険な妖怪だ」
カイ「えっ、えぇー!天さん妖怪だったの!?」
天狗「隠してた訳じゃなかったんだがな。
そうだ!私は妖怪!そして天狗だ!」
天狗は開き直るように改めてカイに自己紹介をしている。
しかし、カイは唖然としていてあまり話を聞けていない様子だ
「そして、先ほどカイさんが倒れた時に私たちを助けてくれたのもこの天狗さんです」
カイ「天さんってそんなにすごかったんだね。でも、なんであの時村のみんなに追い出されちゃったの?」
天狗「あぁ、あの時か…仕方がない。あおいだったか?お前もよく聞いとくといい。もちろん中にいるさとりもな」
さとり「分かったよ」
天狗「それでは、ちょっとした昔話をしようか」
すると、天狗は両手を強く合わせた。
すると、天狗から出てきた強い光に、2人は包み込まれた
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