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旧作
何気ない朝
しおりを挟む「にゃー!」
家の前から声がする
その声に気付いた葵は眼帯を外しドアを開けた
「にゃー!」
「おはようございます。子猫さんきのうは申し訳ありません…すこしトラブルがありまして…」
「にゃーー!」
「気にしないで、ですか…あなたは優しいですね」
葵と猫の声で、カイが目を覚ました
カイ「あれ、葵さん誰と話しているの?」
「おや、カイさんおはようございます。こちらの子猫さんとお話ししていまして」
カイ「猫の言葉がわかるの?」
「えぇ、先日お話ししたわたしの中にいる覚という妖怪の力を使っているのです」
そう言いながら葵は左目をカイに向けた
「にゃ~♪」
カイ「なるほど…あっおはよう♪子猫さん」
「にゃっ!」
カイ「初めて会った時に話していたのもこの猫なの?」
「えぇ、この子は家族を失ってしまい道路の真ん中で自殺しようとしていたのです。
そこにわたしが通りかかったので、訳を聞いた後、この子のような猫達が集まっているところへ連れて行ってあげたのですよ。それから、仲良くなったのです。
カイさんが見たのはきっとその時の私たちでしょう」
カイ「キミは葵さんが大好きなんだね」
「にゃ~」
猫は嬉しそうな顔をしている
「さあ、そろそろ準備しなくては学校に遅れてしまいます」
カイ「そ、そうだね!あ、でもここ、葵さんの家だから…」
「ではカイさん、後であの場所で集合しましょう。カイさんの家ならここから近いようですし、今なら家に帰ってから準備してもまだ間に合うでしょう」
カイ「そうするよ、また後でね!」
「あ、これどうぞ食べてください。朝ごはん作っておきましたので」
そう言うと葵は青い包みに入ったお弁当を渡した
「あ、ありがとう!」
カイはそう言うと急いで自分の家へと向かった。
カイ「(そういえば葵さんの家とぼくの家はかなり近いのに中学は違ったな、どうしてなのだろう)」
「さて、子猫さんわたしはすこし準備しなければいけないので、」
「にゃ~?」
「すみませんね、では」
そう言うと葵はドアを閉じた。
「さて、急がなくては」
「昨日の事が他の人に見られていなければ良いのですが」
しばらくして、2人は集合場所で再会した
「お体の調子はよろしいですか?」
カイ「うん。おかげさまでバッチリです」
「それはよかった。それでは、 向かいましょうか」
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